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縷縷雅とマタリの出会い
グサッという音と共にイノシシの足音は消えた。そっと目を開けると、イノシシには槍が刺さっていて血を流しながら横になっていた。すると「大丈夫かい?」と言った低い声の男が立っていた。僕はいつの間にか転んでおり、手に細い枝が刺さり血が出ていた。しかし僕は思わず「あ、大丈夫です」と言ったが、男が心配そうに僕の手を見つめながら「一応俺の家に来いよ。軽い手当なら出来るから。」と言うので言葉に甘えて男について行った。タイムマシンにはGPSが付いていたので無くす心配もないし透明モードにすれば見つかる心配もない。だがここでこのタイムマシンには唯一の欠点がある。それは一度タイムトラべルをすると一週間は動かない。その間に太陽の光で充電を行う。ぼくはどうしようかと思いながら歩いていくと家に着いた。中に座れと言われたので素直に座ることにした。腕にヌルヌルした薬を塗られると「俺はマタリだ。よろしくな」とやさしいこえでいわれた。




