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異世界転生

僕はただ、世界が国が平和であって欲しくて、魔族達を殺して、殺して、殺しまくったのに、どうして。


何で、君が僕を殺すの?


「ごめんなさい、アーサー この国にはもう英雄なんて言う爆弾は要らないの。 魔族達も隷属したし、お陰で世界統一もなされたわ。 ブリテンにはアーサーと言う英雄は要らない、英雄だったと語り継がれる存在でいいの、マーリン魔導師様は貴方の事を好いてたみたいだけど、それは許されない。 だってもう私の計画通りに全てが動くのですもの」


姉のモルゴースに刺された肺が痛む、息が正しく吸えず刺された肺からヒュー、ヒューと音を出して、息を吸っては肺からヒューと出ては入ってくる、視界も歪み出す。


「大丈夫よ、この短剣は貴方を殺す為の特注品、精霊も龍すら刺されれば死ぬ、だって、刺された者の命を吸い使用者にその全てを譲渡されると言う加護を授かった短剣よ、紛失したのではなくて、私が隠し持ってたのよ、残念でした。」


醜悪な笑顔で笑う姉


「な、何故、そんな事をするのですか! 姉上!私は民を守る為に全てを削ぎ落とし、費やした! 父を殺し王位を継承し、国を豊かに、そして、この丘で魔族や魔王を全て倒した! 全ては国に住まう民の笑顔を守る為! 円卓のみなと笑って食卓を共にと誓い多くの騎士達も犠牲にした私のこの感情はどうなる! 」


風魔法『エアロ』を肺に使い無理矢理呼吸し、喀血しながら姉を睨み胸の内を吠える


「大丈夫よ、モルドレッドいるじゃない貴方に瓜二つの息子に貴方の代わりをさせるのよ! そして円卓諸共全てを手にした私がこれからの世界を良くしていくわ、だから大人しく過去になって死ね、古き王よ!」


死ぬ前に最後の足掻きをする事に決めたのはそんな言葉、姉から物の様に使えなくなったら捨てられると。

最後の最後には家族としての情を見せて欲しかったが私欲塗れの彼女には呪いを受けて貰った後に死のうと思ったからこそ動けた。


吸われ続ける力、生命、魔力を振り絞り、背負っていた聖槍『ロンゴミニアド』を姉を向けて投擲する。


姉は回避しようと身を翻すが血塗れの骸の丘、骸に脚を取られ、躓く体制に入り回避は不可能。


狙い通りに姉モルゴースの心臓へ向かい飛ぶ『ロンゴミニアド』


「かっ! あっ!」


瞬間、砂に刺した様にすんなり『ロンゴミニアド』が心臓へ刺さり姉の血を穂先へと流れる。


「ハッハハ! 地獄まで付き合って貰うぞ! 姉上ェェェ!」


万感の怒りを持って姉へ叫ぶ、だが。


『嗚呼、勿体ないではないか、君は地獄などに堕ちて良い存在では無い、勿論、魔族と言う種の平和の為に戦った魔王も含めて、私が、私 創造神が赦すものか! 君達の輝き、その力、天賦を私の世界で示すが良い! 何をしようとも自由だ! わたしはただの傍観者が丁度良いのだ、さぁ、君の器と魂の剥離が始まった。 来ると良い我が愛しき世界へ!』


意識は暗転し、前後不覚の浮遊と共に『ナニカ』の膜を透過され送られた世界。


そこには多種族の生物がいた。


人間、精霊、妖精、ドワーフ、エルフ、獣人と呼ばれる多種族の各特徴のある獣の人達、魔人と呼ばれる多種族で魔法、魔術を使える多様な人達に魔獣と言う化け物や龍すらいた。


翼がある竜や翼が無く蛇の様に長く髭が生え、空を飛ぶ龍


あぁ、私が産まれる世界を間違えてしまったのかと錯覚する程の光景を天から見下ろす、と言うよりその光景が流れ込んでくる。


かつての仲間達が恋しく思うが、あの『世界』での私は死んだ。 ならこの『世界』で今度は私の意思で動いてみるのも良いかもしれない。


『ふふふ、どうだ、私の世界は、広大であろう、どの種も良い所、悪い所がある、魔族と言う特別な種、魔獣もまた特別な種は私が作ってはいないがちゃんと流転し世界も回る、矢張り人間だけだと駄目だと分かる光景で満足である。 この世界の人間は殊更、傲慢で慾深い、だが、全てが愛おしい。 さて、君達もこの世界に組み込まれて来ると良い、全ては『スキル』として集約される、また君達に会える事を此処から見ているとするよ。』


そして、大地へ向け落ち、私は新たな生命として蘇った。


アーサーからアーティ・カリバーンへ

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