表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

シャルルと

「会長もやってくれたわね」

「……寒い」

「お風呂で暖まろ?」

「うん」

着替えを待ち、浴室に向かう2人。

「珍しい組み合わせだね」

「たまたまよ」

和緒が声をかけシャルルが答える。

「今なら大浴場貸切よ?」

「……それ、良い」

「混んでると思ったんだけどなぁ」

「これから混むわよ? 会長が放水やってくれたから。無駄話してるより早く行きなさい」

「……分かった」

「じゃあまたね」

「早く行きなさいって。風邪ひくわよ」




「……暖かい」

「大浴場はやっぱり開放感が違うわー」

因みに大浴場は男女別に建物の中にある。

「リオー? なんでそんな端っこに居るの?」

「……傷跡見られたくない」

リオはシャルルに背中を向けたまま肩まで湯船に浸かっている。

「でもさー、女同士で貸し切りだよ? 和緒が上手くやってくれて私たちが出るまで誰も来ないし」

「……え? 何で?」

「なんか、ボイラー室にトラブル有ったって事にしてあるって。んで建前上は和緒が直してる」

「……気を遣わせた?」

「かもね。今はテスト運転って事みたい。和緒は随分リオの事気に入っているみたいだし」

「……何でだろ?」

「和緒は身寄りがないのよ。結婚もしないって言ってるしね。だからかな、リオを見つけた時からずっと前にはなれた家族みたいだって言ってたから」

「……家族? 私が?」

「和緒ってね、厳しいように見えても甘いのよ。いや、寂しいかな。自分が寂しい思いをしてきたから、それを誰にも味あわせたくない。できる範囲で手を差し伸べるって」

「強いね」

「捕まえた」

シャルルは話しながらリオとの距離を詰めていた。

「ふにゃあ!?」

「それにね、傷跡は闘った証。恥じることはないよ。自分だけの証。汚される事の無い、ね」

「ありがとう」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ