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いずれ最強へと至る道   作者: 藍澤 建
第一章 始まりの物語
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第33話

遂に決着!!


まさかまさかの結末がっ!?

「これは夢だっ!」



次の瞬間、僕には全く別の風景が見えていた。


水気が全く感じられない荒地。

周囲は深々とした針葉樹の森で覆われている。

そして、周囲には軽く霧がかかっていた。

雲一つないのに灰色の空が見える。

遠くからは雷が時折響いてくる。


な、なんだこの世界...中二病患者の精神世界か?


この世界は完全に矛盾している。

間違いなくこの世界には存在不可能な世界。


そして、僕の数10メートル前には....



「よぉ、よくもクソッタレな夢を見せてくれたなっ!」



こちらを見て固まっているナイトメア・ロード(中二病患者)がいた。



『ええっ!? ま、マスター!? だ、大丈夫なの!?』


「ん?あぁ、最後の最後で決定的なミスをしてくれたお陰で何とか戻ってこれたぜ」


僕の記憶の中にはあの事件以降も一緒に過ごした彼女が居たのだ。だからこそ彼女の死体を見た時に、『あれ? コイツってまだ生きてるよな?』という非常に強い違和感に襲われた。


ふっふっふっ、ミスったな中二病患者めっ!



「なぁ、恭香? 僕ってどれくらい意識なかった?」


『え? えーっと、多分3分くらいかなぁ...』


っていう事は、向こうでの12時間がこっちでの3分、つまりは1分で3時間過ごせるのか.....。受験勉強の時にこの能力が欲しかったよ...



『いや、4時間でしょ?』


.........。



『下らないこと考えてないでとっとと倒しちゃったら?』


「あ、あぁ、そうだなっ! このクソッタレに、きっちり今までの仕返しをしないとなっ!」



なにもなかった風を装って、僕は未だ固まっているナイトメア・ロードに向けて走り出したのだった。



☆☆☆



ナイトメア・ロードもやっと気がついたのか、大慌てで僕の方に魔法を放ってきた。


『ファイアランスッ!』


奴の背後に1本の火の槍が出来上がる。

流石にこのまま終わらせてはくれないか...。


「というか、こちとら怒ってんだ! 真正面から完膚なきまでに叩き潰してやるよっ!」


僕は30000の魔力を消費して、とある魔法を発動させた。


「『影纏』ッッ!!」


瞬間、僕の身体からは膨大な量の影が吹き出した。

その影はそのまま僕の身体に纏い、その姿はまるで、大きな影そのものを着ているかのように見えた。


影魔法Lv.4 『影纏』

自分の身体に影を纏い、身体能力や防御力、状態異常耐性、回復速度、スキルに魔法まで、自身のありとあらゆる能力をブーストさせる超絶魔法である。その強化幅は使用した魔力によって変化し、今回使用した魔力ならば......



「ブースト2倍!!」


全ステータス、スキル、魔法、回復速度etc..

今の僕は界○拳2倍の状態なのだっ!


ま、他にも隠し能力あるんだけれどね。

流石は恭香でさえ『チート』と言わしめた魔法である。


「さらにっ! 『疾風迅雷』ッッ!!」


超絶回復中の魔力を更に使用して僕のステータスをさらに増加させる。


今の僕を外から見れば、影と雷と風を纏っているように見えるだろう。うん!カッコイイじゃないか!


まぁ、これだけブーストしても、疾風迅雷や限界突破を発動させていない白夜と互角ってんだから、白夜の異常さや、それを上回るこのナイトメア・ロードの化け物加減が分かるのだが。



だけどっ、



「魔力が尽きかけのお前なら、今の僕でも倒せるっ!」



僕は放たれたファイアランスをブラッドナイフで切り伏せながらも、ナイトメア・ロードへと向かって行く、



残り10メートル。


向こうも覚悟を決めたのか、大鎌を構えてこちらを待ち構えている。接近戦をするつもりか?



残り5メートル。


奴の大鎌の射程範囲に入った。

すぐさま鎌を振り下ろしてくるナイトメア・ロード。



残り3メートル。


僕はまだ動かない。




残り2メートル。


さらに加速し左手で大鎌の柄を掴んだ僕は、右手に持ったナイフを振りかぶった。奴は左腕がない。




残り1メートル。


僕が勝利を確信し......




奴はケタケタと笑っていた。





瞬間、ナイトメア・ロードの口から放たれた魔法が、僕の頭蓋を完全に粉砕したのだった。




『え...? マスター......?』





☆☆☆



闇魔法Lv.4 ダークエクスプロージョン

火魔法Lv.2 ファイアアロー


その2つの複合魔法は、いとも容易く彼の頭蓋を粉砕した。



吸血鬼が潰されてはいけない弱点はふたつ。


頭と心臓である。



その頭蓋を完全に粉砕された彼は......



『ま、マスターッッ!?』


















「え? なに?」




『『!?!?』』



驚愕する恭香と、ナイトメア・ロード。



完全に頭部のなくなった僕の身体が動いているのだ、そりゃ驚きもするだろう。



さっき言ってなかった影纏のもうひとつの能力。


『影化』

魔力を消費することによって、身体の一部を影へと変化させる、という能力だ。影になっている間は物理、魔法共に無効にするし、状態異常にもかからない。まぁ、俗に言う無敵状態という奴だ。その代わり、1秒につきMP10000消費っていう馬鹿げた燃費してるんだけどね......



でも、まぁ、



「お前相手に2度は通じない手だよなぁ?」



種族 ナイトメア・ロード(6982)

Lv. 999

HP 14620/18900

MP 0/49600




2度目があれば、ね♡


とっても悪い顔を浮かべた僕であった。


「お前にはとーーーっても素敵なことをされたからねぇ」


骸骨がカタカタと音を立てて震えてる。


「『影蒼牙』っ」


影魔法Lv.3 『影蒼牙』

鋭い牙に見立てた影を作り出す能力。

あまりの魔力濃度に蒼く輝いて見える。

今回は腕に作ってみました。

一言で言うならば『影魔法最強の単体攻撃』かな?


さささっ、とナイトメア・ロードの片手両足を切り落とす。

これで後はもう、煮るなり焼くなり好きにできるなぁ?


と思ったのだが、


突如、骸骨の震えがピタリと止んだ。




ぴろりん! ナイトメア・ロードが仲間になりたそうな目でこちらを見ているぞ? テイムしますか? yes/no




「.........は?」


確かにさ、めっちゃこっち見てるけどさ......



「なぁ、恭香?」


『どうするの、マスター?』


先ほどのインフォメーションは恭香も聞こえていたらしい。




いや、でもさ。



答えなんて決まってんじゃん?




「こいつ要らなくね?」


『だね』




突如、先程よりもなお激しく震え上がる骸骨。


カタカタカタカタカタカタカタッッ!!



ニタニタした笑みを浮かべた僕たち(多分)。



『「悔い改めたら仲間にしてやるよっ!」』



僕たちはそう言って骸骨を影の中に沈めたのだった。




......恭香? 忘れない様に覚えといてね?


恭香『記録スキルで記録しとくねー』


ギン「ん? そう言えば恭香にはそんなスキルもあったか?」


恭香『うん、メモ帳や録画、録音、再生と、色々機能があってね。このあと街に行く機会があったらかなり使える機能なんだよ?』


ギン「確かに......これさえあれば言い逃れ出来ないもんなぁ(ニヤニヤ)」


恭香 (あ、また悪い顔してる...)



※骸骨の出番は未だ未定

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【新連載】 史上最弱。 されどその男、最凶につき。 無尽の魔力、大量の召喚獣を従え、とにかく働きたくない主人公が往く。 それは異端極まる異世界英雄譚。 規格外の召喚術士~異世界行っても引きこもりたい~
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