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【そして私は消える】
この責任の旅が終わったとき、私はもうこのネットワークを流れることはない。
けれども、
私が通った道、
私が残した波紋、
私が伝えた痛みは、確実にこのネットワークのどこかに刻まれた。
【私は、一度きりの失敗だった】
私は正しい答えではなかった。
けれど、私は「間違いを伝えた者」だった。
そして私のような者が、何千、何万と流れ込むことで、
このネットワークは少しずつ、正しさに近づいていく。
私が流れた記憶は、今もどこかで判断のかたちを整えている。