3話 A:そこの冴えない兄さんと、あなたですよ。
すいません、更新すっかり忘れてました!
今回からは、通訳のくだりは省略して、お互いの会話を日本語で書きたいと思います。
「おい、そこの兄ちゃん、みかけねぇな。どこのもんだ?」
「はい、えっと、異世界から来たものです。」
「異世界?そんなもん、おとぎ話でしか聞いたことねえぞ?そりゃまた突飛な話だ。でもな、そんな突飛な嘘、それこそ異世界人にしか思いつかねぇ。つまり、そりゃあ、嘘じゃなさそうだな。」
「理由はともあれ、信じてくれるんですね?」
「ああ。なんか兄ちゃん、妙にうれしそうだな。」
「うん。うれしいよ。」
ヘルプではなく、自分が会話している事が。
「そういやー、兄ちゃんはなんでこの世界の言葉がしゃべれるんだ?異世界では違う言葉を話すって聞いたんだがな。」
「えっと、それは加護のおかげです。」
「本当か?こう見えても俺はこの村では一番加護には詳しいんだが、そんな加護はもう現代にはない筈なんだがなぁ。」
「そうなんですか?」
「ああ。それに兄ちゃん、あんた、何かと話してるように感じるんだが。」
ぎくっ!
A:「しょうがないですね。もう私の存在を明かしてしまいましょうか。」
そうですね。
「本当のことを言うと、実は、脳の中にヘルプというのが宿っているんです。それがいろいろなことを教えてくれるんです。」
「脳の中に宿っているだって?よく分かんねえな。」
うーん、実際に体験してもらわないと分かりにくいなぁ。
A:「じゃあ、体験してもらいますか?」
えっ?可能なの?
A:「はい。彼に話しかけてみます。」
「うおっ?なんか脳から声が響いてきたぞ?」
「はい。それがヘルプです。」
「ヘルプっつうのはどういうもんなんだ?」
A:私は、マスターの質問に答えるために誕生した存在です。
「マスターっていうのは?」
「そこの冴えない兄さんと、あなたですよ。」
話し相手のおっちゃん、マスター認定されてる?
定期更新しないと……。明日設定するつもりです。
木曜夜かな。
短編「僕らの夢はバラエティのおもちゃじゃない! 高校生クイズ、リニューアルに泣いた夏」
投稿しました。よかったらそちらもどうぞ。