シーン56: 「死の都市ガルデア――禁忌の再来」
死の都市への道――静寂と不穏な風
アルカディアの一行は、北の遺跡から示された次の目的地、「死の都市ガルデア」 へと足を踏み入れていた。かつて人間が異界の力を利用しようとし、その代償として滅びた都市――地図からも名前が消され、今では忌み地として恐れられている場所だ。
道中、辺り一面には灰のような砂が広がり、錆びついた機械や崩壊した建物が無造作に転がっていた。まるで過去の罪をさらけ出すように、都市全体が静かに息絶えている。
和成
「これが……ガルデアか。」
彼は足元の瓦礫を蹴りながら呟く。「なんつうか、死んじまった街って感じだな。」
夏美
「空気が重いわね……まるで、過去の絶望がまだ残っているみたい。」
彼女は杖を構え、周囲の霧のような瘴気を見つめる。「異界の力が暴走した場所……その影響が今でも残ってるのかも。」
ChinaRibonn
「しゅごい……何も動いてないのに、怖いよ。」
彼女は7(なな)を抱きかかえながら、不安そうに街の奥を見つめる。「7ちゃん、大丈夫?光で守ってね……。」
7(なな)の光がかすかに揺らぎながら、道を照らし続ける。その光が、唯一の希望のように街を進むアルカディアを導いていた。
廃墟の中の異変――奇妙な音
街の中心部へと近づくにつれ、周囲の静寂が不気味に破られ始めた。崩壊した建物の影から、何かが動く音がする――金属が軋むような音、そして遠くから微かな呻き声。
ひよわ
「……誰か、いる?」
彼は短剣を握りしめ、建物の隙間を睨む。「いや、これは……人じゃない。」
突然、瓦礫の中から異形の影が姿を現す。それは錆びついた機械と瘴気が融合したかのような存在――「ガルデアの亡霊兵」 とでも呼ぶべき怪物だった。
亡霊兵との戦闘――都市の罪が目覚める
亡霊兵たちは錆びた刃や歪んだ腕を振り回し、アルカディアに襲いかかる。その動きは鈍重ながらも力強く、瘴気をまき散らしながら迫ってくる。
和成
「来やがったな!全部片付けるぞ!」
彼は剣を構え、正面の亡霊兵に斬りかかる。「クソッ、こいつら硬ぇな……!」
みのたん
「こんな鉄クズ!ぶっ壊すしかねぇだろ!」
みのたんが巨大な斧を振り下ろし、亡霊兵の一体を粉砕するが、すぐに別の亡霊兵が現れる。「チッ、どんだけ湧いてくるんだよ!」
夏美
「瘴気がこの都市全体に満ちている……これじゃ切っても切ってもキリがない!」
彼女は魔法の冷気で亡霊兵の動きを止めながら叫ぶ。「7!何か道を示して!」
7(なな)は光を放ちながら、都市の中心部へと道を示す。その先には巨大な崩壊した工場跡のような建物が見える。
葵
「ここで戦っていても埒が明かない。中心へ向かうぞ!」
ChinaRibonn
「みんな、守るよー!光のバリア、がんばれぇ!」
彼女の光が仲間たちを包み、瘴気から守り続ける。
都市の中心――禁忌の残骸
工場跡に足を踏み入れると、そこには巨大な機械と異界の力が融合した**「瘴核炉」** と呼ぶべき装置があった。黒い瘴気を噴き出しながら、異界の力を増幅し続けている。
夏美
「これが……ガルデアを滅ぼした原因?」
彼女は眉をひそめ、機械の装置を見つめる。「異界の力を制御しようとして、暴走したのね……。」
和成
「こんなもんを作ったのか、人間は……。」
彼は拳を握りしめ、歯を食いしばる。「欲に目が眩んで、自分で自分の首を絞めるなんてな。」
???(影の声)
「愚かな人間どもよ……その力を再び求めるのか?」
その声と共に、瘴核炉が振動し始め、闇の塊が形を取り始めた。それは過去に異界と繋がり、暴走を引き起こした存在――「瘴霊の王グリーヴァス」 だった。
瘴霊の王グリーヴァス――暴走する闇の力
グリーヴァス
「我を封じようとする愚か者どもよ……人間の欲望こそが我を呼び覚ましたのだ。」
瘴気が広がり、辺りの機械が一斉に動き始める。亡霊兵がさらに数を増し、工場跡全体が敵の巣窟と化した。
葵
「このままじゃ、都市全体が闇に飲まれる!」
ChinaRibonn
「7ちゃん、どうすればいいのー!?」
7(なな)は再び光を放ちながら、グリーヴァスの中心に小さな光の核を示す。その光を狙えば、瘴気を断つことができるのだ。
和成
「分かった、あの核だ!みんな、奴を倒すぞ!」




