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くだらない私の日常 新人なろう作家の日常妄想系エッセイ

ランクイン通知機能でモチベ1000%UP


 ランクイン通知機能が実装されましたね!!


 なろうをこよなく愛するこの私がXで知ったというのは負けたようで悔しいのですが……。


 皆さまのスクショを見ながら私もワクワクしながら、なろうへ――――


 

 ここでふと我に返る私。


 待てよ……? なんかランクインしてそうな作品あったっけ……?


 くっ、先週ならまだ良かったのに我ながらタイミングが悪すぎる……。だからといってこのタイミングで新作投稿するとランクイン通知機能に負けたような気がして悔しい……。


 落ち着け、一体……何と戦っているんだ私は!?


 脳内で数秒ほど逡巡したが、意を決してホーム画面へ。


 さっきまでのワクワク感などもはや微塵も残っていない。


 油断したらやられる(主に精神が)


 私は知っている、


 赤文字を期待してホーム画面を開いた時に何も無かった時の虚無感を。


 チームが大量得点で勝利した結果を見て、これは大谷が最低一本ホームラン打ったな、と期待して見に行ったら六打数無安打だったときに似ている。


 無防備に突っ込んで行ったら心が壊れてしまう。


 

 備えあれば患いなし、通知が無かった時のために予防線を百本ほど張り巡らし、言い訳を半ダースほど用意する。期待値は水平線と地平線が出会うくらいギリギリまで下げる。


 念のため現実逃避するための癒し系アニメとマンガ、音楽を用意すれば完璧だ。



 なろうのトップページからホームをクリック、


 やたら読み込みに時間がかかっている。これはもしや――――皆、一斉にアクセスしているのか? くっ、この時間はいつだって私を苦しめる。


 期待と不安が混ざり合う混沌(カオス)、一秒が永遠にも感じられる。


 まるで合格発表で自分の番号を探しているような感覚。いきなり見るのは怖いので、少し離れた部分から徐々に近づいてゆく。具体的に言えば、活動報告通知欄あたりから徐々にスクロールしてゆく。


 

 はたして――――赤文字さんは燦然と輝きを放っていた。


 いや、むしろ太陽と月のように太古の昔から当たり前のように存在していたのかもしれないと錯覚しそうになるほど、それはごく自然にそこにあった。


赤文字神「私を疑ったのか?」

私「滅相もございません、最初から信じておりました!」


 やはり赤は良い、ともすれば危険を知らせる色であるが、ロマンとは常に危険と隣り合わせということを我々は知るべきだろう。


 人生最大の危機を乗り越えた私にもはや怖いものなど――――なにもない。


 不安な気持ちは幻のように霧散し、全身に自信と勇気が漲ってゆく。



「さて、いただくとするか」


 いよいよ実食開始。PC画面の前で身だしなみを整え、正座をして通知内容を確認する。


 さて、どの作品がランクインしたのだろうか。


 いくつか想定はしていた。


 だが――――そのあまりに想定外な内容に私はしばし放心することになった。




 え……? なんでこの作品が???


 何年も前に書いた作品タイトルに当時の記憶と感情があふれて止まらない。


 この作品も――――あの作品も――――


 ずらりと並んだ懐かしい作品のオンパレード。


 忘れるはずもない、すべて想いを込めて書いた作品たちだ。


 それでも――――何年もなろうの海で旅を続けていれば思い出す機会は減ってゆく。読み返すことも無くなってゆく。自ら生み出した新たな作品の陰に隠れ、その重さで記憶の深海へ沈んでゆく。



 涙が止まらない。


 まいったな……ちゃんと見たいのに画面が滲んでよく見えないよ。


 

 なろうにはレビュアーという神さまがいる。


 レビューは私が辛いとき、絶望の中でもがいている時、何度も立ち上がる力をくれたギフトだ。


 どうやって見つけたのかわからない昔の作品にレビューをいただくと涙が出るほど嬉しい。



 今回のランクイン通知は、レビューに近い感情を私に抱かせた。


 おかげで私は――――私の作品を再発見することができた。


 多くの作品がランクインしていたと知った。



 親である私が知らない間もずっと頑張っていてくれたことが誇らしく、そして――――それを知らなかったことが少し恥ずかしい。


 ジャンルなんてどうでもいい。


 順位なんてただの数字だ。


 私にとっては1位も99位も等しく尊い。


 ランクインしたということは応援してくれた人がいるという証だ。


 自分の能力を自慢するためにものじゃない。


 ありがとう、読んでくれて。


 評価してくれた人がいるから、こうして今――――私は幸せを感じることが出来る。


 嬉しくて涙を流すことが出来ている。


 あの頃の情熱を――――迸る情念と温度をまた感じられる。



 ランキングがすべてではないけれど、


 すべてのランキングが等価ではないかもしれないけれど


 それでも――――どんなランキングも私には宝物で――――私の生きた証で。


 書き手と読み手が繋がった奇跡なのだと思うから。




 完璧なものなど存在しないし皆が満足するシステムなんてあるはずもない。


 それでも私はとっても元気になれたし、モチベ1000%くらいupした気がします。ランキング確認する時間で新作書けますしね!


 まあ、私くらいになるとモチベマイナスでも書けますけど。



 これから毎日が楽しみになりました。ランクインの幸せの輪が広がって――――書く人と作品が増えますように!!


 このサイトがいつまでも――――そんな夢と情熱であふれる場所であり続けますように!

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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
新作を投稿すると探すのが大変すぎたのですごくありがたいですよね。モチベーションと書かれているのでウンウンと頷いてます。
素敵なエッセイでした 嬉しいですよね あー、今もこれ読んでポイント入れてくれる人いたんだー!って どのお話も、あまり伸びなかった子も作詞にとっては思い入れのある話しばかりですものね
ある日、急に表示されていて「なんだこれは?」となりました。モチベーション、確かに上がりますよね。 文章が凄く上手ですね! 読みやすくて、おもしろかったです。 楽しいエッセイ、ありがとうございました。
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