シーン82: 「天空の守護者――嵐の鷹王」
遺跡の中心――風の核への道
風の結界を解除し、天空の遺跡内部へと足を踏み入れたアルカディアの一行。そこはまるで別世界のように静寂と穏やかな風が流れ、古代の建造物が空中に浮かびながら連なっていた。遺跡全体が風の力で支えられているのだろう。
和成
「……すげぇな。まるで空そのものが遺跡になってる。」
夏美
「この場所は風の力で均衡を保っているのね。少しでも乱れれば、すべてが崩れ落ちるわ。」
石の足場が不安定に浮き沈みし、風が一行の体を揺らす。その先には、巨大な扉が見えた。扉の上部には鷹の彫刻が彫られ、その目がまるで見つめているかのように光を帯びている。
チクタ
「この先に“風の核”が眠っています。しかし、その核を守る最後の守護者――嵐の鷹王が待ち構えています。」
嵐の鷹王の目覚め――風と空の支配者
扉を開けると、中央には巨大な広間が広がっていた。天井はなく、空そのものが見え、風が勢いよく吹き抜けている。そしてその中心に、嵐の鷹王が姿を現した。
鷹王は体長10メートルを超える巨大な鷹の姿で、全身は風を纏い、翼を広げる度に鋭い風刃が空間を切り裂く。その目は鋭く、まるで人間の意志を見透かすかのようだ。
嵐の鷹王
「ここに来る者よ……風の核を求めるというのか。ならば、空の支配者たる私を超えてみせよ。」
その声が轟くと同時に、広間全体に強烈な風が巻き起こり、足場となっていた石が不規則に浮き沈みし始める。
ChinaRibonn
「ひゃああっ!足場が浮いてるよぉ!怖いよー!」
たかゆき
「うおっ!落ちたらひとたまりもねぇぞ!」
和成
「全員気をつけろ!風に乗りながら、あいつを仕留めるしかねぇ!」
第一段階――風刃と空中の足場戦
鷹王が翼を大きく羽ばたくと、無数の風刃が発生し、広間全体を切り裂く。
夏美
「来るわ!避けて――!」
彼女が叫ぶと同時に、風刃が仲間たちに向かって飛んでくる。
やーちゃん
「動ける奴は前に出る!俺が道を作る!」
彼は短槍を手に、風刃の軌道を見極めながら素早く動き、仲間たちの進む道を作り出す。
和成
「ガイア、足場を作れ!落ちるわけにはいかねぇ!」
ガイアの力で足元に岩が浮かび、仲間たちの安全地帯が確保される。
ライトマン
「俺の光であいつの目を眩ませてやる!――ライトアップ!」
強烈な光が嵐の鷹王の視界を奪い、動きを一瞬鈍らせる。
葵
「今よ――一気に仕掛ける!」
葵が風に乗りながら空中を跳び、鷹王の翼を狙って斬りかかる。
第二段階――風の牢獄と鷹王の反撃
嵐の鷹王が怒りの咆哮を上げると、風の牢獄が発生し、仲間たちがそれぞれ孤立した足場に閉じ込められる。
和成
「おい!足場が……バラバラに!」
夏美
「これは風の力で分断しているわ!連携を崩すつもりね。」
チクタ
「皆さん、冷静に!風の流れを見極めれば、脱出できます!」
ChinaRibonn
「ルミエル、光で風を見せて!がんばって!」
ルミエルの光が風の流れを視覚化し、仲間たちが少しずつ足場を移動し始める。
決着――総攻撃と新たな力
和成
「これで終わりにする!全員、鷹王を集中攻撃だ!」
夏美
「氷結の嵐――風を凍らせる!」
夏美が氷魔法を放ち、風の牢獄が凍りつき、鷹王の動きが鈍る。
たかゆき
「炎剣――烈風の一閃!」
彼の炎剣が風を切り裂き、鷹王の防御を突き崩す。
葵
「とどめよ――光と闇の終刃!」
葵の双刀が輝き、鷹王の胸元に深く突き刺さる。
嵐の鷹王
「……見事だ、人の子よ。風の核を託そう。」
鷹王が光となって消えると、遺跡全体が静まり返り、中心に風の核が浮かび上がる。核の力が仲間たちの武具と召喚獣に宿り、新たな風の力が覚醒する。
新たな脅威――海外勢力の接近
風の核を手に入れた直後、外から轟音が響き渡る。遠くの空には黒い輸送機が浮かび、その上には海外勢力の兵士たちが降下してくる姿が見える。
和成
「また来やがったか……!休む間もねぇな。」
夏美
「彼らは風の核を奪いに来たのね。油断しないで!」
ライトマン
「へへっ、俺たちがここまで苦労して手に入れたんだ。そう簡単には渡さねぇぞ!」




