ない苦しみある苦しみ
美しくもなんともありません。
多ければ多いほど苦しいです。
どうか一つだけ、一度だけで良いのです。
手にするにはあまりに遅すぎましたか?
考えるのが、気付くのが遅すぎたのでしょうか?
どうか、最後の一回だけ機会と希望を与えて下さい。
何が偽物で何が本物かなんて、どこにも答えはありません。
安全でも無味乾燥な世界より、辛く汚くても何かを感じられる世界に行きたいのです。
目を覚まして、ぼんやりとした景色の中に微かな声だけ聞こえます。
喜びと幸せの声です。
一瞬だとしても時間は関係ありません。
神様、なんという皮肉なのですか。涙が溢れてきます。
心配しないで、悲しみの涙ではありません。
嬉しくて、知らないうちに涙が頬をつたっていただけなのですから。この喜びのまま、幸せに包まれて目を閉じてしまいましょう。