第19話
ぴろりん!レベルが上がった!
ぴろりん!レベルが上がった!
ぴろりん!レベルが上がった!
ぴろりん!レベルが......
毎度お馴染みのレベルアップのインフォメーション。
「はぁ、はぁ、ふぅー。何とか短期決戦で終わったなぁ」
今回も色々と反省点もあった......かな?
勝負を急ぎ過ぎてた事とか、最後は別に分身に行かせても良かった、とかかな?
いや、そんな事より、何よりも重要な収穫があったのをお忘れだろうか?
そう!
異世界でも、モ○ハンの知識は通用するのだっ!!
閃光弾で竜種が落ちた時は結構本気で興奮しました。
まさか異世界に来てリアルモ○ハンやるとは思わなかったけど。
そんなこんなでふざけていると、レベルアップのインフォが終わり、それとほぼ同時に先程倒した邪竜の死体が光に溶けて消えていった。
そして......
「って、えぇ!? ま、まさかっ!?」
僕は思わず駆け出した。
まさか! まさかまさか!?
邪竜の身体が消えて、そこには......
念願のドロップアイテムが落ちていたいたのだ。
☆☆☆
そこにあったのは、大きな宝箱と小さな宝箱だった。
「ま、まさかっ!? この僕に舌切り雀式の2択をしろというのかっ!?」
まさに鬼畜。せっかくのアイテムを片方捨てなければならないなんて。まったく、ここの神様は頭イカれてやがるぜ。
えーっと、たしかあの物語では、大きな方がハズレで、小さな方に宝石かなんかがは入っているんだったか?
「よし、決めたぞ!」
うん、僕のような善良な一般市民が取るべき選択はひとつしかないじゃないか! 僕は一体何に迷ってたんだ?
「そう! 僕はっ! 大きな箱を頂くっ!」
自称、善良な一般市民の化けの皮が剥がれた瞬間だった。
いや、良く考えても見ろよ? こんな世界に来てまで、そんな昔話のルールが出張って来るわけないじゃないか!
ふははははっ! 神よ、僕は絶対に騙されないぞ!
そして大きな箱に手を伸ばそうとしたその瞬間...
『マスター、それ、2つとももらえるやつだよ?』
「うう、目がっ、まだ見えんのじゃぁー...」
......神様。悪口言って申し訳ありませんでした。
☆☆☆
そんなちょっとした錯乱はあったが、僕たちは念願のドロップアイテムの確認をすることにしたのだった。
「うん、まずは大きな方から行こうか」
『日本の昔話に真っ向から喧嘩売ってるね...』
「よう分からんが、大は小を兼ねるとも言うのじゃ!」
((意味わかって使ってるんだろうか...?))
まぁ、そんなわけで大きな方の宝箱を開けると...
「おおっ? なんだ? 邪竜の素材かな?」
『マスター、鑑定してみたら?』
「あ、あぁ、そうだな」
というわけで鑑定してみると、
邪竜の鱗 品質AA
闇属性を司るグレートドラゴンの鱗。
その硬度は鋼をもはるかに上回り、
魔法に対する耐性も最大級だと言われている。
邪竜の翼膜 品質S
闇属性を司るグレートドラゴンの翼膜。
非常に伸縮性に優れ、かなりの耐久力を誇る。
闇属性をはじめとした魔法に対する耐性もピカイチ。
「おぉぉぉぉ!! 素材っぽいぞ!?」
この鑑定スキルの素晴らしさに思わず感動する僕だった。
が、
ん? 何だか視線を感じるぞ?
恐る恐る後ろを振り返ってみると、期待したような目でこちらを見つめる白夜がいた。
...まぁ、ひとつ開けられたしいいとしよう。
僕は白夜に向かって頷いてやると、白夜はとっても嬉しそうにしてもうひとつの宝箱へと向かって行った。
そして白夜は宝箱の前に座ると、緊張した面持ちで宝箱をゆっくりと開けたのだった。
「お、おぉー! こ、これはなんじゃーーっ!?」
少しして白夜がそう叫び、僕の方へと宝箱を持ってきた。
「主殿、主殿っ! こ、これは何なのじゃ?」
「ん? なんだこれは......『鑑定』!」
魔法銃(劣) 品質G
古びた魔法銃。
今は錆びて使い物にならないが、超高技術を用いて作られているため、修復出来ればその価値は国宝クラスにもなる。
必要な素材......オリハルコン、魔石(品質S)
「なっ、なんか凄いの出てきちゃった...」
「あ、主殿? どうじゃったかの?」
「あぁ、何だか凄いのが出てきちゃってね。あれ? なぁ、恭香? この魔石って、魔核のことか?」
『うん、それは魔核=魔石って考えでいいよ?』
「へぇー......あれ?今回も魔石ってドロップしたはずだよな?」
そう、ドロップアイテムは今回が初めてだけど、何だかんだで魔石は毎回手に入っていたのだ。
『たしかそこらへんに......ん? あれじゃないかな?』
よく見たら数メートル先に落ちていたようだ。
どれどれ? Sランクだったりしないかな?
魔石 品質AAA
魔物の核。
強い魔物であればある程品質が高くなる。
「うーん、やっぱりそう上手くはいかないか」
『まぁ、これから先は絶対にSランクの魔物と戦うことになるんだし、そう悲観しなくてもいいとおもうよ、マスター?』
「うむ、そうじゃのう。 ん? そう言えばレベルアップは確認したのかのう?」
「ん?あぁ、そういや忘れてたわ」
完全にドロップアイテムで頭がいっぱいだった。
次回から気を付けないとな......。
「『ステータス』!」
名前 ギン=クラッシュベル (19)
種族 吸血鬼族(真祖)
Lv. 326
HP 2050
MP 18600
STR 1820
VIT 1050
DEX 1800
INT 3500
MND 2060
AGI 1960
LUK 425
ユニーク
真祖
マップ
影魔法Lv.3
アイテムボックスLv.2
影の王Lv.2
経験値3倍
吸血
眷属化
疾風迅雷Lv.1(共有)
アクティブ
創造Lv.2
水魔法Lv.3
風魔法Lv.2
付与魔法Lv.2
鑑定Lv.3
威圧Lv.1
テイムLv.3
パッシブ
小剣術Lv.3
複合魔法Lv.1
並列思考Lv.2
危険察知Lv.2
全属性耐性Lv.1
混乱耐性Lv.3
痛覚耐性Lv.1
毒耐性Lv.1
称号
迷い人 創造神の加護 死神の加護 白銀竜の主 魔導王
竜殺し
従魔
白銀竜プラチナドラゴン
そのステータスを見た時、僕はとある疑問を抱いてしまった。
「やっぱり......。なぁ、恭香?」
『? マスター、どうしました?』
「僕のステータスって、どういう増え方してるんだ?」
僕の疑問は、ステータスの法則性の無い増加についてだった。
次回!作者すら予想のつかないステータスの増加についてっ、恭香が語るっ!?