シーン73: 「真実の記録――チクタが語る過去と未来」
古代遺跡の最奥――チクタの語り
アルカディアの一行は、AI守護者チクタの前に立ち尽くしていた。周囲には無数の光る文字が浮かび、遺跡全体が微かな脈動を放っている。中央の床には巨大な光のホログラムが浮かび上がり、複雑な模様や図が刻まれている。
和成
「お前がこの遺跡の守護者ってわけか……それで、“真実”ってのは何だ？」
チクタ
「落ち着いて聞いてください。私は“記録者”として、過去の異界と人間の交わり、そして未来の警告を伝える者です。」
彼の声は機械的ながらもどこか感情が込められているようだった。
チクタの語り――異界と人間の歴史
チクタが手を振ると、光のホログラムに映像が映し出される。そこには太古の世界、人間と異界の力が交錯した様子が描かれていた。
チクタ
「かつて、この世界には“異界”と呼ばれる別次元の存在が平行して存在していました。人間たちは異界の力を“奇跡”や“神の力”として崇め、少しずつその力に依存していったのです。」
映像には、古代の人々が異界の生物や力を召喚し、文明を繁栄させる様子が映る。しかし次第に、異界の力を乱用したことで、世界は崩壊の一歩手前にまで追い込まれた。
チクタ
「異界の力は強大ですが、その力を正しく使わなければ、この世界そのものを飲み込む危険があります。**“裁定者”**はその均衡を守るために現れ、人間たちに試練を与える存在として眠りについていたのです。」
葵
「それが……今、再び動き始めたということね。」
チクタ
「はい。人間たちが再び異界の力に手を出し、その均衡が崩れ始めた今、裁定者は目を覚まし、リセットを考えています。」
裁定者の目的と試練
光のホログラムが裁定者の姿を映し出し、7（なな）が淡く光を放つ。
チクタ
「裁定者の目的は、この世界の“リセット”――すべてを白紙に戻し、新たに作り直すことです。しかし、アルカディアの皆さん……あなたたちには選択の余地があります。」
一行が息を呑み、チクタの言葉を待つ。
チクタ
「試練を乗り越え、この世界の均衡を取り戻す力を手にすること。それができれば、裁定者のリセットを止めることができるかもしれません。」
新たな試練――「知恵」と「科学」の融合
夏美
「それが次の試練……？」
チクタ
「はい。この遺跡はまだ序章に過ぎません。この先には、知恵と科学、そしてあなたたちの力を総動員しなければ解けない試練が待っています。」
チクタが再び手を振ると、ホログラムに新たな地図が浮かび上がる。それは世界各地に存在する「異界の核」と呼ばれるポイントを示していた。
チクタ
「この核を鎮め、異界の力の乱れを抑えることが、次なる試練です。しかし、それぞれの核は強力な力に守られています。力だけではなく、知恵を使い、その場所に隠されたギミックや謎を解き明かさなければなりません。」
アルカディアの反応――未来への決意
和成
「要するに、俺たちがその“核”ってやつをどうにかすればいいんだな。やるしかねぇだろ。」
夏美
「簡単じゃないわ……これまでの試練以上に、私たちの頭脳と力が試される。」
たかゆき
「でも、やるしかねぇだろ？裁定者に好き勝手されるなんてごめんだぜ。」
ChinaRibonn
「みんなで一緒に解けば、きっと大丈夫だよっ！」
やーちゃん
「まぁ、俺は脳筋だから考えるのは任せる。動く時はいつでも言ってくれ。」
彼は短槍を回しながら、不敵に笑う。
7（なな）が小さく光を放ち、まるで仲間たちに勇気を与えるように輝く。
チクタ
「私も同行しましょう。知識と分析は私の役目ですから。」
和成
「おう、頼りにしてるぜ……チクタ。」
次なる目的――核の探索と挑戦
チクタの導きにより、アルカディアの次なる目的が定まった。それは、世界に散らばる「異界の核」を探し出し、力を鎮めることで均衡を取り戻すこと――。
夏美
「でも、その核は簡単には見つからないはずよ。罠や仕掛け、異界の守護者が待ち構えているわ。」
葵
「そして、人間側の勢力も異界の力を手に入れようと動いている……彼らが邪魔をしてくる可能性も高いわ。」
