7/10
僕の世界
響く闇に僕の声。遠く霞む僕の心。
埋もれて気付かぬ。僕は一体、誰なんだ。
ずっと記憶を遡る。でも、答えは出ないまま。
自問自答。変わらぬまま。気付いてほしい、僕の闇に。
叫んでも、叫んでも届かない。変わらない。
僕の声が鳴るのは、真っ暗闇。永遠と続く。
そこには他に、僕以外誰もいない。
そこにいるのは、目を閉じたままの僕だけ。
この場所に、誰かを連れてきたい。
出来ることなら、闇から抜け出したい。
光が欲しい。希望が欲しい。未来が欲しい。
でも、望んだところで、それは変わらない。
真っ暗。その世界で、僕の声がコダマする。
もう、寂しいとかじゃない。悲しいとかじゃない。
ただただ、辛い。この張り裂けそうな胸の痛み。
君はなんでそんな風に笑える?
教えて欲しい。 普通って、一体なんだ?
記憶を遡る。でも、僕が知らない感情ばかり。
僕が知っているのは、痛覚だけかもしれない。
見えるからこそ、僕には突き刺さる。死ぬよりも辛い。
痛い。痛い。痛い。痛い。 僕は悶える。 ただ只管に。
流れる。流れる。僕を置いて、いたずらに時は過ぎゆく。