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私、ただの料理人なんですけど、どうやら世界を救ってしまったらしいです  作者: 時雨
第一部:能ある料理人は爪を隠したいけど隠せない
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第三話:パーティ結成

 任務を終えた日の夜、ギルドの酒場で、三人はテーブルを囲んでいた。


 コノハの異常な強さを目の当たりにしたレオンとガルムは、神妙な面持ちで口を開いた。

「コノハさん、ガルムと話し合った上で提案になりますが、我々とパーティを組みリーダーになってはいただけないだろうか?」

「ええっ!?私がリーダーですか?無理です無理です!目立ちたくないんです!しかも私は今日冒険者になったばかりですよ?!」

 コノハはぶんぶんと首を横に振った。しかし、二人の意思は固かった。


「あなたのその力と判断力は、我々にはないものだ。ぜひ、お願いしたい。」

「そうだぜ!あの親玉の奇襲に対して、あんな完璧に対応できるなんて並の実力じゃできねぇ!あんたがリーダーなら、もっと強い奴と戦えるはずだ!」


 二人の熱意に負け、コノハは渋々頷いた。

「……わかりました。リーダーは引き受けます。でも、表向きのリーダーはレオンさんにお願いします。私は後方支援に徹したいので。」

「わかりました。今のところ、私の方がランクが高いのでしばらく表向きはそうしましょう。」

 その提案にレオンも了承し、ここに新たなパーティが誕生した。



「では、さっそくですがパーティ名を決めましょう!」

 コノハが嬉しそうに言う。

「そうですね。何か良い案はありますか?」

「はい!『腹ペコ探検隊』はどうでしょう!」

「……却下します」

レオンが呆れてこめかみを押さえる。

「じゃあ『マッスル・ブラザーズ・アンド・シスター』だな!」

ガルムがさらにズレた名前を提案し、レオンの頭痛はさらに増した。

「もう……冗談はさておき、です」

コノハは少し頬を膨らませた後、真面目な顔で言った。

「では、『至高の一皿シュープリーム・ディッシュ』というのはどうでしょう」

「至高の一皿……?」

「はい!『他に類を見ない、最高の一品』。そんな唯一無二の存在に、私たちはなりましょう、という願いを込めまして、いかがでしょう?」

 その言葉に、レオンとガルムは顔を見合わせ、そして頷いた。

「良い名前ですね。料理人のコノハさんらしいですね。」

「俺も悪くないと思うぜ。」


こうして、彼らのパーティ名は「至高の一皿」に決まったのだった。


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