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シーン25: 「揺れる均衡――裏切りの連鎖」

仮初めの協力――不安定な関係

アメリカ軍とアルカディアの一時的な協力が成立して数日が経った。異界の裂け目は不完全ながらも安定し、暴走は抑えられたものの、空気にはまだ不穏な緊張が漂っていた。


和成

「どうやらしばらくは静かみてぇだな……。」

彼は剣を地面に突き立て、遠くの山並みを見つめる。「だが、こんな平穏がいつまでも続くとは思えねぇ。」


隊長(アメリカ軍)

「我々は引き続き調査を進める。異界の力は人類の未来を変える可能性を秘めている……。」

彼は冷たく言い放ちながら、データ収集機器を操作する部下たちを見渡す。「理解できるか? 力を使いこなす者こそ、この時代の支配者だ。」


夏美

「だから言ってるでしょ! 異界の力は危険なのよ!」

彼女は声を荒げて隊長に詰め寄る。「使いこなすなんて無理! それに、そんなことをしても人類は滅びるだけ……。」


みのたん

「チッ、どいつもこいつも力に目がくらんでやがる。」

斧を肩に担ぎ、不機嫌そうに鼻を鳴らす。「こんな奴らと組んでる暇はねぇんだよ。」


異変――新たな司祭の招待状

そんな緊張の中、村の上空に不自然な霧が漂い始めた。霧はゆっくりと形を成し、黒い靄の中から一つの人影が現れる。長いローブをまとい、顔の半分が仮面で覆われた男――新たな司祭**「デイモン・クルス」**が姿を現した。


デイモン・クルス

「フフフ……争いは良いものだな。愚かな者同士、互いに信じ、そして裏切る……。」

彼の声は低く、しかし不気味な響きを持っていた。「ようこそ、舞台の中央へ。」


和成

「お前……何をしに来やがった!」


デイモン・クルス

「挨拶だよ、アルカディアの勇敢な者たち。そして、見知らぬ異国の軍人ども。」

彼は一歩前に出て、周囲を見渡す。「お前たちはまだ理解していない……この力は秩序の均衡を破壊し、新たなる支配をもたらすものだ。」


隊長(アメリカ軍)

「貴様は何者だ!? 我々の邪魔をする気か!」

兵士たちが一斉に銃を構える。


デイモン・クルス

「邪魔? いや、私は導きに来ただけだ。」

彼は微笑みながら、懐から黒い結晶のような物体を取り出す。「これは“異界の種”。これを手にすれば、真の力を得ることができる。」


彼が結晶を地面に置くと、黒い靄が周囲に広がり、兵士たちの目が赤く光り始めた。


兵士A

「う、うわあああっ……!」

彼らの体が震え、やがて次々と異形の兵士へと変わり始める。


和成

「やっぱり仕掛けやがったな! クソッ、みんな構えろ!」


夏美

「止めなきゃ!これ以上、異界の力が広がったら……!」


裏切り――隊長の選択

混乱の中、隊長が黒い結晶を見つめ、手を伸ばす。その瞳には強烈な欲望が宿り、歯を食いしばりながら呟く。


隊長(アメリカ軍)

「……力だ……これこそ、人類が手にすべき力……。」


和成

「おい、まさか――!」


隊長が黒い結晶に触れた瞬間、彼の体が黒い霧に包まれ、異形化が始まる。


デイモン・クルス

「ほら見ろ、欲望に忠実な人間ほど美しいものはない。」

彼は笑いながら、黒い霧を操る。「これで世界は新たな均衡を迎えるだろう。」


アルカディアの戦い――絶望の中の反撃

和成

「ふざけんな……!お前の思い通りにはさせねぇ!」

彼は剣を構え、異形化した兵士たちに向かって突撃する。「お前ら、目を覚ませぇっ!」


みのたん

「うおおおおお!かかってこい、異形ども!!」

彼は斧を振り回し、次々と敵をなぎ倒す。「お前らのせいで余計な手間が増えたんだよ!」


夏美

「兵士たちを止めるしかない……冷気よ、彼らを鎮めて!」

彼女は凍てつく風を放ち、異形化した兵士たちの動きを封じる。


ChinaRibonn

「お願い……!みんな、元に戻って!」

彼女は光の杖を振り、癒しの光を仲間に送り続ける。「きっと、まだ間に合う……!」


7(なな)は戦場の中心に立ち、光の紋様を描き始める。その光が黒い霧を押し返し、異形化の進行を少しずつ止めていく。


デイモン・クルス

「ほう……面白い。だが、抗うほどに苦しみが増すだけだ。」

彼は手を掲げ、さらなる黒い力を呼び寄せる。「次に会う時、お前たちはきっと後悔するだろう。」


彼の体が黒い霧に包まれ、ゆっくりと姿を消していく。残されたのは荒れ果てた戦場と、異形化が止まらず倒れた兵士たちの残骸だった。


混乱の終わり――次なる脅威

戦いが終わり、アルカディアは疲労困憊の状態で地面に座り込んだ。


和成

「……やっと終わったか。」

彼は剣を収め、仲間たちを見渡す。「だが、あいつ……必ずまた来る。」


夏美

「異界の種……あれがすべての元凶ね。」

彼女は真剣な表情で呟く。「次はもっと警戒しないと……。」


ChinaRibonn

「みんな大丈夫? 痛いところ、ない?」

彼女は光の杖で仲間を癒しながら、笑顔で励ます。「しゅごい、みんな強かったね!」



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