閑話 とある中二病患者の独白
中二病でも友達が欲しいっ!
ここはどこだろう?
真っ暗な空間で我は1人のようだった。
我はあの男に敗北した。
今考えても有り得ない。
この破壊神の生まれ変わりである我が敗れたのだ。
...そう言えば、昔から、
『ふははははっ、我は破壊神の生まれ変わりであるぞっ!』
って言ったら、みんな引いてたっけ......。はは...。
...友達が欲しい.........ぐすっ。
......ま、まぁ、今はそんな事はどうでもいい。
あの男が吸血鬼だということには気づいていた。
あ奴、強くはあったが恐らくは真祖であろう。
確かに真祖にしては規格外ではあった。
だか、たかが真祖だ。
始祖ならば、我が術式も敗れるかもしれん。
だが、真祖は別だ。奴らはまだ幻覚系の魔法を扱えない。そのため我の術式の前には全くの無力なのだ。
にも関わらず、あ奴は我の幻覚を破って見せた。
我が長年生きてきた中でも、奴は初めてみたイレギュラー──確かに神の野郎共も含めたら初めてではないだろうが──だった。まさか人の身で我を破るとは、全くもって信じられん。
しかもあ奴はエンシェントドラゴンをテイムしておったのだ!
まさかあの高貴なドラゴン共、それもそのトップが1人の人間に付き従うなど、この我でさえも例を知らんぞ!?
しかも、我との一騎打ちの際に見せたあの魔法...
恐らくは影を操るユニークスキルだろうか?
いや、他にも使っていたか...?
『ふっ、我はとんでもない奴に負けたのかもな...』
真っ暗の空間にその嗄れた声が響く。
あの時見せた無邪気な顔。
それは我が昔に忘れ去ったものだった。
あ奴の元に付けば、我の諦めかけていた進化も、その兆しを見せるのではないか......?
思わず我はそう思ってしまった。
そして、テイムを願ったのだ。
まぁ、結果は『反省しろ』の一言だったわけだが。
『ふん、我が反省しておるのだ、早くここから出してテイムせい、未来のご主人様よ』
ぴろりん!進化条件を満たしました!
ぴろりん!レベルが上がった!
ぴろりん!Lv.MAXに到達! 進化条件を全て満たしました!
ぴろりろりん!これよりナイトメア・ロードの種族進化を開始します!
今回は彼/彼女の独白でした。
進化条件
『格下に敗北。その相手に忠誠を誓う』
という内容でした!
ちなみに
Lv.999に到達。(Lv.MAXが1000の場合)
↓
進化条件を全て満たす。
↓
Lv.1000に到達。
↓
進化開始。
という流れになっています。
今回は経験値が溜まっていたのか、その場でレベルアップしたようです。




