第二章二話 管理局見学そのⅠ 説明
りんごを食べた私たちはナンシーさんのもと管理局内の見学をすることとなった。
まず部屋でナンシーさんから、簡単な説明を受けた。
「ここ魔術管理局第三空間支部の建物は真ん中にある高い塔とその周りを丸く囲むように四つの建物で構成されます。」
「はいはーい、質問」
祥子ちゃんがそう言いながら手を挙げた。
「ん、何?」
どうやらナンシーさんの話し方は二通りあるようで、使いわけはランダムのようだ。
「そもそもここってどこなんですか?あと今って何時ですか?」
もっともな質問だ。でも時間まで?学校が終わったのが十一時頃だから多分二時か三時くらいかな・・・
「今は・・・ちょうど七時ね」
「「七時!!」」
なんと、そんなにたってたのか!
「でも大丈夫。二人とも学校で居残りしていることになっているから。」
全然ホローになってないし。
「じゃあ話戻すね。」
とナンシーさんは私達に構わず話を続けた。
「ここは天津市の河川敷。最近まで川のほうで大きな工事やっていたよね?」
そうだ、私はその工事のせいで通学時間が五分も長くなったんだ。
「ま、誰かが通学時間を犠牲にしてくれたおかげで立派なものが完成した。」
あんたはエスパーか?
「魔法ですよ」
とナンシーさんは言ってきた。祥子ちゃんは何のことがわからず、複雑な表情をしている。
「ここらへんで簡単な説明は終わりかな。なにか質問は?」
「あ、じゃあ私から」
と私は問いかけた。
「さっきから人の気配が全くない気がするのですが、他に人はいないんですか?」
とさっきから気になっていたことを聞いてみた。
「ここにいるのは私たち三人だけよ。まだ第三空間支部は建物ができただけでまだ稼働はしてないの。この部屋から出るなと書いたのは迷っても助けてくれる人がいなかったからなの」
そういえば始業式でそんなことを言ってた気がする。
「ではそろそろ行きましょうか」
そう言って私たちは部屋からの最初の一歩を踏み出した。




