表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイリス  作者: lia
3/3

誕生日

その日の王城は総長からいつもより賑やかだった。


「アイリス様、おはようございます。」

部屋をノックして入ってきたのはルークだ。


「おはよう。」

「もう起きていましたか。」

「さすがに、今日はね。」


いつもはルークにたたき起こされるアイリスだったが今日は違っていた。苦笑いしたアイリスはベットから降りる。


「アイリス様、18歳の誕生日おめでとうございます。」

ルークはアイリスの前で膝を折り、その手に唇を落とした。

「ありがとう。」

にこりと微笑んだあとパンッと手を打った。


「さ、堅苦しい挨拶はここまで!準備をしましょ。」

「はい。」



今日はアイルート王国の姫、アイリス・ティアリス・アイルートの18歳の誕生日である。国中をあげて盛大に行われる誕生パーティーには各国の重鎮たちが参加するだけでなく国民にもその参加資格が与えられている。何故一人の姫の誕生日にここまでのパーティーが催されるのか。その理由は主に二つある。この国は18歳で成人とみなされる。その成人の儀と誕生日のお祝い。その二つを兼ねたパーティーとなると必然的に盛大になるのだ。これが一つ目の理由である。そして二つ目の理由、それは現国王グラディオラが娘のアイリスにとことん弱いということだ。それがよくわかる例を一つ上げよう。彼女がまだ5歳だった時の話だ。アイリスがたまたま読んだ絵本にユニコーンが登場していた。そのユニコーンがかわいく幼心に見てみたいと思ったアイリスは父にユニコーンが見たい!と言ったそうだ。それを真に受けたグラディオラは次の日、大事な会議のことも忘れ単身ユニコーンを探しに旅に出てしまった。そして一週間後、見事ユニコーンがいるとされる最果ての国フェイリスからユニコーンを連れて帰ったのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ