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シーン14: 「失われた鋼の伝説、目指すべき道」

新たな旅の始まり――葵への誓い

葵を安全な場所へと運び終え、和成たちは再び旅立つ準備を整えていた。小さな木造の家に寝かされた葵は、まだ目を閉じたまま穏やかな呼吸をしている。


夏美

「……葵、私たち必ず強くなって戻るから。待っててね。」

彼女は涙をこらえ、葵の手を握る。「次こそ、絶対に守るんだから。」


和成

「ああ、葵が戻ってきたとき、俺たちはもっと強くなってる。そのために……進むんだ。」

和成は静かに部屋を出ると、仲間たちを振り返る。「次の目的地は分かってる。伝説の武器を見つけに行くぞ。」


7(なな)が前方を見つめて小さく鳴き、足元の土を引っ掻くように道を示す。その目には、次なる場所を指し示す確かな意思が宿っている。


犬耳族の新たな仲間――ひよわとみのたん

和成、夏美、ChinaRibonn、7(なな)は、ひよわとみのたんを加えた新たな編成で旅を続けていた。森を抜け、険しい山道を登りながらも、犬耳の二人は絶えず言い合いを繰り広げている。


みのたん

「おい、ひよわ!お前さっきから遅すぎんだよ!」

彼は巨大な斧を肩に担ぎ、軽口を叩く。「そんなのじゃ伝説の武器も手に入れられねぇぞ!」


ひよわ

「うるさいな!僕は慎重派なんだよ!君みたいに脳筋じゃないからね!」

彼は小さな短剣を握りしめ、ぷんぷんと怒る。「考えて行動するのが大事なんだ!」


ChinaRibonn

「うふふっ、仲良しだねぇー!」

彼女は無邪気に笑い、二人の耳を引っ張る。「耳、ふわふわでしゅごーい!」


みのたん

「ひゃっ、耳は触るな!」


ひよわ

「君だって嬉しそうじゃないか!」


和成は呆れた顔で二人を見つめ、ため息をつく。


和成

「バカ耳ども、いい加減にしろ。お前ら、伝説の武器の話を聞いてんのか?」


みのたん

「おう、分かってるさ!で、どこにあんだ、その“すっげぇ武器”ってのは?」


古の鍛冶師の伝説――ドワーフの痕跡

和成は地図を広げ、目の前の山脈を指し示した。


和成

「ここだ。古の鍛冶師――ドワーフがかつて住んでいたと言われる“神鋼の山”だ。」


夏美

「ドワーフって、昔の伝説に出てくる鍛冶職人だよね?本当にそんな場所があるの?」


和成

「確かな話かは分からねぇ。だが、今は信じるしかねぇだろ。」

彼は険しい山脈を睨みつけるように見上げる。「この先に、本当に伝説の武器があるなら、絶対に手に入れる。」


7(なな)は小さな足で山道に向かい、一歩ずつ進み始める。その姿に導かれるように、アルカディアの一行は険しい山脈へと足を踏み入れた。


山中の試練――歪む空間と異界の罠

山を登り続けるアルカディアだが、突如として異界の影響が強まる。空間が歪み始め、周囲の風景が変わり出す――そこには霧が立ち込め、木々が異形の形に変貌していた。


ひよわ

「な、なんだよここ……?また異界の気配がする!」


みのたん

「来やがったな!敵だろ?全部ぶっ飛ばしてやる!」

彼は斧を構え、勢いよく走り出す。


その瞬間、地面から黒い霧が湧き上がり、異形の狼のような存在が次々と姿を現す。それらは鋭い牙をむき出しにし、唸り声を上げながら一行に襲いかかる。


和成

「来るぞ!お前ら、気を抜くな!」


夏美

「冷気で足止めするよ!」

彼女は冷気の矢を放ち、狼の足元を凍らせる。


ChinaRibonn

「みんな、がんばれー!痛いの、とんでけー!」

光を放ち、次々と仲間を癒し続ける。


ひよわ

「僕だってやるんだ!」

素早い動きで狼の影を切り裂くひよわ。短剣が異形の弱点に正確に突き刺さる。


みのたん

「行くぜぇぇぇっ!」

巨大な斧を振り下ろし、まとめて異形の狼たちを粉砕する。


和成

「いいぞ、お前ら!まだいける!」


7(なな)は前方を見つめ、鳴き声を上げる――その先には、巨大な石の門が姿を現していた。門には古代の文字が刻まれており、異界の力を感じさせる雰囲気が漂っている。


次なる挑戦――ドワーフの門

和成

「……これが、ドワーフの鍛冶場に続く門か。」

彼は剣を握りしめ、門を睨む。「やっと手がかりに辿り着いたな。」


夏美

「でも、この先にはきっとまた罠や敵が待ち受けてる。」

彼女は冷気の矢を構え、周囲を警戒する。「みんな、気をつけて。」


ChinaRibonn

「わぁー、なんだかすごいところだね!でも、ちょっと怖いかも……。」


ひよわ

「……僕、ちゃんと戦えるかな。」

不安そうに呟くひよわに、みのたんが大声で叱咤する。


みのたん

「何言ってんだ!お前なら大丈夫だろ、ひよわ!俺たち一緒に来たんだぞ!」


和成

「行くぞ。ここで引き下がるわけにはいかねぇ。」


7(なな)が門の前に立ち止まり、青白い光を放つ――その光が門を照らすと、重い音を立てて門がゆっくりと開かれた。その先には、暗闇と未知の世界が広がっていた。

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