ショタコン扱い
最近、教徒たちが幼子を宗教施設に連れてくることが増えた。
なんだろうと思って見ていたら、にーにーが辟易とした顔で言った。
「なんか俺、ショタコン扱い受けてるんだけど…」
「え」
「いや、俺はショタコンじゃないよ?バルムが大事なだけ。他のガキ…子供に興味はない………んだけど」
「あー…」
幼い子供のいる人たちが、にーにーの寵愛を受けられればとにーにーの目の入るところで子供達を遊ばせているらしい。
無駄な努力だなぁ…と若干かわいそうに思いつつ、ショタコン扱いを受けてショックを受けるにーにーを慰める。
「にーにー、大丈夫だよ」
「でもさぁ…」
「僕はちゃんと理解してるから」
「バルムー…」
ぎゅうぎゅうと僕を抱きしめるにーにーに、仕方がないなぁと笑う。
「にーにー。にーにーのかっこいいところも情け無いところも、全部ひっくるめて僕はにーにーが好きだよ。ショタコン扱いなんて気にしないで。僕はちゃんとにーにーがショタコンじゃないってわかってるから」
「バルムー!」
僕に甘えるにーにーも可愛い。
ぎゅうぎゅうと抱きしめられながら、幸せを感じる。
「僕はにーにーの味方だからね」
「愛してるよバルム」
「大好きだよ、にーにー」
それからしばらくして、まったく他の幼子に興味を示さないにーにーに他の教徒たちは諦めたらしく幼子を見かけることは徐々に減っていった。
「誤解が解けてよかったね、にーにー」
「うん、よかった。ますます俺がバルムをどれだけ愛しているかも伝わったみたいで、みんなバルムをより大切にしてくれるようになったしね」
「助かるなぁ」
「よかったね、バルム」
「うん!」
そしてにーにーと僕は誤解が解けたことを喜び合いつつ、今日も仲良く過ごすのでした。