No.45 日記
・目標
サドン君に勝つ。
[4月24日(闇の日)]
今日から日記をとることにした。最近はずっと走ったり腕立てをしたりアルバート君を殴ったり殴られたり、技を決めたり決められたり...と、とにかく大変で自由な時間は少ないけれど楽しい。
これまで友達と何かを頑張ることなんて無かったし、ここまで必死に努力するのも初めてだ。ユーク王に連れてこられたから学園に入ったのは無理矢理だったけど、特待生のみんなと会えたから良かったのかもしれない。
[4月27日(土の日)]
今日はアルバート君とイレーナさんから新しい魔法を教えて貰った。魔法の訓練は最近少なかったけど、今日からは増えるらしい。
なんでも「強化魔法」といって資料室にあった本に載っていた魔法らしいけど、それを僕用に改造してくれたそうだ。
2人にはどんなお礼をしたらいいんだろう?きっとどんな事をしても2人は笑って遠慮するだろうけど、僕はやっぱりお礼をしたいと思う。
強化魔法は自分の力を向上する魔法で「筋肉」に魔力を注いだり「眼」に魔力を注いだりするのだけれど、僕は上手くできなかった。イレーナさんが「イメージが足りないのでしょう」と言って人の体について教えて貰ったけど、少し難しかった。明日はもっと詳しく教えてくれるらしい。
[4月30日(闇の日)]
強化魔法が使えるようになった!アルバート君はすごく褒めてくれて、今日の訓練は軽めで終わったけど、さっき一人で練習してしまった。
この魔法は凄い。跳んだら何時もの倍くらい高く跳べたし、走るのも早くなった。眼に使えば少し世界がゆっくり動くようになる。この魔法はなんと無属性魔法の中級らしい。
僕が、中級魔法を使えたんだ!これも、アルバート君のおかげだなと思う。
[5月2日(風の日)]
今日は珍しく朝から雨が降っていたので室内で出来る運動と強化魔法の練習だけをした。今は魔法の詠唱短縮を訓練しているが、イレーナさんが教えてくれた筋肉の構造なんかを意識すると発動詠唱(※魔法の名称を唱えて魔法を発動する事である)と少しの詠唱だけで魔法を発動できるようになった。アンリさんが「努力の成果ですわね」と褒めてくれたけれど少し恥ずかしかった。
大会まであと16日
[5月4日(水の日)]
今日はアンリさんとリーフェさんが「一緒に訓練をしたい」と言って朝早くからアルバート君に言い寄っていた。アンリさん達は武術や体力の訓練もやりたいと言っていたけどアルバート君は魔法の訓練だけなら良いと言っていた。2人はそれでも一緒にやろうとしていたので、僕も止めた。二人を吐かせたくないし。
[5月12日日(闇の日)]
強化魔法が無詠唱で使えた!僕は飛んで喜んだけど、アンリさんが悔しがっていた。最近は授業以外で強化魔法しか使っていないけれど、僕だって必死になれば無詠唱魔法が使えるようになるんだ。きっとアルバート君とイレーナさんの教え方が凄いんだろうな。アンリさんならすぐに無詠唱魔法なんて修得できそうだ。
大会まであと6日
[5月15日(土の日)]
大会が近づく事に訓練は厳しくなってきている。けど、僕もそれに付いていけるようになっている。アルバート君は僕が出来る限界を知っているんだ、だから僕は最近吐いたり倒れたりはしていない。きっと、先月までの僕とは比べ物にならないくらい強くなっているんじゃないだろうか。
たった1ヶ月で、そう思えてしまう程にこの1ヶ月は濃密な毎日の連続だ。
[5月17日(光の日)]
アルバート君が教えてくれている「近接格闘術」もだいぶ身についてきたと思う。最近は強化魔法を使った状態で技を決めたりするけど、そうするとまるで英雄になったみたいにに強くなれる。効果は10秒もすれば無くなってしまうけど、アルバート君は1分は余裕で続いていた。本当に凄い人だ。
明日はいよいよ大会当日だ。勝ちたい...いや勝つさ。いつまでも弱気じゃ駄目なんだ。




