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食べ物

作者: HHH

毎朝通勤の度に地下鉄構内で何やらぶつぶつ言ってる一人の男がいた。

男の近くの壁に寄り掛かり内容を聞いた。

目の前をおばさんが通る。すると男は

「豚」

と呟いた。

私は思った。なんだただの悪口か、動物に例えているだけか。

次にビジネスマンが通る。

すると男は

「人」

あぁ、まさに普通の人間って感じの人だな。

別の日、暇潰しにまた盗み聞きしてみる。

肥満の男が通る、すると男は

「野菜」

と呟いた。

野菜?豚の間違いだろ?

次に痩せこけた老婆が通る、すると男は

「鳥」

と呟いた。

ああ、えてして妙な物だ。確かに老婆は鳥の骨の様にも見える。

次の日、後輩と食事に言った帰りに男の前を通ると男は、

「蟹」

「牛」

と呟いた。

ああ、この男は直前に食べた物を当てているだけなのだと私は気づいた。匂いか、それとも口の周りについているのか、TVに映るような超常の力かなんにしても、この男は直前に食べた物がなんなのか言い当てているだけなのだ。

私はあまりのくだらなさに笑ってしまった。

しかし、このことを知っているのは私だけだろう。

私は少しの優越感を1人感じていた。


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