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いずれ最強へと至る道   作者: 藍澤 建
第二章 冒険者編
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第43話

ギルマス登場ッ!?




因みに


精神攻撃Lv.5

存在しているだけで周囲の人々に精神攻撃を与える(ストレス専門)。少しでも行動を起こせばその精神攻撃は更に加速する。



です。


他の能力などは後ほど。

アーマー・ペンドラゴン。


パシリアを拠点とする高ランク冒険者の1人だ。


冒険者のランクは10個あり、


Gランク 仮登録

Fランク 駆け出し

Eランク 一人前

Dランク 三流

Cランク 二流

Bランク 一流

Aランク 超一流

Sランク 英雄

SSランク 国最強

SSSランク 人外


と、分かれている。


彼はBランク。実力、経験共に一流冒険者だ。


だがしかし、その言動に問題があった。


彼はイケメンだ、それもかなりの。そのため初めは彼に言い寄る女も居たが、それも一日で居なくなった。


何故なら、かなり面倒な奴だからだ。



カウンセリングを仕事にいていただけあって、やはりというか、なんと言うか。ギンの予想は正しかった。




彼の生き様はまさに主人公。



ある時は女の子を助けて瀕死の怪我を負う。


※Aランクの女冒険者がコボルトの群れに囲まれ、殲滅しようとした際に、当時駆け出しの彼が邪魔をした。



ある時は、街で見た女奴隷を可哀想に思い、解放した。


※その後、その元犯罪奴隷の起こした事件で街が大騒ぎになった。彼は勿論責任を追及されたが拒否。逆にその奴隷を助けるために街で暴れ回った(Aランク冒険者によって捕獲、後に投獄)



また、ある時は、駆け出しの女冒険者が成長できるように、と、当時ランクCだった彼はパーティを組む。


※他の街からこの街の護衛に来たSランク女冒険者をしつこく勧誘 (上から目線)。彼女は仕方なくパーティを組むが、彼が弱すぎる上に、戦闘が終わる度に頭を撫でてくる。彼が嫌になった彼女はこの依頼を放棄。領主が頭を抱えることになった。



さらにある時は、『魔王は悪いやつだ! なぜ魔物を生み出すっ!』と言って、魔王討伐に乗り出す。


※国際問題に発展しかけたが、現エルメス王の謝罪と、現魔王の許しにより、何とか事なきを得た(魔王は魔物とは関係ありません)。またも投獄。



そんなこんなでブチギレたギルドマスターは、


「お前、次に問題起こしたら、ギルド追放だからね」


と、言い放った。


ちなみにこの世界でのギルド追放はかなりやばいヤツである。盗賊などになって罪を沢山重ねても、きちんと反省していればギルドへは復帰できる。



そして今回、釈放されたばかりの彼は、本物の(・・・)迷い人に喧嘩を売った。どうやら彼は、その迷い人が偽物だと勘違いしたらしいが、それでも彼は手を出してはいけない相手に手を出した。



『弱い』『守ってやる』『僕は正しい』



そんなことを彼に言っても、逆効果だとも知らずに。




☆☆☆




「おい、お前。そんなに自分の強さに自信があるのか?」


僕自身、こんなに低い声を出したのは初めてだった。前回ブチギレた時のイケメンは既に投獄されていたので、実際に相手に向かってブチギレるのは、これが初めてだった。



「なに? 僕はBランク冒険者だぞっ!? 一般人が何をふざけたこと...「じゃあさ」......?」



「じゃあ、僕と勝負しないか?」


満面の笑みでそう言ってやった。


白夜が何かに怯えて震えているように見えた気がするが、うん、気のせいだろう。



「......は? お前は何を言ってるんだ? 勝負になるわけがないだろう? そんなの受けないぞ、僕は」


「へぇー、弱い弱いと蔑んでいた一般人の迷い人のパチモン相手から決闘を申し込まれて、それを君は拒否するんだね」


「なぁっ!? ぼ、僕はお前のことを思って......」





ブチッ!





ギルドの中にいた人たちは、その時、何かが切れる音が聞こえたらしい。ただ、それが何か分からなかった人物は、その場には一名を除いて居なかったらしい。


勿論それは......





僕のことを思って......?


お前は自分が間違っていると分かっているのか?


お前が間違ってきたせいで、今までにどれだけの人に迷惑をかけてきたんだ?


もしかしたら人も死んでるかもな?





それは、僕の中の何かがブチギレた音だった。




「......おい、クズ野郎」



身体中から魔力が放出する。


あぁ、ダメだ。

そう言って理性が止める。


だがしかし、本能は抑えられなかったみたいだ。





「僕みたいな一般人に負けるのが怖いならとっとと帰ったらどうですかぁ? 勇者の、パ・チ・モ・ンさん?」





まさか喧嘩を売る側になるとは思わなかった僕でした。





☆☆☆




勇者のパチモン扱い──っても本当にそうなのだが──には流石の『正義マン』もカチンと来たのか、まんまと僕の喧嘩に乗ってくれた。そりゃあ、自分のステータス知ってたら『勇者(笑)』はかなりコンプレックスだったに違いない。



「くっ! 僕を馬鹿にしやがってぇっ......!」



くっくっくっ、精々今のうちに怒っておけよ?正義マン。


怒れる内に......な?



「決闘のルールは、


①一対一で、他人による一切の関与を認めない。

②どんな結果になろうと自己責任。

③負けた方は相手に慰謝料として全財産を差し出す。

④相手が死ぬか審判が負けを認めるまで勝負は着かない。

⑤ルールを破らないならば何をしても良い。


こんなもんでどうだろう? パチモン君?」



パチモンもこのルールには流石に驚いたのか、


「──ッッ!? し、死ぬだとっ!? 巫山戯るのも大概にしろッ!! 君は命がたいせ...」


「やっぱり怖いか? そりゃ自分が馬鹿にしてた奴に負けるなんて怖いよなぁ?」


着々と逃げ道を塞いでゆく。

これで逃げれば『喧嘩を売って決闘から逃げた弱虫』という噂が街中に広がるに決まってる。この馬鹿が入ってきた瞬間の皆の顔を思い出せばそうなるのは明白だと分かる。この馬鹿もそれくらいは分かっているのだろう。苦虫を噛み潰したような顔をしている。


「くっ! どうなっても知らないからなっ......」


「まぁ、お前が勝てたら(・・・・)だけどね? それで審判なんだけれど.........」






「私がやろう」






その声は、僕の背後から聞こえた。





──ッッ!?



茹で上がった頭が急激に冷えてゆく。





先程まで僕の背後に人なんて居なかった。





僕はこれでもSSSランクの強さは持っているつもりだ。






そんな僕に気付かれずに(・・・・・・)背後を取る......?




恐る恐る振り返ると、そこには......




「こ、このギルドにも化け物が居たみたいですね...」




恐らくは白夜と互角。間違いなくSSSランク超の強さであろうダーク(・・・)エルフが、そこには居たのだった...





が。





「ふっ、化け物とは酷いねぇ......君も大概だけど......君の隣の女の子の方がよっぽど『化け物』じゃないか? 文字通りの、ね?」



残念ながら、その言葉は僕の耳には入って来なかった。

いや、入っていても脳がそれを理解していなかった。


それは僕があるモノ(・・)に見蕩れていたからで...




そのダークエルフの容姿を発表しよう!

褐色の肌に銀色の長髪の、背の高い女の人だった。

そして何よりも......



なっ、何だこの、け、けしからんものはッ!?



身体のとある部位(・・・・・)が特別に大きかったのだッ!



こんな物が眼前にあって他のことに集中できようかッ!?





そう! それはッ! おっぱ...『マスター?』..........すいませんでした。



......それにしてもこの世界に来てから初めて大きいのを見た気がするぞ? 恭香は本だし、白夜、死神ちゃん、オリビアと、誰ひとりとして持っていなかった(・・・・・・・・)




「くっくっくっ! お前さん、先程の怒ってた姿が見る影もないなっ。あの調子じゃこのギルドが潰れちまうと思ってわざわざ出てきてやったんだがな? それに話す本まで一緒とは、お前もなかなか面白そうなやつだな......」


それに、と加えて


「流石に今回は、コイツも手を出していい相手を間違えた。下手したら国より厄介だぞ? なぁ? 本物の"迷い人"よ?」


「はぁっ!?」


驚いているのは馬鹿(クズ)一人だけだった。


あれ? さっきの酔っぱらいは?

そう思ってみてみると、顔面蒼白にしてこちらに土下座していた.....きっと、途中で気づいたのだろう。


うん、仕方ないから赦してやろう。

...それにしても土下座なんてこの世界にもあるんだな。

手を振って答えてやると、まるで神様を見たかのように崇め奉ってきた......正直やめて欲しかった。



「ギルドマスターッ!? 冗談は止してくださいっ! こんな見るからに弱そうな男が"迷い人"なわけないじゃないですかッ!!」



おい、コイツの目は節穴なのか? 文字通りの。


それは全員の共通意見だった。



って言うかこのお姉さんってギルマスだったのかっ!?

ど、道理で強いわけだ...。僕じゃ勝てそうにないや。



「残念ながらコイツは本物だよ。つい三時間前に現れたばかりの正真正銘"迷い人"だ。ここにエルメス王国三番隊隊長ブルーノの証明書も届いているし、さる御方からも身分証明書が届いている」


さる御方とは、きっとオリビアの事だろう。

今度会ったときに一応お礼言っとくかな、さり気なく。

というか、オリビアのこと知ってたんですね、この人。



そんなことを考えていたのだが、残念ながらも僕の耳には馬鹿みたいな雑音が入ってきた。



「お、お前っ!? 一体どうやって皆を騙したっ!?」



コイツは『信じる』という言葉を知っているのだろうか?


と、そんなことを思ったが......






──ッッ!?



その時、ゾッと背中に怖気が走った。



「.....お前は私やブルーノ、それにあの御方までも愚弄する気か......?」


それは背後のギルドマスターによるものだった。



こ、怖すぎだろっ!? マジギレしてんじゃん!

余りの怖さに怒りが冷めてゆく僕。


いや、断罪はしますけどね?


(ほ、本来、妖精族──エルフやダークエルフ──はプライドが高いからね......しかも彼女は、恐らくは最上位種だよ。ここで暴れられたら...恐らくは街が......)


さ、最上位種だったのか......。

しかも僕以上ともなると、確実にLv.MAX付近だろう。

や、やばい人と知り合ったのかも知れない......。

そんなことを考えて現実逃避していたのだが。



「ギルドマスターっ! あなたは騙されてるんだっ! どうか僕を信じてくれないかっ!?」


「お前みたいな人族の恥と、コイツのような身元のしっかりしている強者。どちらを信用しろと?」


酷い言い草だった。


誰も否定出来ないのがさらに酷かった。



「くっ、まさかっ!? 精神魔法をっ!?」


「私がそんなものにかけられるような雑魚に見えるのだったらそう思えばいいさ」


うーん、流石にこれはこの馬鹿でも否定せざるを得ないだろう。このギルマスの強さは、恐らくは一般人でもビシビシと伝わって来る程だろう。これでもし本当に精神魔法とやらを疑ってきたら...


「お前っ! 早く精神魔法を解除しろっ!」


ギルドマスターに喧嘩売って.........は?



「ギルドマスター。コイツ今なんて言いました?」


「この私に喧嘩を売ったんだよ」


「いいから早く解除しろって言ってるだろっ!」




彼は一体、どちらに消されるのだろう?


そんなことを思った野次馬(ギャラリー)たちだった。



なんだか面倒なキャラになってきました。

アーマー君、もう少し考えて行動しましょう。



ちなみに、


妖精族(ダークエルフの場合)

ダークエルフ・ロード(中位種)

ダークハイエルフ(上位種)

ダークエルフ・ハイロード(最上位種)

神黒種(神級種)



となっております。


ギルマスはダークエルフ・ハイロードですね。



通常のエルフの進化についてはまた今度にしますが、何となく分かりそうですね。

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