シーン18: 「黄泉の渓谷――不協和の響き」
新たなる戦場――黄泉の渓谷
アルカディアの一行は、7(なな)の導きに従って「黄泉の渓谷」へと足を踏み入れた。そこは地面が深く裂け、無数の裂け目から不気味な黒い霧が立ち上る異様な場所だった。荒廃した空間には遠くから呻き声のような風の音が響き渡り、まるで異界が少しずつこの世を侵食しているかのようだ。
夏美
「ここが……黄泉の渓谷……。」
彼女は冷気を手に灯し、渓谷の底を見下ろす。「なんだか、底が見えないくらい暗い……。」
和成
「気を抜くなよ。この場所には何が出てくるか分からねぇ。」
彼は剣を抜き、周囲を警戒する。「新しい武器を手に入れたが、それでもまだ油断は禁物だ。」
みのたん
「おっしゃあ!どんな敵でもまとめてぶっ飛ばしてやる!」
彼は斧を肩に担ぎ、豪快に笑う。「こういう場所こそ、俺の出番だぜ!」
ひよわ
「ちょっと、みのたん!そんな大声出したら敵に気づかれるよ!」
彼は短剣を握りしめ、不安そうに周囲を見回す。「僕ら、もっと慎重に行動しなきゃ……。」
ChinaRibonn
「わぁー、ここって暗くて怖いけど……きらきらする光がないかな?」
彼女は笑顔を浮かべ、手に光の杖を掲げる。「みんな、がんばろー!」
7(なな)は一行の先頭に立ち、青白く光る瞳で進むべき道を示し続けていた。その姿に一行の緊張が少しだけ和らぐ。
不気味な異形――新たな敵の襲撃
静寂が続く中、突如として地面が揺れ始め、渓谷の裂け目から黒い霧が爆発的に吹き出した。その中から現れたのは、異様に歪んだ異形の兵士たち。彼らの体は半分が鎧に覆われ、片目だけが赤く光っている。
和成
「出やがったな……!」
彼は剣を構え、異形たちに向けて構える。「お前ら、来るぞ!気を抜くな!」
夏美
「冷気で動きを止める!みんな、その間に攻撃して!」
彼女は手をかざし、冷たい風を巻き起こす。「凍てつく風よ、敵を縛れ――!」
異形の兵士たちの足元が凍り、動きが鈍る。その隙を見て、和成とみのたんが一気に攻撃を仕掛けた。
みのたん
「うおおおおお!ぶっ飛べぇぇぇっ!」
斧を振り下ろし、異形の兵士を粉砕する。
和成
「はああああっ!」
蒼く光る剣を振り抜き、敵の鎧を貫く。「新しい力、試してやるよ!」
しかし、その時、異形の兵士たちが一斉に呻き声を上げ、黒い霧がさらに濃くなり始める。その中から――さらに巨大な異形が姿を現した。
司祭ソロモン・アズガルドの登場
渓谷の奥から現れたのは、カルト教団の司祭ソロモン・アズガルドだった。彼は長いローブを纏い、手には黒い霧を纏った杖を持っている。顔の下半分は仮面で覆われており、笑っているのかどうかも分からない。
ソロモン・アズガルド
「フフフ……待っていたぞ、アルカディアの者たちよ。」
彼は手を掲げ、異形たちに命じる。「黄泉の力よ、彼らを飲み込め――!」
異形の兵士たちが再び襲いかかり、巨大な異形もゆっくりと動き始める。
和成
「司祭の一人か……!こいつを倒さねぇ限り、異界の扉は封じられねぇ!」
夏美
「またカルト教団……もう許せない!」
ChinaRibonn
「みんな、がんばって!ChinaRibonnが守るからね!」
彼女は光の杖を振り、仲間たちに癒しの力を送る。
ひよわ
「僕も戦う……っ!」
ひよわは短剣を構え、素早く敵の背後を突こうと走り出す。
激戦――異界の力と新たな武器の真価
戦場は混沌を極めた。
和成は新たな力を宿した剣で、異形の兵士たちを次々と斬り倒す。剣から放たれる光が黒い霧を切り裂き、敵の鎧を粉砕する。
夏美は冷気の矢を放ち、敵の動きを止めながら和成をサポートする。
みのたんは豪快に斧を振り回し、群がる敵をなぎ払う。
ひよわは素早い動きで敵の弱点を狙い、仲間の隙を作る。
ChinaRibonnは光の力で仲間たちの傷を癒し、戦闘の支えとなる。
しかし、ソロモン・アズガルドは余裕の表情を浮かべ、さらに強力な異形を召喚し始める。
ソロモン・アズガルド
「愚かな者たちよ……抵抗など無意味だ。黄泉の力に飲まれるがいい。」
彼が杖を振ると、地面から無数の黒い腕が現れ、仲間たちを掴もうとする。
和成
「くそっ……!これじゃキリがねぇ!」
その時、7(なな)がソロモンに向かって歩み寄り、再び爪で地面に紋様を刻み始めた。
7(なな)の光――希望の兆し
7(なな)の描く紋様が青白く輝き始め、地面に浮かび上がる光が黒い霧を押し返し始める。
ソロモン・アズガルド
「何だ、この光は……!?貴様ら、何をしようとしている!」
和成
「7が何かやってる……!今だ、全力で叩き込むぞ!」
夏美
「分かった!全力で!」
仲間たちは力を合わせ、ソロモンに向けて一斉に攻撃を仕掛ける――。