好きでした。
君のことが好きでした。
あの日、君と巡り合った。一目惚れだった。
この気持ちを抑えることができないと思って追いかけた。
付き合うことになって、初めて知る君という一人の女性。
どんどん君という人間に惹かれ、これが本当の愛だと知った。
――今までの恋はなんだったのか?
君を知れば知るほど、今までの自分が惨めに思えた。
だけど、散ってしまえば、君に対しても本気だったのかを考えさせられる。
もっとできたことはあったんじゃないのか? もっと、もっと。
でも、俺にとっては、それが精一杯だった。限界だった。
いつも、本気で君を愛していたつもり。最大級の愛。
今、君の中で、俺はどんなふうに残っているのかな?
君のことが今でも好き。それが色褪せることは決してない。
本気だったからこそ、君に夢中だったからこそ、抜けることがない愛情。
でも、今では君との出来事が本当の意味で夢の中。もう戻れない。
追いかけても叶うことはない。奇跡が起こるのは一度だけ。
昔みたいに、手を伸ばしたら、そこに君がいるわけじゃない。届くわけじゃない。
それでも、俺の中では君が残っている。目を閉じれば、今でもはっきりと。
君の甘い香り。君の柔らかい肌。君の優しい温もり。 俺は今でもずっと。