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何の超展開もないこの世界で  作者: 九宇
超展開の超展開は何も存在しなかった。
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始業式(新たなる出会い)

僕は、散琉(ちる)。やっとのことで今日から新学期。高校2年の始業式です。散琉は朝起きると、ドアの前に妹の鹿橋美咲(しかはしみさき)が怒って、立っていた。


 美咲「兄貴、ぼっちだから遅刻しても問題ないだろ。ていうか、こんな時間に起きてるとか嵐くるん     じゃね。起きるなら起きろよ、バカ兄貴。」


散琉は正直、今の時刻(午前6時)に起きれたことなんて一度もなかった。


「って、遅刻してもいいはないだろ!」


気づけば、そう叫んでいた。


 散琉「僕は確かに7時より早く起きたことなんてないけど、バカ兄貴はやめてよ。後、ぼっちじゃない    し友達いるし…」


そういった瞬間、美咲は階段を急いで降りて母にこう言った。


 美咲「母さん、兄貴に友達できたらしいぜ。凄くない。」


 母「本当、今日はパーティーかしら」


僕はその時、こう思った。彼女なんてできたら家族の反応がヤバそう。これは、考えちゃだめだ。朝食を済ませて学校へ行くと、僕が一番乗りだったらしい。


 散琉「あ、今年も五朗君と同じクラスだ。」


そんなことを呟いていたら、同じクラスで学年一の美少女、学年トップの頭脳をもつ、the perfect girl の真城塔粉(ましろとうこ)にすべて独りゴトを聞かれていたようだ。


 塔粉「独りゴトをいっていて、恥ずかしくないの?けど、かわいいわね。」


あれれ、こんな展開は予想してなかったぞ。と固まっていると、


 塔粉「クラス一緒よね。あの、友達全然いないので友達になってください。」


ヤバい、ヤバい、ヤバい!!!これはマジの超展開だ!!!


 塔粉「彼氏いますけど…」


 散琉「え……嘘…」


 塔粉「本当です」


 散琉「うわぁ~……」


僕は悲しさと虚しさで心が痛かった。


 塔粉「嘘ですけど…(小声)」


 散琉「なんか言った?」


 塔粉「なんにもないです」


こうして新学期の始まりを迎えるのであった……。


 塔粉「ごめんね…」


この後、しばらく彼女は真実を話さなかったのは、まだ誰も知ることはなかった。

五朗君、出番ありませんでした。すみません。今回は展開が進んでいますが、さほど超展開が起こらない程度に気を付けて書きました。主人公がどん底にへこむ姿はこれからもたくさんあると思います。ゆっくりですが、物語としてしっかりしたものを見せていけたらと思っています。では…

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