第79話
題名変わりましたっ!
これからもよろしくです!
真祖から始祖へと進化するのに必要なのはLv.800。
そして僕のLv.799。
前に聞いたのだが、恭香曰く、
①圧倒的な強者への勝利
②血の全損
③???
④上記をすべて満たした上でのLv.800達成。
(※満たしていない限りはLv.MAXがLv.799)
が、始祖への進化条件らしい。
僕の現状としては③と④が未達成、ということになる。
そして何より④の補足───つまりは僕は、③とやらを満たさなければレベルが上がらないのだ。
───それはつまり、ステータスも上がらないということ。
『筋トレして筋肉が付けば上がるのではないか?』
と、僕も疑問に思って聞いたことがあるが、
『確かに筋トレは有効だけど、それでもレベルが上がらない限りはステータスには反映されないんだよ。加護以外でステータスが上がるなんてことはまずないと思うね。それこそ禁薬とか......そっちの類でなければね』
とは恭香の言。
そして、
『......恭香ちゃんは、私の『雷霆』と同じくらいのランクの神器。......ギンくんのパーティの中では、間違いなく一番の天才。.........彼女が断定した事が間違ってるのは、有り得ない.........よ? .......例外はあるかもだけど』
とは全能神の言。
全知全能の神が言ったのだ。それこそ間違いないだろう。
だが、
「.........禁薬なんて使ってないし.........ってことは加護しか思いつかないんだけど.........」
(......どうやら違うようであるな)
全能神の寵愛
全能神の寵愛を受けた証。
神器作成、スキル統合のスキルを会得。
(自身のステータス上昇率極大、パーティのステータス上昇率大)
狡知神の期待
狡知神の期待を受けている証。
INTに補正大。
P.S. アレには感動したよっ! 鬼畜さが素晴らしいっ!
ロリコン
並大抵の事ではこの称号を得ることは出来ない。
ぶっちゃけ神童以上の化け物である(意味深)。
ロリ(見た目だけも可)からの好感度上昇率大。
神器作成
自分専用の神器を創造できるスキル。
自らの血肉と全ての魔力を使用して創造する。
その形状や能力は人それぞれだが、自身の能力が高ければ高いほど、強い神器が出来上がる。
基本的には神器作成まで30日はかかる。
スキル統合
二つ以上のスキルを統合・合成することで新たなスキルを作成することの出来るスキル。
組み合わせ次第によっては完全に新しいスキルが出来上がることもある。
P.S. ギンくんのスキル.........すごく見辛い。
そこには『ステータスの上昇』という文字が一つも無いのだった..............
「って、なんか馬鹿にされてない?」
.........どうか気のせいであって欲しいが。
そんなことを思った。
☆☆☆
午前六時半、食堂にて。
僕は今、レオンと二人っきりで朝食を食べていた。
───いや、話し相手としてはもう一人いるのだが。
『んで? どうしたら俺様に連絡してくることになった? その流れだと恭香に聞く流れだよなぁ?』
そう、死神ちゃんである。
例の音とステータスの増加について聞きたくてオーブを使ったのだが、どうやらあの後エウラスとガチバトルして負けたらしい。そのためか機嫌がとても悪かった。
.........あの創造神バレたんだな。
閑話休題。
「いや......それがさ......」
そりゃあ神様相手にこんなこと聞くのはダメだと思って、最初は恭香に聞こうと思ったんだぞ?
そう思ったから、午前六時ちょい過ぎに女子部屋を訪れてみたのだが、
「おーい、恭香いるかー?」
そう言ってノックをすると、
ドンガラガッシャーン!
最早何の音かすらも分からないような音が、部屋の中から聞こえてきた────この部屋の中、どうなってんだろう.........?
「な、な、なな、何をっ!?」
「お、落ち着くのだ白夜っ! 今は冷静に......」
「うわぁぁぁぁぁん!!!」
「お、オリビアさんっ!? な、泣かないでぇっ」
『あっ、ぎ......マスター! い、今ちょっと立て込んでて......って何でみんなこっち見てるのっ!?』
「.........今、なんて呼ぼうとしたのじゃ?」
「あっ......(察し)、ごめん恭香、やっぱり何でもないわー」
『なっ!? に、逃げるのッ!? ......って白夜ちゃん!正気にもどっ.........きゃぁぁぁぁっっ!?』
「と、言うことがありまして.........」
きっと今日の今朝戻ってきた時にバラしてしまったのだろう。
あの中に僕が入っていく気にはなれませんでした。
『.........まぁ、その、なんだ。俺様はどんな反応をすればいいんだ? 「わぁ、すごいモテてますねっ!」とでも言っておけばいいのか?』
「.........出来れば触れないでくれ」
正直な話、僕だって戸惑っているのだ。
だって......ねぇ?
“冴えないフツメン主人公がとある日を境に急にモテだした!? 群がる女子達! 戸惑う主人公! 幼女な彼女、幼女な幼なじみ、エロいOLさん、幼女なお嬢様、礼儀正しい担任の先生.........。 さぁ、彼はどうするのかっ!?”
みたいな状態でしょ? 今の状況って。
漫画なら『おい、全員彼女にしちまえよ』とか『何やってんだよこのチキンがっ!』とか、そんなことを叫んでいた僕だったけど、それでも............うん、やっぱりその立場になってみると、感じるものがあるよね
『僕、どう接すればいいのだろうか?』とか、
『え、一夫多妻制とか、妻の方大丈夫なの?』とか、
『半数以上がロリなんだが........大丈夫か?』とか。
最後のやつは確実にダメだと思うけど.........うん、恭香とオリビアの成長に期待しよう。
────あぁ、もしかしたら恭香がロリ巨にゅ.........
「って、今はそんな話じゃないだろ! 僕のステータスの話だよ、死神ちゃん、なんか知ってることないか?」
『無理矢理話を戻したな.........』
.........まぁ、いいじゃないですか。
だって絶望的な気がしたんですもの。
『はぁ.........まぁいいか。ただな、俺様もそんなパシリに使われるのはなんだからな。俺様の願いを一つ聞いてくれるならヒントをくれてやるぜ?』
.........世界を滅ぼしてくれ! とか、我に不死身な身体を!とか、この世界に転移してくるサ○ヤ人を殺してくれ! とか言われても無理だからな? 少し考えてくれよ?
『......そんな馬鹿なこと言うわけねぇだろ。世界なんていつでも滅ぼせるし、俺様不死身だし、サ○ヤ人なんてその世界じゃ一般人みたいなもんだし』
.........今ちょっと聞き逃せないことがあった気がするが......ま、まぁ、気のせいだろう。
「それで? 僕への願いって何なんだ?」
「あのクソ創造神への報復を手伝え」
鎌の練習をしようと心に決めた僕であった。
────あの頭痛の借りを返してないしねぇ......
☆☆☆
死神ちゃん曰く、
『その症状が出たってことは自分の弱さ、分かってんだろ? 俺様の報復を手伝うのはお前が中級神あたりをぶっ殺せるようになってからにするぞ』
との事であった。
明らかに知っているようなその言葉に少し『教えてくれても良かったのに』と思った。......っていうか、神殺しとかやっちゃって大丈夫なのだろうか......?
ちなみに今、僕はレオンと一緒にギルドへと向かっていた。
何故なら、死神ちゃんのヒントが、
『お前の知り合いの中で最も長命な奴に聞け』
との事だったからである。
.........それって間違いなくレイシアの事だよね?
ん? 他の人たち?
女子組は未だに部屋から出て来ていない様子だったし、マックスは「ギルドぉ? 後で向かうから先行ってろよ」との事だった。
.........おい愚王。人選、間違ってたぞ?
そんなこんなでギルドまでの道を歩いていると、いい匂いが漂ってくる。
「そう言えばこの街に来た時、串肉食おうと思ったんだっけか? よし! 美味しそうなの何本か買ってみるか!」
(うむ.........主殿。あの串肉、買って貰っても良いだろうか?)
「おういいぜ? それでどこの串肉にす.........る......?」
って、おい。
「........レオン? 今、念話した?」
い、今、僕は念話を発動してなかったぞ?
(うむ、意思疎通に役立つかと思い、ずっと練習しておったのだ)
さ、流石は天才..........。
たった一日ちょいで念話を覚えるとか、凄い事しやがるな。
「はぁ、まぁいいか。レオン、それでどの串肉だ? ......おっ! あの店の美味そうだなっ!」
(流石は主殿! そう、その店のヤツである!)
まぁ、僕たちはそんな調子でギルドへと向かっていくのだった。
────この先に起こる面倒事など知る由もなく。
☆☆☆
およそ一時間後、僕たちはギルドに到着した。
え? 一時間も何してたんだって?
激ウマな串肉を食い漁ったり、レオンに新たな変身を幾つか覚えさせたり、鍛冶屋で練習用の大鎌を作るミスリル買ったり、着替えの服買ったりと.........
まぁ、遊んでました。
まぁ、そんなこんなでギルドに着いた訳だが、
「あっ! ギンさん! 少しよろし「くないです。ちょっと今忙しいのでね」........は、話だけでも......」
何気に久しぶりに登場、ネイルさんである。
「いや、僕レイシアに用事があってきたんだけど、今はギルドに居る?」
「えっ? ギルドマスターなら昨日、二年に一度ある王都のギルド長会議に向かいましたよ?」
............あれっ?
「え、王都までって.........走り?」
「はぁ......確かにギルドマスターならそちらの方が速いですけど、今回は護衛がいるので馬車ですよ?」
.........レイシアって、護衛要るか?
「はぁ.........まじかよ。王都までって馬車でどれくらいだ?」
「えーっと、軽く見積もって三週間くらいですかねぇ......今回はギルドマスターが乗ってますので魔物や盗賊などに時間は取られないとしても三週間前後になると思いますよ?」
さ、三週間.........。
行きと帰りだけで4000~5000キロ.........くらいか?
「.........王都の滞在時間は?」
「全大陸のギルドマスターが一同に集まりますからね.........ギルドの経営のことや、ランク決め、それに加えて今回は黒髪の時代ですからねぇ.........色々決めたとしても一ヶ月くらいですか?」
「.........じゃあ70日前後............って、え?」
い、今......なんて?
「あぁ、知らないんですか? 現Cランク冒険者の『執行者』ギンさんを筆頭に、『黒炎』クゼさん、『戦姫』マキコさん、そして『英雄』ホノカさん。この四人を中心に全17名の異世界人がギルドに登録してるんですよ?」
その三人の名前に、僕は覚えがあった。
久瀬竜馬
鳳凰院真紀子
────そして、桜町穂花
「それに加えてミラージュ聖国の『勇者』さん、計18名の異世界人たちがこの世界に訪れた年。それを略して......」
─────黒髪の時代。
.........四人のうち二名は黒髪じゃないけどね。
.........ギルド長会議?
どこか一番初期の方で聞いた覚えがありますね。