表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いずれ最強へと至る道   作者: 藍澤 建
第一章 始まりの物語
14/671

第12話

以上、回想おわり。



そしてもう1度問おう。


なぜこうなった?


あぁ、そう言えばこいつのステータス確認してねぇや。


現実逃避気味にそんな事を考えながら、僕は彼女のステータスを開いた。



名前 未定 (1082)

種族 白銀竜プラチナドラゴン

Lv. 684

HP 12800

MP 5900

STR 7200

VIT 5800

DEX 9800

INT 4500

MND 6800

AGI 16000

LUK 168


ユニーク

時空間魔法Lv.4

限界突破Lv.1

ダメージカットLv.2

疾風迅雷Lv.3

真祖(共有)


アクティブ

火魔法Lv.3

風魔法Lv.3

光魔法Lv.2

威圧Lv.4


パッシブ

爪術Lv.3

竜鱗

気配察知Lv.2

全属性耐性Lv.3

痛覚耐性Lv.4


称号

耐え忍ぶ者 超越者 ギンの従魔




……。



現実逃避をした先で、また新たに現実逃避をしなくてはならなくなりました。



(僕、こんなのと戦ってよく生きてたなぁ)


しみじみと思う僕だった。



耐え忍ぶ者って、ドMのことじゃ...とも思った僕だった。



僕のそんな現実逃避も、彼女たちによって破られてしまった。


『マスター! この変態、流石私でも手に余りますっ! 少し手伝ってくれませんか!?』


「はぁはぁ、まだじゃ! もっと妾に言葉責めをっ! 妾はもっといじめてほしいのじゃぁー!!」


「......」




カオス。


その一言に尽きた。



でもまぁ、そろそろこの場も収めないとね。



「はぁ、まずはそこの変態を黙らせるか......」


「な、なんじゃ!? 今、背中に怖気がっ......」




☆☆☆




10分後、そこには1人佇む僕と、うつ伏せに倒れて息を荒らげているドラゴン娘がいた。



「なんだ、こんなもんか。その変態も口だけだったようだな」


「くっ、流石は我が主っ! まるで格が違うのじゃっ!」



この日のことを、恭香は後に、こう語ったという。


『マスターと言い争ってはいけません。目覚めてしまいます』と。


期せずしてドラゴン娘にご褒美をあげてしまった僕だった。




まぁ、そんなこんなでようやく落ち着いて話せるようになった。


そこで、僕はこの変態にいくつか質問してみることにした


「なぁ、ドラゴン。おまえ、なんでこんな所で傷だらけで倒れてたんだ? そもそも、ここの出入口はお前の体には小さ過ぎる。一体どうやって入った?」


そう、ここの出入口はせいぜいが僕の身長の2倍と少し。

恐らく4メートルって所だろう。



それに比べて、最初に出会った時のコイツは軽く見積もっても体長50メートルは超えていた。と言っても、今回は尻尾が全損してるのだから、本来ならばもっと大きいのだろうが。



すると変態は、


「あぁ、その事か。妾はここまでワープを使って来たからのう。そりゃ出入り出来なくて当然じゃ。それに今回は焦っていたからのう。目的地はランダムにしたため、実はここがどこかも分からんのじゃ」


と言った。


「ん? 焦っていた? もしかしてさっきの傷のことか?」



そう問うと、彼女はいきなり爆弾を落としていった




「うむ、その通りじゃ。妾も1人の人間(・・)にあそこまで追いやられたのは初めての事でのぅ。かなり焦ったもんじゃわい」




...は?


今、なんか凄いことに言わなかったか?


「ひ、1人の人間って...おまえ、それは流石に冗談だよな?」



流石嘘であって欲しいと願ってそう言うが、


「いやいや、あれは確かに人間じゃったぞ? 恐らくハイヒューマンか、それの上位種じゃのう。 ん? そう言えば主様は吸血鬼のようだが、明らかにタダの吸血鬼ではないな? デューク、いや、真祖か? うーむ、最も近いのは真祖じゃが、かなり真祖の中でも上位の存在じゃのう。もう少し強くなっておったら妾も危なかったのう」



このステータス差で何いってやがる......。


少しイラッと来た僕だった。


でもそんなコイツと互角にやりあうとは......。




「は、ハハッ、そいつ、化物だな...」



と僕はそう呟くのだった


が、




「それにしてもじゃ! あ奴の攻撃はかなり痛かったのじゃっ! 妾もあそこまで強い痛みなぞ受けたこともなかったから、思わず勝負を忘れて快楽に走ってしまったわ! ハッハッハ!」



という彼女の言葉に僕はフリーズしてしまった。



...ん?



快楽に走る?



コイツまさか......。


「まさかお前、『喰らった攻撃の強さに思わず気持ちよくなってしまって、それに興奮してたらいつの間にか瀕死になってた』とかじゃないだろうな?」



すると彼女は露骨に目を逸らして、口笛を吹き始めた。


なってないけどね、口笛。



「くっ、この変態の言葉を疑わなかった僕が馬鹿だった!」




僕がそんな感じで意気消沈していると、



『いえいえ、マスター。そこの変態の言っていることもあながち間違いでは無いのですよ、遺憾なことに。この変態は遊んでいたようですが、それでも単独で、この実力だけはある粗大ゴミを瀕死まで追いやるなんて、恐らくはこの世界にも両手片足の指で足りるくらいしかいませんよ?』


...つまりは15人ってことね。


分かりづらい言い方するなぁ、大人ぶりたいお年頃なのかね。



でもまぁ、つまりはこう言いたいって訳だよな。



「コイツには及ばないながらも、かなりの実力者、ってことか」


少なくとも今の僕では勝てないくらいの。



それはかなりまずいな。

今の状態では死んでも会いたくない相手だ。


まぁ、でも今はそういうのがいるって頭の片隅に置いておくだけでいいか。



それよりも次の質問だ。


「なぁ、ドラゴン。何でお前、人間の姿に......」


と聞こうとすると。


『マスター。こんな実力しか能のない役立たずの粗大ゴミですが、それでも一応名前を付けてあげないと可哀想じゃないですか?』


あ、確かに。


僕からしたら、相手にいつまでも吸血鬼、吸血鬼って呼ばれてるようなもんだからな。



「確かにそれは悪かったな、ごめん。」



そう言って僕はドラゴン娘の頭を撫でた。


昔から近所の小学生にだけは好かれまくっていた僕は思わず、と言った感じで彼女を撫でてしまった。



ロリコンの垂涎の的である。



あ、まずったか? と思って様子を見てみると、目を細めて気持ちよさそうにしていたので、ホッとして頭から手を退けた。


あっ、とドラゴン娘は何か言いたそうだったが、僕は彼女の名前を考えるのに集中していたためそれに気づくことはなかった。

ついでに恭香も悔しそうにしてたらしいが、それにも気づくことはなく。



名前、名前。

銀色の鱗をした、竜。

赤い眼。

吸血鬼の従魔?

うーん名前付けも難しいなぁ...



と悩んでいると、腰にくっついている恭香がこんなことを言ってきた。



『マスター? 吸血鬼の従魔である白銀の鱗をもつ竜、っていう事で、吸血鬼の代名詞である`夜`と白銀竜の`白`を併せて、`白夜` というのはどうでしょうか?』



!?


き、恭香さん、ネーミングセンスあるじゃないですか!


本人はどうだろう?と見て見ると、かなりその名前が気に入ったのか眼をキラキラとさせてこっちを見ていた。



「せっかく恭香が考えてくれた名前だし、本人も気に入ってるみたいだし。うん、決めた! 今日からお前は白夜だ!」



名前が白夜に決まった途端、白夜はとても嬉しそうにしながらこっちまで駆けてきて、僕と、僕の腰にいる恭香に向かってお礼を言ってきた。

恭香も満更でも無さそうだったし、何だかんだで仲のいい2人だなぁと思った。喧嘩するほど仲がいいってね。






そんなこんなで色々話をしていると。


ふと、僕たちはまだ自己紹介をしていないことに気づき、順番が逆だが、急遽、自己紹介をすることになった。





「では改めまして。僕はギン=クラッシュベル、種族は吸血鬼の真祖、19歳です。よろしくお願いするよ」



『私の名前は恭香です。本だから戦闘では微塵も役に立たないんですけど、その代わり頭はいいのでよろしくお願いしますね、白夜ちゃん』



僕と、白夜にも心を許し始めてきた恭香の自己紹介が終わり、白夜が自分の自己紹介を始めた......のだが、





「妾の名前は白夜じゃっ! 言葉責め、肉体責め、放置プレイ、辱め、何にでも興奮できる真性のマゾじゃっ! よろしく頼むぞ、主殿! 恭香殿!」







...何故こいつは、いい雰囲気というものを壊すんだ!?




そんなこんなで。


最後まで締まらない僕たちに新しい仲間が出来たのだった。

次回から本格的にダンジョン攻略開始!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新連載】 史上最弱。 されどその男、最凶につき。 無尽の魔力、大量の召喚獣を従え、とにかく働きたくない主人公が往く。 それは異端極まる異世界英雄譚。 規格外の召喚術士~異世界行っても引きこもりたい~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ