第二章四話 管理局見学そのⅢ 一部省略のち中央塔
そのあと建物内に移動しナンシーさんによる案内が再スタートする。
「じゃあまず、建物の外側にあたる四つの建物について説明します。魔草を育てるビニールハウスにそって建っているのが、今私たちのいる研究棟。この管理局の東側にあたります。ここから時計回りに病院棟、総務棟、そして本部・オフィス棟になります。正面玄関があるのは本部棟になります。以上」
「まさかの「」一個分!」
私は説明の短さに驚きの声をあげることになった。
「だって、かったるいでしょう。それにあなた、さっきからなにか聞きたそうだし。」
さすがナンシーさん。ランクSSだけあって勘がさえている。
「大丈夫よ。全部説明が終わったら本部棟の会議室で話を聞いてあげるから。」
まあ、ナンシーさんならなにかしっているだろう。それにどうせここに居ますっていうおちが目にみえている。
「おーい、友美ちゃん。置いてかれちゃうよ。」
祥子ちゃんの声が聞こえた方をみると、いつの間にか二人は私を置いて先に進んでいた。
「あー、ちょっと待ってくださいよ。」
そう言うと私は二人のあとを追った。
「では、このナンシー管理局ツアーも最後の場所となりました。」
これはいつツアーになった!私たちはツアー代を請求されても絶対払わないぞ!
私たちはあのあと、研究等の真ん中から建物の内側に向かっている通路をすすんだ。しばらくすると私たちは丸いホールにたどりついた。そこには九十度ずつ計四本の通路があり、天井は直径5メートルほどの穴が天空にのびている。
「この建物はこの管理局の中央に位置する塔、通称『審判の塔』と呼ばれています。この塔はガラス張りの直径5メートルの通路が、上空に650メートルほど伸びています。」
まさかのスカイツリー超!!!
「のぼる方法は二つあり、一つは普通に飛ぶ。もう一つはこのホールの中央にあるあの円盤に乗って上に行く方法です。」
あ、あったあった。確かに複雑な魔法陣が描かれている魔法陣がホールの中央にはまっている。
「この上には階級でいうアルカナという人達が使うスペースになるわ。アルカナという階級は各空間の管理局のリーダーに値するは。この階級は多くても各空間五人までがなれる超エリートな階級よ。」
すごーい。私そういうのあこがれるな。
「この上って行くことはできないんですか?」
私はダメもとで聞いてみた。
「さすがにダメね。そういうルールだから。」
それは残念。私はいつか登ってやるという気持ちを胸に審判の塔を後にした。
「それで友美さん。聞きたいことって何?」
現在時刻八時半。私たちは今本部棟の第二会議室にいる。私はさっきから気になっていたことを聞いてみた。
「愛ちゃんとまいちゃんはどこにいるんですか?さすがにもう帰らないと・・・」
そう、考えてみると私は管理局で目覚めてから一回も二人に会っていない。まだ寝ているのかな?
「二人は・・・」
このあとのナンシーさんの答えは、私の想像とまったく違った。
「二人は誘拐されました。」




