シーン19: 「黄泉の渓谷――光と闇の均衡」
ソロモン・アズガルドの真の力
アルカディアの猛攻がソロモン・アズガルドに向かう。7（なな）の描いた紋様が光を放ち、黒い霧を押し返し始めたが、ソロモンは余裕の笑みを浮かべたままだった。
ソロモン・アズガルド
「貴様ら、少しは楽しませてくれるものだな。しかし――その光では、この力は封じられぬ！」
彼は杖を振り上げ、地面に突き立てた。その瞬間、裂け目からさらに巨大な異形が姿を現す。それは、黒い鎧を纏い、四本の腕と無数の赤い目を持つ化け物――**「黄泉の巨影」**だった。
和成
「なんだ……あの化け物は！？」
夏美
「あれ、ソロモンの力で召喚されたの！？ こんなの、どうやって倒すのよ！」
ソロモン・アズガルド
「この巨影こそ、異界の怒りが具現化したもの……。さぁ、貴様らを深淵へと引きずり込んでやろう！」
巨影が低い咆哮を上げ、地面を叩くと周囲の大地が揺れ、黒い腕が無数に出現し、一行を取り囲む。
アルカディアの総力戦――試される伝説の武器
和成
「くそっ、やるしかねぇ！みんな、全力で行くぞ！」
彼の声に応えるように、仲間たちは伝説の武器を手に再び立ち上がった。
夏美
「冷気で動きを止める！いくよ――『凍てつく矢の連射』！」
彼女は無数の冷気の矢を放ち、巨影の腕を凍らせる。しかし、巨影はすぐに氷を砕き、動きを止めない。
みのたん
「こんなやつ、俺が全部ぶっ壊してやる！」
巨大な斧を振り上げ、巨影の足元を狙う。「おらぁぁっ！！」
斧が叩き込まれるが、硬い鎧が衝撃を吸収する。
ひよわ
「……なら、隙間を狙うしかない！」
彼は素早い動きで巨影の背後に回り、短剣で弱点を狙う。「これで……どうだっ！」
しかし、攻撃は浅く、巨影はひよわに向かって黒い腕を伸ばす。
ChinaRibonn
「みんな、危ないっ！ 光よ、仲間を守って！」
彼女は杖を掲げ、光のバリアを張り巡らせる。ひよわは間一髪で腕の攻撃を避けることができた。
和成
「このままじゃ埒があかねぇ……！どこか、あいつの弱点はねぇのか！？」
7（なな）の導き――光の封印
その時、7（なな）が再び前へ進み出て、金色に輝く瞳で巨影を見つめた。彼女は鋭く吠え、地面に再び青白い紋様を描き始める。
夏美
「7ちゃん……何をするつもり？」
7（なな）の紋様が徐々に広がり、光が巨影の動きを止めるように絡みついていく。その光はまるで「封印」の力そのものだった。
和成
「……7が道を示してる！ あの光の中心を狙うんだ！」
みのたん
「おう、分かったぜ！今度こそ決める！」
ひよわ
「僕も……やる！」
総攻撃――黄泉の巨影の崩壊
和成
「今だ――全員、全力で行くぞ！！」
和成は蒼く光る剣を振り上げ、巨影の中心へと突撃する。「うおおおおおおっ！！」
夏美は冷気の矢を放ち、巨影の鎧にヒビを入れる。「凍てつけ――！」
みのたんは全力で斧を振り下ろし、弱点を粉砕する。「ぶっ壊れろォォッ！！」
ひよわは光の軌跡を残す短剣で、巨影の隙間を一突きする。「これで終わりだっ！」
7（なな）の紋様が一気に輝きを増し、光が巨影の体を包み込む――。
巨影
「ガァァァァアアアッ……！！！」
巨影の体が崩れ、爆発的な光と共に霧散した。その光は周囲の黒い霧を浄化し、黄泉の渓谷が静寂に包まれた。
ソロモンの敗北――不吉な予告
ソロモン・アズガルドは呆然とその光景を見つめていたが、すぐに笑みを浮かべた。
ソロモン・アズガルド
「フフフ……これで勝ったつもりか？ 異界の力は無限だ……裁定者さまの降臨を止めることはできぬ。」
彼は黒い霧に包まれ、姿を消す直前、和成たちに向けて不気味な言葉を残す。
ソロモン・アズガルド
「次なる地で待っているぞ……より強大なる力と共に。」
そして彼は消え、渓谷には静けさと光が戻った。
戦いの終わり――次なる旅
戦いを終え、アルカディアの一行は疲れ果てながらも、新たな力と絆を感じていた。
和成
「……勝ったのか。」
剣を地面に突き立て、息をつく。「だが、まだ終わっちゃいねぇ。次がある……次は必ず奴らを止める。」
夏美
「そうね。でも……私たちは確実に強くなってる。」
ChinaRibonn
「みんな、すっごーい！かっくいぃー！」
彼女は無邪気に手を振り、笑顔を見せる。「次も一緒にがんばろー！」
7（なな）は静かに前に進み、再び導く方向を見つめていた。その瞳には、次なる戦いの場所が映っているようだった。
