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私、ただの料理人なんですけど、どうやら世界を救ってしまったらしいです  作者: 時雨
第一部:能ある料理人は爪を隠したいけど隠せない

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エピローグ:そして食卓は続く

 邪神が完全に消え去った後、世界樹の頂上には、真の静寂と、星々の祝福の光だけが残された。


 一行は残った力を振り絞り、水晶の蕾――封印の核へと歩み寄る。五人が、そっとそれに手を触れると、彼らの絆の力が注ぎ込まれ、封印は永遠の輝きと共に、完全に完了した。


 世界樹から、七色のオーロラのような祝福の光が、エデン全土、そして海を越え世界中へと降り注いでいった。


「さて、世界樹が元気になった様子を見に戻りましょうか!」

 コノハが元気良く宣言し、一同は疲労困憊ながらも達成感があり、それぞれが黙って頷いた。


 エルフの集落では、世界の救済を祝う盛大な宴が開かれていた。

 その中心にはもちろん、コノハがいた。彼女はエルフたちや仲間たちのために、約束通りエデンの食材をふんだんに使った、最高のフルコースを振る舞っていた。誰もが笑い、歌い、食べていた。


 その夢のような宴が終わりを告げた翌朝。

一行は、エルフの長老たちに、別れを告げていた。


 長老は、深く、深く、頭を下げた。

「――古の盟約に感謝を。そして、新たなる英雄たちに祝福を。このエデンの森は永遠にあなた方を忘れないでしょう」


 そして、彼は仲間たちと共に旅立つことを決意したアリアの肩にそっと手を置いた。

「アリア。お前が、見つけた新しい『森』。……その温かい木漏れ日を我々も感じることができた。……行ってきなさい。あなたの旅の幸運を祈っています」


「はい、長老。……行ってまいります」

 アリアは涙をこらえ、仲間たちと共に船へと向かった。


 エデンでエルフたちと別れ『ラ・キュイジーヌ・シュプリーム号』は、アリアを新たなる正式な仲間として迎え、再びアークランドへとその舵を切った。



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