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ジュエル!  作者: asobito
マシュメ王国編
52/67

第44話 観光都市パマウィン

大変お待たせしました。もう言い訳しかできないorz


2013/6/26 指摘のあった部分を修正しました。

[ある深夜のとある民家の一室]






 街全体が寝静まった深夜、真っ暗な部屋の中に1人の男が居た。男は窓から離れてずっと外を伺っている。まったく寝ていないのか、目は充血していて目元にはクマが出来ていた。窓には何枚もの板が打ちつけられ、その隙間から月明かりが部屋の中を照らしている。


「…………!」


 静寂の中、遠くの方から音が聞こえてくる。砂利の上を歩く足音だった。男が見つめる窓の外は庭になっていて、家族以外が歩くことはまず無い。しかも深夜なら尚更だった。男の心拍数はどんどん上がる。そして窓から入る月上りが人影で遮られる。男か女かは判断できないが、何か様子を伺っているかのようにゆっくりと動く影を男はガタガタと震えながら見つめる。影はそのまま窓の前を通り過ぎて足音が離れていく。


「…………」


 足音が完全に聞こえなくなった後、男は深呼吸をしてゆっくりと窓に近づき外の様子を伺う。窓の外には見慣れた庭が広がっていた。左右を見渡しても誰もいない事を確認するとホッと息を吐く。

 だが次の瞬間、入り込んでいた光が再び消えた。そして男が見ていた隙間の先にはこちらを見つめる目があり、板一枚挟んだ状態で見つめあう。男の体の奥から恐怖心がドッと沸き上がり、声となって溢れだす。


「ヒ、ヒィィィィィィッ!!」


 男はそのまま気を失って後ろへとひっくり返る。その様子をじっと見つめていた目はスッと消えてしまった。






[パマウィン正門前]





「やっと着いたぁ」


 正門を前にしてクーネが大きく伸びをする。

 ハジメ一行は首都マシュメを出発してから12日目の昼に観光都市パマウィンに到着した。規模は首都マシュメより小さいが、大都市と呼べるほど大きかった。南東から北西へ街の中央を川が流れており、それと交差して街の中央を大きな通りが通っていた。


「へぇ、ここがパマウィンか。マシュメの首都とはまた違った雰囲気だな」


 ハジメは南西にある正門の先に広がる街並みを見ながら言う。今まで見て来た街よりも明るい色合いの街並み、観光客や旅人が多い様に見える。人々の声が幾重にも重なり街全体がにぎやかな雰囲気を出していた。遠くからは音楽らしきものも聞こえてくる。


「祭りでござるか。何やら楽器を奏でているようでござる。観光に重きを置いた街というだけあって賑やかそうでござるな」

「楽しそうだね!」

「キュィィ!」

「おい、お前達。そんなところで立ち止まるな!」


 正門の真ん前でそれぞれが感想を述べていると、門番の兵から注意を受ける。ハジメ達が立ち止まっているので、周りの通行人達がハジメ達を避けて出入りをしていた。


「おっと、とりあえず中に入ろう」

「そうね」

「とりあえず宿の確保でござるかな?」

「まずはギルドかな。そこで宿も教えてくれるってハーンさんが言ってたしね」

「じゃあ、あの人にギルドの場所を聞きましょう」

「え?」


 そう言うと、先ほど注意してきた門番へと駆け寄って行った。門番は驚いた様子だったが、丁寧に質問するクーネに次第に笑顔になり身振り手振りで教えてくれた。クーネはお辞儀をするとこちらに戻ってきた。


「聞いてきたわよ」

「クーネって行動力が凄いというか、なんというか……」

「門番殿、にこやかでござったな」

「ふっふっふ、可愛い女の子に礼儀正しく質問されて無碍にする人なんていないわ」


 腰に手を当てて胸を張るクーネ。それを見てハジメは苦笑いを浮かべる。


「自分で言っちゃったよ」

「クーネすごい!」

「サニーも可愛いからイケるわよ。今度教えてあげるね」

「うん!」

「教えなくていいから。いや、礼儀作法は知ってて損は無いか……」


 そんなやり取りをしながら大通りを歩いていると、ギルドの看板を付けた建物が見えてきた。だが、ギルドの周りだけ人通りが少なくなっている事にハジメは違和感を覚えた。通りを通る人達も出来るだけギルドから離れて歩いている。


「何か……マシュメと違う感じだな」

「ね、ねぇ。ガラの悪そうな人が目立たない?」


 クーネは出入口近くの窓を指差して言う。中には盗賊の類と間違えそうな集団が居た。


「……嫌な予感するけど、中に入らなきゃ依頼も受けれないし行くしかないか。クーネとサニーは外で待ってても―――」

「何言ってるの、行くわよ!」

「サニーも!」

「……だよね」

「うむ、では某が一番後ろに居よう。クーネ殿もサニー殿も離れない様にするでござる」

「「はーい」」

「よし、それじゃ行こう」


 ハジメは扉を開けると、騒がしい室内が静まり返る。中には外から見えていた集団以外はほとんど居なく、騒いでいたと思われる男達が全員ジロジロとこちらを見ていた。黒いマントを羽織ったハジメを見て訝しく思い、クーネを見てニヤリとした後、頭に白い龍を乗せた場違いな子供のサニーを見て首を傾げ、見た事も無い恰好の兵衛を見てどう反応をしたらいいか困っている。


(やっぱりこの面子は首を傾げたくなるよな……。絡んで来たら対処するつもりだったけど、この隙に受付に言っちゃおう)


 そう思って受付の方を見ると、職員の男が小さく手招きをしていた。声は出ていないが「こっち! こっち!」と言っている様だった。


「ハジメ、呼んでるみたいよ」

「ああ、行ってみよう」


 ハジメ達が受付に行くと、職員の男はホッとした様子を見せる。男は人間族と思われる細身の男で、服装と素振りから地味で大人しい感じがした。


「いやぁ、ようこそお越しくださいました。冒険者ギルドパマウィン支部3課職員のベグルと申します、はい」


 ベグルは額の汗を拭きながらお辞儀をする。そして時折後ろの男達をチラチラと見ながら話を続ける。


「いやぁ、絡まれなくてよかった。あの連中誰彼かまわず因縁吹っかけたりするんで、こちらも困っておりまして……」

「そうなんですか」

「自分達より格下の冒険者を追い出して依頼を独占してるのですが、その証拠が無くてですね。こちらも追い出すに追い出せない状況でして……」

「って言う事はあの人達も冒険者なんですか?」

「ええ、でも皆様が来てくれて助かりました。あの連中に頼みたくないという依頼が多くて多くて……」


 安堵の表情を浮かべるベグルだが、ハジメ達は気まずい表情になる。


「あの、オレ達山脈を渡る商人の護衛の依頼を受けに来たんです」

「えっ、そうなんですか……」


 ベグルはガッカリした顔をする。ハジメ達は申し訳ないく思ったが、どうしようもなかった。ベグルは落ち込んだ顔を首を振って直し、仕切り直す。


「いえ、依頼を受けに来てくれたのですからありがたいです。そちらの依頼でしたらまだ応募締め切ってませんので受けられますよ」

「そうですか」

「よかったわ」

「それでは簡単な説明と手続きをいたしますね。えっと…依頼主はですね―――」

「ちょっと! どいてください!!」


 ベグルが棚から取り出した書類を広げながら説明をしようとすると後ろから女性の声が聞こえてきた。ハジメ達が振り返ると、一人の女性が男達に取り囲まれていた。尖った耳で一目でエルフだと分かる。


「だからよ。依頼だったらオレ達が受けてやるって」

「そうそう。とりあえずこっちで話し合いと行こうぜ」

「け、結構です!」

「まぁまぁ、そう言うなって」

「は、離して!」


 自分達が飲んでいた席へと連れて行こうとする男達。女性が拒否しようとすると、女性の手を取って無理矢理引っ張る。


「ちょ、ちょっとアナタ達!」


 ベグルが咄嗟に男達を呼びかける。


「あぁ!? なんだ職員さんよ!」

「ひぃっ」


 男の一人が声を荒げると、ベグルは小さな悲鳴を上げてしまう。その様子を見て男達はゲラゲラと笑いだす。


「へっ! こんなんでビビるなら最初から黙ってろ。ほら、アンタも痛い目遭いたくないだろ? 大人しくこっちきなって」

「い、いやっ! 離してっ!」

「やめなさいっ!」

「あ?」


 その場全体に響き渡る制止の声。声の主のクーネは男達の前に立ちビシリと指を指す。


「大の男が寄ってたかって女の人1人に群がるなんてそれでも冒険者なの? 恥ずかしくないの?」

「ちょ、おい! クーネ!」


 慌ててハジメが止めに入るが、時すでに遅く男達の標的がクーネに変わっていた。


「あぁ? なんだ嬢ちゃんも一緒に行きてぇのか。だったらいいぜ」

「は? そんなわけないでしょ!」

「女1人じゃ足りねぇと思ってたんだ。おい」


 男の一人が声を掛けると2人の男がクーネに近づく。クーネは杖を構える。


「だから行かないって言ってるでしょ! その人を離せって言ってるのよ!」


 クーネの言う事を聞く気が無いのか男2人はニヤニヤしながらクーネを掴もうと手を伸ばす。


「人の話を聞かないのねっ!」


 クーネは杖を持つ手に力を込めて振りかぶる。だがクーネが杖を振る前にハジメと兵衛が間に入った。


「あ? なんだテメェ等」

「ハジメ、兵衛さん」


 クーネはキョトンとして力を抜く。ハジメは溜息をついてクーネを見る。


「やっぱすごい行動力だよ、クーネ」

「だ、だって放っておけないでしょ?」

「まぁな。でも相手ならオレ達がするからさ。クーネはサニーを守ってて上げてくれ。パルもよろしくな」

「え、うん。わかったわ」

「キュィイイ!」

「サニー殿もクーネ殿から離れぬようにな」

「うん! わかった」


 クーネとサニーが後ろに下がったのを確認して男達を見る。明らかに殺気立っているのを見てハジメはまた溜息を吐く。


「さて、こうなったらやるしかないかな」

「ハハハ、ハジメ殿もクーネ殿同様助けに入るつもりだったのでござろう?」

「そりゃ、黙って見逃す気は無いですよ」

「そうでござるな」

「テメェ等何喋ってやがる」


 平然と話をしているハジメと兵衛を見て苛立つ男達。


「オレ達が<闘斧団(とうふだん)>って知ってて言ってんのか!? あぁ!?」

「とうふ? とうふってあのとうふ?」

「おお! 豆腐でござるか。某豆腐は好きでござる」


 とうふと聞いて2人は自分達に馴染みのある食材を思い浮かべる。


「何を訳の分からねぇ事を……。オレ達が誰か知らねぇのか!?」

「女の人を無理やり連れて行こうとする奴等なんて知るわけないだろ」

「某も存じ上げぬな」

「ふざけやがって……おい! お前等こいつ等に<闘斧団(とうふだん)>の恐ろしさを教えてやるぞ!」

「「「おう!」」」


 そう言うと男達は各々片手斧を取り出す。絡まれていた女性は掴まれていた手が離れた瞬間サッとその場を離れる。すると、クーネが手招きをしているので、女性は男達と距離を置きつつクーネ達の元へと移動した。


「大丈夫ですか? 怪我とかは?」

「ええ、大丈夫。それよりも……」


 女性はハジメ達を心配そうに見つめる。それを見てクーネはニッコリと微笑む。


「大丈夫ですよ。あの2人はとっても強いから」

「そうだよ! ハジメと兵衛は強いんだよ!」

「キュィィ!」

「え、あ……でも」


 サニーとパルにも言われるが、変わった格好をした2人と見るからに荒くれ者の集団という構図に女性の不安は消えなかった。

 男達が皆斧を持っているのを見て闘斧団の意味を理解するハジメと兵衛。


「なるほど、闘う斧って事か」

「おお、斧でござるか。おかしいと思った」


 斧を構える男達を前にしても平然としているハジメ達。


「なめやがって! やっちまえっ!」


 男の一人が命令すると他の男達が一斉にハジメ達に向かってくる。だが、男達が動くと同時に兵衛が素早く男達の中に飛び込んで行った。


「うおっ!?」

「なんだっ!?」


 突然突っ込んできた兵衛に驚く男達。兵衛は一番近くに居た男の足を払い、掌底を当てることで相手に尻餅をつかせる。相手が倒れた時には次の相手に攻撃が移る。バランスを崩しその場に倒れ込んでしまう者、手刀により斧を落としてしまう者、全員がポカンとして慌てて体勢を直す。そして兵衛が自分達より強い事を実感し、お互いが目配せしてどうするか考えている様だった。


「おお、さすがだ」

「体術はあまり得意ではないが……ギルドを血で汚すわけにはいかぬゆえ」


 すっかり囲まれた状態の兵衛は周りを警戒しつつも笑顔を見せる。

 命令をしていた男は兵衛を囲う男達より数歩離れた場所で様子を伺っていたが、兵衛の戦いを見てその戦闘に入るか躊躇してしまっていた。


(くそっ! こんなつえぇとは……こんな事団長にばれたら殺されちまう!)


 そして兵衛の戦う姿を見ている無防備なハジメに標的を変える。


(せめてあいつだけでも……!)


 斧を持った手に力を込めると、ハジメ目掛けて斧を振り上げる。その様子に兵衛も気付く。


「死ねぇ!」

「ハジメ殿!」


 兵衛の声と同時に斧は男の手を離れる。だが、真っ直ぐ飛んでくる斧に向かってハジメは反射的に素早く構え、短く息を吐くと同時に拳を打つ。


「ふっ!」

ガキィン!


 皮の手袋を纏ったはずの拳はありえない金属音を立てて、男の斧を逆方向へと吹き飛ばす。斧は男の顔を掠めて後ろの壁に突き刺さった。一瞬の出来事に男は飛んできた斧に気付かなかった。他の男達も突き刺さる斧に目が行き、動きが止まっている。思考が停止している男に向かってハジメは怒る。


「危ないな! 当たったらどうすんだ!」

「何をしやがった……?」

「て、テメェ何だその手は……」

「ちょっとした防御魔法だよ」

「魔法!? テメェ魔法使いか!」


 ハジメはプラプラと<魔力籠手(ガントレット)>を纏った両手を振った後、両拳を合わせてガチガチと音を立てた。

 魔法と聞いてザワつく男達。その事から男達に魔法を使える者がいない事、そしてこれまでのやり取りから男達の実力が大した事無いと思ったハジメは相手に逃げる事を薦める。


「大人しく退散してくれれば痛い目には合わないと思うけど?」


 そう言うとハジメは両手に火の玉を作る。しかも火力をあげて高速回転させて高威力っぽい演出をしてみせた。実際に当てれば高威力なのでタダじゃすまないのだが。


「魔法に勝てる訳ねぇだろ! や、やってられるか!」


 その効果は抜群で、兵衛を囲んでいた1人が一目散に逃げ出してしまった。それに合わせて他の男達も次々に逃げ出していく。


「お、おい! テメェ等! 逃げんじゃねぇ! くそっ! 覚えてやがれ!」


 そう言うと最後の1人もギルドを出て行った。ハジメは全員が居なくなったのを確認して火の玉と<魔力籠手(ガントレット)>を消す。


「ふう、クーネ達は大丈夫か?」

「ええ、こっちは全然」

「そちらの方も大丈夫でござるか?」

「え? ええ! ありがとうございました」


 ポカンとしていた女性は慌ててお辞儀をした。


「依頼を頼みに来たんですか?」

「え? ええ、そうなんです」


 女性はベグルの方を見る。ベグルは申し訳なさそうに頭を掻いた。


「すみません。本来は職員が真っ先に止めに入らなければいけないのに。腕っ節の方はからきしでして……」

「いえ、私もあの連中の話は聞いていたのですが、どうしても依頼をしたかったので……」

「なるほど、担当する課を判断する為、簡単に内容を伺ってもよろしいですか? ハジメさん、すみませんがちょっとお待ちくださいますか?」

「オレ達は全然大丈夫ですよ」


 ハジメ達は笑顔で頷くと少し離れた所で待機する事にした。ハジメ達に再びお辞儀をした女性はベグルに依頼内容を話す。


「はい、実は……」


 話を聞いたベグルは困った顔をする。それを見て女性も不安そうな顔になる。


「えっと……その依頼なんですがね。何と言ったらいいか……」


 ベグルは申し訳なさそうに口を開く。


「依頼内容は3課で担当する内容だと思います。ただ、3級の冒険者が現在ほとんど居ないという有様でして……」

「そ、そうなんですか……」

「う~~ん…………あ! そうだ。ちょっとお待ちください。ハジメさん、ちょっとよろしいですか?」

「?」


 ベグルに呼ばれ、ハジメ達は再びベグル達の所へ戻る。


「どうしたんですか?」

「商人護衛の件なのですが、申込みはこれから行いますが出発が早くても3日後になる予定なんです」

「はい」

「そこでですね。こちらの女性の依頼を受けてもらえませんか?」

「「え?」」


 ハジメ達はもちろん女性も驚く。


「それっていいんですか?」

「依頼の重複になるんじゃないのかしら?」

「2つの依頼を同時にこなすのは問題になる場合がありますが、今回は護衛当日までは特に指定がありませんので、その間なら他の依頼を受けても問題ありません」

「つまり3日間限定の依頼という事でござるな?」

「依頼内容とお支払いいただける報酬から3日が妥当かと思われます。どうですか? もちろん依頼内容を聞いてから手続きしてもらいますが」

「う~ん、オレはいいけど。皆はどう?」

「私もいいわよ。困ってる人を放ってはおけないわ」

「サニーも!」

「キュィィ!」

「某も異論はござらぬ」

「では、依頼内容はこちらの……」


 ベグルに促され、女性はお辞儀をする。


「先程は本当にありがとうございます。私はオラリアと申します」

「オラリアさんから直接伺ってください。あちらの席をどうぞ使って下さい。私は書類を作成してきます」


 ベグルはロビーに並ぶテーブルを指して言う。ハジメ達は言われる通りテーブルへ行き、それぞれ席に着くと改めて自己紹介をする。


「オレはハジメ・アメジストって言います」

「私はクーネです」

「サニーだよ! こっちはパルっていうの!」

「キュィイ!」

「二藤部兵衛でござる」

「よろしくおねがいします」


 自己紹介されオラリアは丁寧に会釈をする。


「それで依頼内容ってのは?」

「はい、それなんですが……」


 オラリアは困った顔をするが、一呼吸置いて口を開く。


「私の婚約者を家から出してほしんです」

「は?」

「え?」

「そと?」

「キュィ?」

「うむ?」


 オラリアの発言にハジメ達の頭上に?が浮かんだ。

今回からパマウィン編スタートです。

観光都市を舞台にしてるけどそんなに観光する予定がなかったり。

次回もよろしくお願いします。出来るだけ早く投稿します。

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