表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ざまぁ役は、主人公の専属コーチになりました  作者: とま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/62

第15話「最初の"名"」

ガルディスの証言から、恐るべき事実が明らかになった。


「大司教が、黒幕......」


「教会の最高位の人間が、深淵王の覚醒を企んでいた」


「信じられないわ」


* * *


「だが、事実だ」


「どうする」


「まず、学院長に報告する」


「そして、対策を練る」


* * *


学院長室にて。


「大司教が......」


学院長は、顔を青くした。


「これは、大変なことだ」


「分かっています」


「だが、どう対処すれば」


* * *


「まず、深淵王の覚醒を遅らせる」


「遅らせる? どうやって」


「カイの力で、封印を補強する」


「だが、限界があるだろう」


「時間稼ぎにしかならない。分かっています」


* * *


「根本的な解決には、何が必要だ」


「深淵王を、倒すこと」


「倒す? 可能なのか」


「カイなら、可能性がある」


「彼の加護は、深淵王に対抗できる唯一の力だ」


* * *


「しかし、まだ力が足りないのでは」


「ああ。だから、もっと鍛える必要がある」


「時間が、ない」


「分かっている」


「できる限りのことを、やる」


* * *


その夜。


三人は、作戦会議を開いた。


「深淵王の覚醒まで、あと数日」


「その間に、何ができる」


「カイの力を、最大限に引き出す」


* * *


「どうやって」


「残りの聖地を、回る時間はない」


「別の方法を、考える」


「別の方法?」


* * *


「封印の欠片だ」


「あれを?」


「欠片には、深淵王の力の一部が封じられている」


「それを、カイに取り込ませる」


「......危険じゃない?」


* * *


「危険だ」


「だが、他に方法がない」


「カイ、どう思う」


* * *


「やります」


カイは即答した。


「僕に、できることなら」


「危険だぞ」


「分かっています」


「でも、世界を救えるなら」


* * *


「お前は、本当に......」


「ルークが教えてくれたんです」


「何を」


「自分で選ぶことの大切さを」


「僕は、この道を選びます」


* * *


「......分かった」


ルークは頷いた。


「俺も、覚悟を決める」


「ルーク?」


「この戦い、最後まで付き合う」


「ありがとうございます」


* * *


翌日。


封印の欠片を、カイに取り込ませる儀式を行った。


「準備はいいか」


「はい」


「始める」


* * *


カイが、封印の欠片に触れた。


「......!」


光が、カイの体を包んだ。


「くっ......」


「カイ!」


「大丈夫......です......」


* * *


光は、どんどん強くなった。


「これは......」


カイの中に、深淵王の力の一部が流れ込んでいく。


「敵の力を......取り込んでいる......」


* * *


「カイ、耐えられるか」


「はい......なんとか......」


「無理するな」


「大丈夫です......」


* * *


長い時間が経った。


そして──


「終わった......」


光が収まった。


「カイ、どうだ」


* * *


「体の中が......熱いです」


「力は」


「増えた......と思います」


「よし」


「だが、まだ足りない」


* * *


「足りない?」


「深淵王と戦うには、もっと力が必要だ」


「どうすれば」


「時間が経てば、力は安定する」


「だが、その時間があるかどうか......」


* * *


その時。


大地が、揺れた。


「地震......!」


「違う」


「これは......」


* * *


空に、巨大な裂け目が現れた。


「あれは......」


「封印が、破れた......」


「深淵王が、目覚めようとしている......」


* * *


裂け目から、声が響いた。


『久しい......』


「っ......」


『ようやく......目覚める時が来た......』


「深淵王......」


* * *


『我が名は......アザル......』


名前が、世界に刻まれた。


『深淵の王......全てを飲み込む者......』


「アザル......」


ルークは、その名を記憶に刻んだ。


* * *


『お前たち......面白い......』


「俺たちを、知っているのか」


『知っている......封印を補強した者たち......』


「......」


『だが、無駄な抵抗だった......』


* * *


『我は、間もなく完全に目覚める......』


「それを、阻止する」


『できるかな......』


「やってみせる」


『楽しみにしている......』


* * *


裂け目が、閉じた。


「去った......」


「今のは、本体じゃないわね」


「ああ。まだ完全には目覚めていない」


「だが、時間の問題だ」


* * *


「深淵王アザル......」


カイが呟いた。


「あれが、僕たちの敵......」


「そうだ」


「......怖いです」


「当然だ」


「だが、俺たちがいる」


* * *


「ルーク......」


「一人で戦わせない」


「三人で、立ち向かう」


「サラさんも......」


「当然よ。ここまで来て、逃げるわけないわ」


* * *


「ありがとうございます......」


「礼は、勝ってからだ」


「はい」


「まずは、準備を整える」


「深淵王が完全に目覚める前に」


* * *


第3部は、ここで終わる。


深淵王アザルの名が、記録に現れた。


早期覚醒が、確定した。


* * *


「原作より、遥かに早い」


ルークは、空を見上げた。


「俺がカイを鍛えすぎたせいだ」


「均衡が崩れ、深淵王が目覚めようとしている」


「だが、後悔はしていない」


* * *


「俺たちは、運命を変えてきた」


「これからも、変え続ける」


「深淵王を倒し、世界を救う」


「それが、俺たちの物語だ」


* * *


「第4部では、さらに激しい戦いが待っている」


「学院崩壊。王国との対立。そして──」


「深淵王との、決戦」


* * *


「俺たちは、諦めない」


「どんな困難が待っていても」


「三人で、乗り越える」


* * *


カイの加護は、さらなる覚醒を遂げつつあった。


ルークの決意は、揺るがなかった。


サラの忠誠は、本物だった。


* * *


「行こう」


「次の戦いへ」


「「はい」」


* * *


三人は、空を見上げた。


深淵の影が、迫っていた。


だが、彼らの目には──


希望の光が、宿っていた。


* * *


第3部「遠征篇:聖印共鳴と原作の前倒し」完結


* * *


第4部予告


学院が崩壊する。


教会がカイを隔離し、王国が包囲する。


そして、ルークは──王国に楯突く覚悟を決める。


第4部「学院崩壊篇:早期覚醒と亡命」


「俺は、カイを守る」

「たとえ、国を敵に回しても」


決断の時が、訪れる──


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ