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106回目のさよなら未遂  作者: 英汰一
【1】月見ず
1/7

暁鐘

知らないことは必ずしも悪いことではありませんが、時には重大な罪にまで発展していくことがあります。

また、執着も言い方を良くすれば一途とも表現できますが悪い結果を招くこともあります。

では、失敗しない為にはどうすべきなのでしょうか。


長編作品です。

拙いものですが、よろしくお願いします。

読者さまの感想を心よりお待ちしております。

由月という男は世間一般に於いて非現実的な人間だ。



雰囲気、身体的特徴、性格…何処をどう見ても彼はリアリティを帯びてない。よくいえば“おとぎ話に出てくる登場人物のようだ”と言っておこうか。

しかし、彼をそのような言葉で言い表すとまた違う気がする。

もっと抽象的で、彼を表現する言葉を考えれば考える程にそれは遠のいて行く。



皮肉なことにこの世には理解出来ないものを「不思議だ」とか「変わっている」と表現する安直な奴らがいる。

そういう奴らに言わせれば由月は「変人」と言われるのだろう。

おいおいそんな簡単な言葉で片付けてんじゃない、少しは考えろよ…と思う。

つまり、だ。

変人といえども言語化されてる時点で理解の範疇なのだ。

変わっていることを変わっていると理解できる。

屁理屈だろうか。

いいや。たかが言葉遊び、されど言葉遊び。

言葉の綾取りくらいできなくてどうする。

相手が上手くつくった橋もちゃんと取らなければ山にも川にも転ずることなく終わってしまうではないか。




…閑話休題。話が逸れてしまった。


そう、由月の話。

今後の結論に及んでは、ただ彼が他と違う…世界とズレているということが言いたかった。


そんな奇特である彼に、大切にまるで珠のように愛されて今の私は存在する。

私も彼のことは大切だと思うし、感謝もしている。

彼になら刺されてもいいと思うくらいには。

それくらい私も由月のことを慕っている。

だからどうか。

泣き虫な彼が、もう泣かなくていいように。

気が遠くなるほどの時間を彷徨わなくてもいいよいうに。


ああ、神様仏様。

どうか由月という憐れな男に幸せを。

私がいなくても笑えるように。



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