シーン68: 「北への旅立ち――極寒の地での出会い」
荒野の終着点――北の地を目指して
7(なな)の光が示す方角に向かって、アルカディアの一行は旅を続けていた。荒野の風景は次第に変わり、草木が薄れ、白い雪がちらつき始める。遠くには高くそびえる山脈が見え、冷たい風が頬を切るように吹き抜けていた。
和成
「雪か……これじゃ進むのも一苦労だな。」
剣を肩に担ぎながら、重い足取りで雪道を踏みしめる。
夏美
「北は極寒の地だから、油断しないで。魔法で少しは寒さを防ぐけど……。」
彼女が杖を振ると、仲間たちを包む微かな暖かい光が生まれた。
たかゆき
「助かるぜ。冷えすぎたら俺の炎で温まるしかねぇけどな。」
彼は冗談めかしながら大剣を握りしめ、雪道を進む。
ChinaRibonn
「ゆきー!しゅごい、真っ白だよっ!」
彼女は小さな手で雪を掴み、楽しそうに笑う。「でも、寒いね……7ちゃん、だいじょーぶ?」
7(なな)は静かに光を放ちながら、雪を踏みしめて進む。いつものように迷いなく、光の道を指し示していた。
やーちゃん
「おい、のんびりしてんなよ。こんなとこで足止めされてたら凍えちまうぞ。」
彼は短槍を背に、険しい顔で周囲を見回す。「なんか妙な気配がする……気のせいか?」
異変――氷と風の化け物
その時――突如として吹雪が勢いを増し、視界が真っ白に閉ざされた。遠くから不気味な音が響き、雪の中から異形の影が現れる。
葵
「気をつけて!何か来る……!」
吹雪の中から姿を現したのは、巨大な氷の巨人――**「氷獣イーガ」**だった。体は透明な氷でできており、その中には冷気のエネルギーが渦巻いている。
和成
「あれは……異界の化け物か!?この地を守ってるってことか!」
イーガ
「ガアァァァァ……!」
氷獣が吠えると、辺りの雪が舞い上がり、無数の氷の槍が一行に向かって降り注いだ。
夏美
「全員、下がって!――氷結障壁!」
夏美が杖を振り、氷のバリアを展開するが、氷獣の攻撃は強力で、バリアにひびが入る。
たかゆき
「なら、こっちもやってやる!――烈火の大剣・爆炎の咆哮!」
彼の大剣が炎をまとい、氷獣に向けて振り下ろされる。氷と炎がぶつかり合い、轟音と共に水蒸気が辺りを覆った。
やーちゃん
「隙ができた!行くぜ――雷槍・天穿つ貫撃!」
やーちゃんの槍が雷を纏い、氷獣の腕を貫く。しかし、氷獣はすぐに再生し、さらに冷気を撒き散らす。
ChinaRibonnの新たな力――癒しの光
仲間たちが苦戦する中、ChinaRibonnは震えながらも立ち上がり、ルミエルに語りかける。
ChinaRibonn
「ルミエル……お願い!みんなを助けて!」
ルミエルが翼を広げ、強烈な光を放つ。その光が氷獣の冷気を押し返し、仲間たちの傷を癒していく。
ChinaRibonn
「しゅごい、みんな、もう少しだよっ!」
7(なな)の光――氷獣の鎮静
その時、7(なな)が氷獣の前に立ち、静かに光を放った。氷獣はその光に反応し、動きを止める。光が氷獣を包み込むと、その体から冷気がゆっくりと抜けていった。
葵
「7が……氷獣を鎮めてる?」
氷獣イーガは静かにその場に跪き、透明な氷の体が輝きを増していく。そして、最後に光の欠片を7に託すと、雪と共に消えていった。
修行の成果――新たな仲間の力
氷獣が残した光の欠片が7(なな)から仲間たちへと広がり、新たな力として宿る。
和成
「これは……力が満ちてくる……!」
彼の剣が大地の力をさらに強く宿し、重厚な輝きを放つ。
夏美
「氷の力……これはフェンリルと共鳴してる?」
彼女の杖がさらに冷たい光を帯び、氷結魔法が強化される。
ChinaRibonn
「わたしも……もっと、みんなを守れるよ!」
彼女の手には小さな氷の結晶が宿り、ルミエルがその光を輝かせた。
次なる道――北の地の奥へ
吹雪が静まり、7(なな)が再び光を放つ。今度は遠くに見える巨大な氷の神殿を指し示していた。
葵
「あれが……7が導く場所?」
和成
「氷の神殿か。ここで何が待っているんだろうな。」
やーちゃん
「ま、何が出てこようがぶっ飛ばすだけだろ。」
彼は短槍を回し、不敵に笑う。
たかゆき
「次はもっと気を引き締めていくぞ。寒さに負けてる場合じゃねぇ。」
ChinaRibonn
「みんなで行こうね!きっと、大丈夫だよっ!」




