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 それは、舞い散る花弁はなのような散華さんげ、美しい、と禍炎かえんは、素直にそう思う。”神宿るさくら”と名づけられた、その巫女の闘いは、かくも美しい。あの醜い魑魅魍魎おにどもをして、美しさをここに現出げんしゅつさせる程には


 鬼、それはこと()おり、巫女とはそのことおりを砕く剣、故にともに語らず、ただ出会った瞬間に共散ともちらすのみ。


 隔夜かくやとその巫女が、身振りで呼ぶ、いつも通り、呼ばれた少女が名の通りにおにかくし、禍炎かえんが、おにをその神火ほむらで焼く

 

* 


 夜の闇が日の光に押し戻される直前、女は目を覚ます。質素な造りの部屋の中、その中で女性にょしょうの存在だけが他を圧して存在していた。


 たまのような肌とつややかな黒髪を清流みずで清めると、長の元へと趣く、下げられたままの頭の向こうから下知が届く、それに疑問も抱かずに彼女はその場に趣き、この世の穢れ、すなわち鬼を滅す。それが、桜という名の巫女おんなの役目、上の者は穢れがうつるからと彼女に触れず、言葉すらけがれに触れると封じられ、下の者は、あまりに神々しい姿に臆し、彼女に触れる事すら叶わず。

 

 それが、その才を見いだされた少女であった。人に囲まれ、それでも彼女は、あの炎の刻より一人、とどまったままであった。

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