シーン15: 「伝説の門を越えて、鋼の炎が灯る場所」
ドワーフの鍛冶場――試練の門
7(なな)の導きによって開かれた門。その先に広がるのは、古代の力と異界の気配が入り混じった巨大な洞窟だった。岩壁には青く光る鉱石が散りばめられ、天井からは時折、光の柱が差し込んでいる。だが、異様に静かな空間が、緊張感を漂わせていた。
和成
「……ここがドワーフの鍛冶場か?」
剣を握りしめ、警戒しながら足を進める。「見ろよ、この岩壁。こんなもん、普通の人間じゃ作れねぇ。」
夏美
「すごい……綺麗だけど、どこか不気味。」
彼女は冷気を手に灯し、足元を照らす。「何かが……いる気がする。」
ChinaRibonn
「きらきらだぁ!でも、しゅごい怖い場所……。」
彼女はひよわとみのたんの背中に隠れながら呟く。「ねぇねぇ、何か出てこないよね?」
みのたん
「安心しろ、ChinaRibonn!何が出ても俺がぶっ飛ばす!」
彼は斧を肩に担ぎ、勢いよく前に出る。
ひよわ
「出るなら、静かに出てほしいんだけど……。」
彼は周囲を見渡し、短剣を握りしめながら慎重に進む。
鍛冶場の守護者――鉄塊の巨人
一行が洞窟の中心部に近づいたその時――地面が突然揺れ、重い音と共に岩壁が崩れ始めた。洞窟全体が震え、奥から巨大な影が現れる。
それはまるで鉄でできた巨人――**「鉄塊の守護者」**だった。
全身が古びた鋼鉄で覆われ、節々から赤い光が漏れている。その手には巨大なハンマーが握られ、目のような部分が不気味に光を放つ。
和成
「出やがったな……っ!」
彼は剣を構え、巨人を睨みつける。「こいつが鍛冶場の守護者か!」
夏美
「どう見ても、普通に戦える相手じゃないよ!」
鉄塊の守護者
「……侵入者ヲ……排除スル……。」
その言葉と共に、巨人はハンマーを振り上げ、地面に叩きつけた。轟音と共に衝撃波が走り、岩が砕け散る。
ChinaRibonn
「きゃああ!おっきい……怖いよぉ!」
彼女は慌てて杖を構え、光の盾を作る。「みんな、守るからね!」
和成
「ビビってんじゃねぇ!お前ら、協力して戦うぞ!」
戦闘――チームの連携
和成
「まずは動きを止める!夏美、足元を凍らせろ!」
夏美
「分かった!やってみる!」
彼女は手を掲げ、冷気の力を集中させる。「凍てつく氷よ、足元を縛れ!」
青い光が鉄塊の守護者の足元に広がり、地面が一瞬で凍りついた。巨人の動きが鈍り、ハンマーの振りが遅くなる。
みのたん
「今だな!任せろォォッ!」
みのたんは大きな斧を振り上げ、巨人の脚部に全力で叩きつける。衝撃音が響き、鋼鉄に僅かなヒビが入った。
ひよわ
「僕も、やる……っ!」
ひよわは素早く動き、巨人の背後に回り込んで弱点らしき隙間を狙う。「えいっ!」
短剣が光を帯びて突き刺さるが、完全に貫くには至らない。
鉄塊の守護者
「無駄ナ抵抗ダ……。」
巨人は足元の氷を砕き、ハンマーを振り回す。風圧で岩が飛び散り、和成たちが吹き飛ばされる。
和成
「ぐっ……!くそ、やっぱり固ぇ……!」
7(なな)の導き――封印の鍵
その時、7(なな)が静かに巨人の足元へと歩み寄り、地面に爪で紋様を描き始めた。光が紋様から広がり、洞窟全体が青白く輝く。
和成
「7……お前、何をするつもりだ?」
7(なな)は仲間たちを見つめ、さらに強く地面を引っ掻く。その瞳には「巨人の弱点はここにある」と言わんばかりの意思が宿っていた。
夏美
「7ちゃんが示してる!巨人の胸部……光が漏れてる場所が弱点だわ!」
和成
「よし……全員であそこを狙うぞ!」
ChinaRibonn
「みんな、元気出してー!光を届けるね!」
彼女の杖から放たれる光が仲間たちを包み、傷を癒し力を取り戻す。
決着――守護者の崩壊
和成
「行くぞォォォッ!!」
彼は剣に全力を込め、守護者の胸部に向かって突進する。「おらぁぁっ!」
夏美
「冷気の矢、貫け――!」
みのたん
「全力で叩き潰すぜぇぇっ!!」
ひよわ
「これで終わりだっ!」
仲間たちの力が一つに集まり、守護者の胸部を集中攻撃する。青い光がその鋼鉄の隙間に吸い込まれ、巨人の動きが止まる――。
鉄塊の守護者
「……任務……完了……。」
巨人は大きな音を立てて崩れ落ち、洞窟全体が静寂に包まれた。
ドワーフの遺産――伝説の鍛冶場
巨人が倒れると、洞窟の奥に新たな道が開けた。その先には、巨大な鍛冶場が広がっていた。金床や炉が並び、壁には古の武器が眠っている。
和成
「ここが……ドワーフの鍛冶場か。」
夏美
「本当にあったんだ……伝説の場所が。」
みのたん
「すっげぇ……ここなら、最強の武器が作れそうだな!」
ChinaRibonn
「きらきらしてる!これで、みんなもっと強くなるね!」
7(なな)は鍛冶場の中心に座り込み、その青い瞳で何かを待つように静かに佇んでいた――。