シーン5: 「異界の鍵と新たな陰謀」
石板の解読――異界の秘密
異形の守護者との戦いが終わり、アルカディアのメンバーは崩れた瓦礫の下から発見された「石板」を手に入れた。それは不気味な光を放ち、表面には複雑な古代文字が刻まれていた。
夜、アルカディアの拠点に戻ったメンバーは、石板をテーブルの上に置き、その謎に向き合っていた。
葵
「この文字……どうやら、異界の古代語のようね。」
彼女は冷静に石板を見つめ、ノートに写し取る。「意味を解読できれば、異界の秘密に近づけるかもしれない。」
夏美
「うわぁ……複雑すぎて目がチカチカする。」
頭を抱えながら、遠くから石板を見つめる。「何が書いてあるのか、全然分かんないよ。」
和成
「文字が読めたところで、何か変わるのか?」
剣を壁に立てかけ、腕を組む。「力ずくで何とかした方が早ぇ気がするがな。」
ChinaRibonn
「ねーねー、しゅごい石だね!ぴかぴかしてるー!」
石板を覗き込みながら、小さな手でつつく。「ChinaRibonnにも読めるかなぁ?」
その瞬間、7(なな)が石板の前に座り、じっと光る文字を見つめた。彼女の青白い瞳がさらに輝きを増し、石板から発せられる光がゆっくりと拡大していく。
葵
「7が何かを感じ取っているわ……!」
石板の光が天井に模様を描き、その中心に巨大な「扉」のシルエットが浮かび上がった。それは異界と現実を繋ぐ「門」を示しているようだった。
政府の影――均衡管理局の計画
一方、均衡管理局では、石板の出現に対する新たな動きが始まっていた。秋元局長は暗い部屋で資料を睨みながら、研究員たちに指示を出している。
秋元局長
「異界の扉……あの石板が示しているのは、異界への『完全な入口』だ。」
研究員
「ですが、あの場所に踏み入れば、異界の力が人間を蝕む危険があります。」
秋元局長
「だからこそ、裁定者のDNAを利用し、新たな能力者を生み出すのだ。」
彼は机を叩き、力強く言う。「アルカディアやカルト教団に先を越されるわけにはいかん。」
その頃、政府施設の地下では、実験室で「裁定者のDNA」を使った能力者の強化実験が密かに行われていた。しかし、その実験の結果として生み出された能力者の一部は、暴走し始めていた――。
カルト教団の動き――「生贄の儀式」
異界の扉の存在が明らかになる中、カルト教団もまた動き出していた。教団のリーダー、司祭バフォメロスは信者たちを集め、不気味な儀式を執り行っていた。
バフォメロス
「生贄を捧げよ!裁定者さまの扉を開き、新たなる世界の楽園を迎え入れるのだ!」
壇上には異界の霧に包まれた「第二の石板」が置かれており、それが異界の扉を開くための鍵の一つであることを示していた。
バフォメロス
「アルカディアの者どもに邪魔はさせん。我々こそが、裁定者さまの真の信徒である!」
アルカディア、次の目的地へ
翌朝、アルカディアは石板が示す異界の扉の場所へ向けて出発の準備をしていた。
和成
「石板が見せたあの扉……どう考えてもただの入口じゃねぇな。」
剣を肩に担ぎながら、険しい表情で言う。「また厄介なことになりそうだ。」
葵
「異界の扉が完全に開けば、残滓の影響がさらに広がるわ。」
地図を指差しながら冷静に続ける。「カルト教団も動き始めた以上、私たちが止めないと。」
夏美
「政府の動きも気になるよね。これ以上、余計な問題が増えなきゃいいけど……。」
ChinaRibonn
「大丈夫!ChinaRibonnも一緒にいるんだから、なんとかなーる!」
彼女は胸を張って笑顔を見せる。「みんな、かっくいぃところ見せてね!」
7(なな)は再び前方を見つめ、小さく鳴いた。その鳴き声には「急ぐべきだ」という意志が込められているようだった。
和成
「よし、行くぞ。異界の扉を開かせねぇように、俺たちで止めるんだ!」
アルカディアの一行は廃墟を後にし、石板が示す次なる戦地へと向かう――。