シーン53: 「北の遺跡――闇の遺産への挑戦」
北の山岳地帯――旅の過酷さ
アルカディアの一行は、7(なな)の光が指し示す北方の遺跡を目指して、険しい山岳地帯を進んでいた。道は荒れ果て、雪と氷が積もった岩肌が彼らの行く手を阻む。吹雪が視界を遮り、冷たい風が肌を刺すように吹き荒れている。
和成
「くそっ、なんだこの寒さは……!北の山は想像以上にキツいな。」
彼は体を縮めながら吐く息を白くする。「何があるか知らねぇが、気合い入れねぇと進めそうにねぇぞ。」
夏美
「この吹雪……自然のものじゃないわね。」
夏美は杖を握りしめ、辺りを見回す。「誰かが吹雪を意図的に操っている――遺跡を守るためかしら。」
ChinaRibonn
「しゅごい寒いよぉ~!鼻が冷たくなっちゃった!」
彼女は小さな鼻をさすりながら7(なな)にしがみつく。「7ちゃん、大丈夫?道、ちゃんと教えてね!」
7(なな)は静かに光を放ちながら、一歩一歩、道を示すように先頭を歩いている。その光が吹雪の中でも唯一の頼りだった。
洞窟の入り口――遺跡の門
やがて一行は、山の中腹にある巨大な洞窟の入り口に辿り着いた。その門は古びた石で作られ、無数の紋様が刻まれている。門の中央には、まるで封印のように黒い瘴気がうごめいていた。
ひよわ
「……ここが遺跡の入り口か。だけど、この黒い瘴気……嫌な感じがする。」
彼は短剣を握り、後ずさるように門を見つめる。「この先、何が待っているんだ……?」
葵
「何があろうと進むしかない。7が示した道だ。ここで立ち止まるわけにはいかない。」
葵は暁天の双刀を抜き、門に向かって歩を進める。「全員、準備を――中に入るぞ。」
遺跡内部――古の影の囁き
遺跡の中は静まり返っていた。壁には古代の言葉が書かれ、どこかの民族が残したものと思われる巨大な石像が並んでいる。その石像たちは不気味に口を開け、こちらを睨んでいるようにも見えた。
ChinaRibonn
「こ、ここ……なんだか怖いよ……。」
彼女は震えながら壁の紋様を見つめる。「しゅごい昔の力が、ここに残ってるのかな……?」
夏美
「これは……古代の封印術ね。」
夏美が壁に手を当てると、刻まれた文字が光り、淡い霧が浮かび上がる。「この場所は異界と繋がる“門”――何者かがここを守っている。」
その瞬間、遺跡全体が低く唸りを上げ、地面が揺れ始めた。石像の目が赤く輝き、口元から黒い瘴気が溢れ出す。
守護者の出現――古代の機械獣「ガルガンティス」
壁が崩れ、遺跡の奥から巨大な存在が姿を現した。それは鉄と石で作られた巨大な機械獣――「ガルガンティス」。四足の体に無数の刃が生え、目には赤い光が灯っている。
ガルガンティス
「異界を汚す者……ここで滅びよ。」
その声は低く機械音のように響き渡り、ガルガンティスは鋭い刃を振り上げて一行に襲いかかる。
和成
「うおっ、でけぇ!来るぞ、構えろ!」
ガルガンティスが前脚を叩きつけると、地面が割れ、衝撃波が広がる。
みのたん
「おいおい、こんなデカブツ、どうやって倒せばいいんだよ!」
彼は斧を振り上げ、ガルガンティスの足元に一撃を加えるが、硬い装甲に阻まれてしまう。
夏美
「物理攻撃じゃ駄目!魔力で何とか隙を作らなきゃ!」
彼女は氷の魔法でガルガンティスの動きを封じようとするが、すぐに振り払われてしまう。「この装甲、何か弱点があるはず……!」
ChinaRibonn
「みんな、守るよー!光のバリア、広がれぇぇっ!」
彼女の光の魔法が仲間たちを守るが、その度に彼女の魔力が削られていく。「……うぅ、でも、負けないもん!」
7(なな)の導き――機械獣の弱点
その時、7(なな)がガルガンティスの動きをじっと見つめ、光を放ちながら仲間たちの前に立った。その光がガルガンティスの背中の一部を照らし出し、そこに小さな“光の核”のようなものが見える。
ひよわ
「7が弱点を見つけた……!あの光る部分だ!」
葵
「全員、あそこを狙う!7が示した道を信じろ!」
総攻撃――機械獣撃破
和成
「行くぞ――光閃の刃!」
彼が剣を構え、ガルガンティスの動きを引きつける。「俺が囮になる!全員、今のうちに攻めろ!」
みのたん
「任せろ!今度こそぶっ壊してやる!」
みのたんが力強く斧を振り上げ、光る核に向かって渾身の一撃を放つ。
夏美
「氷結――力を束ねて!」
彼女の魔法がガルガンティスの動きを封じ、隙を作る。
ChinaRibonn
「みんな、届けぇぇっ!光の力!」
彼女の光の魔法が核を包み込み、その力を増幅させる。
葵
「終わりだ――暁天の双刀、決断の一閃!」
葵が一気に駆け上がり、光る核に双刀を突き立てる。その瞬間、ガルガンティスが激しく唸りを上げ、体が崩壊していく。
ガルガンティス
「グ……ァァァァ……!」
遺跡の奥――新たなる光と闇
ガルガンティスが崩れ去ると、遺跡の奥に光が灯り、道が開けた。7(なな)がその先へ進むように光を放つ。
和成
「これで……終わりじゃねぇな。次が待ってる。」
葵
「そうだ。この先に、“闇の遺産”が眠っている。」
ChinaRibonn
「もう怖くないもん!みんなと一緒なら、頑張れるから!」




