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アイルート王国 その2
数分後―――
結局木から降りたアイリスは自室で正座していた。
「大体貴女は落ち着きが無さすぎるんですよ!生まれたときからお世話を仰せつかっていましたが貴女の奇行は目に余るものがあります!!」
大声で怒鳴りつけるルークに内心うんざりしながらも体裁だけは反省しているように繕う。(じゃないと余計怒られる。)
「貴女もあと一週間で成人なのです!!一国の姫として!いや、一人の女性として!もっと自重してください!!!」
「…人前ではちゃんとしてるじゃん」
ボソッと呟いたあと、アイリスはルークの顔をみて先刻の自分の行動を後悔した。
「当たり前です!!!!でなければ私は恥ずかしくて人前になんて出せませんよ!!!!」
(あーあ、あと3時間コースだな。これは。)
先ほどよりも縮こまりながらアイリスは思った。