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79. マリン・チーターとスーザン・スパイダーの証言

 

【子爵令嬢マリン・チーターの証言】


 本当にヨナン君は凄い。

 まあ、財力が凄いのは当然なのだが、人を見る目が凄いのだ。


 いきなり、私の前までやってきて、


「マリンさん。君は走力に優れてるように見えるから、少し個別練習してみようか」


 と言われて、練習メニューを渡された。

 ちょっと、常軌を逸した練習メニューで、少し、コイツ頭おかしいのか?と、本気に思ったが、何故かやれてしまう。

 なんか、この御屋敷で合宿するようになってから何かがおかしいのだ。

 一晩寝れば、あれだけボロボロだった体が全回復してるし、なんか食事を食べるだけで身体は軽くなるし、力が漲る感覚を覚えるのだ。


 しかも、専属マッサージ師と、専属メイドが一人一人について、完全サポートしてくれる。

 で、もって、最終的に、自分でも信じられない程のスピードで走れるようになっていたのだ。


 本気に、何がなんだか分からない。


 というか、これだけ常軌を逸した特訓をしてるというのに、全く苦にならないというのが本当に不思議だ。まあ、ヨナン君と一緒というのが、一番大きいのかもしれないけど。


 だって、ヨナン君、優しいし紳士的だし、他の男子達みたいにギラギラした目で見てこないし、何故か大人の余裕を感じるのだ。


 しかも、レッドドラゴンをソロで倒してしまうくらいに強い。

 昨日も、剣術の立ち会い稽古に付き合ってもらったけど、実力差が有り過ぎるからと、爪楊枝で私と戦い、結果、私の惨敗。

 さすが、13歳で準男爵の爵位を王様から授かった英雄である。


 しかも、自分が野営訓練に参加してしまうと、必ず優勝してしまうからと、ヨナン君は見てるだけで手出しせず、女子達だけで参加する事を提案。しかも、絶対に優勝させてみせると言うのだ。


 まあ、確かに、ヨナン君が出場してしまったら、苦もなく優勝してしまうだろう。

 私なんか、爪楊枝で負けてしまうんだし……。


 みんなも、「うん! そうだよね」という事になり、ヨナン君抜きで戦う事を決め、尚且つ、優勝する事を誓ったのだ。


 全ては、ヨナン君を男にする為に。

 ここまで、いたせりつくせりサポートしてもらって負けてしまっては、申し訳なくて仕方が無くなってしまうしね。


 だって、プレミアが付いて中々手に入らないグラスホッパーマンゴー食べ放題って、もう、アスカの班に行かされて泣いてた友達が聞いたら、卒倒しちゃうしね!


 ーーー


【騎士爵令嬢スーザン・スパイダーの証言】


 私の家は、グラスホッパー準男爵家と同じくイーグル辺境伯の寄子で、ヨナン様とは同じ寄子仲間。


 ヨナン様にその事を伝えたら、


「えっ? そうなの? そしたら同じ寄子同士仲良くしようね!」


 と、言って貰えた。


 私の家は、グラスホッパー男爵家と同じように、大森林に面した領地で、昔のグラスホッパー騎士爵家ほどではないが、同じように、物凄く貧乏な家だったのだ。


 でもって、父と兄がイーグル辺境伯の寄子会議に出席した時、ヨナン様がとても高価なドラゴン肉を分け与えてくれたと聞き、どれほど嬉しかったか。

 本来なら、私は、家の事情(貧乏)なせいで、カララム王国学園に入学する予定では無かったのだ。


 しかし、今現在、ヨナン様のお陰で、カララム王国学園に入学でき、しかもクラスメイトにもなり、野営訓練でも幸運な事に同じ班になれてしまった。


 ヨナン様は、誰に対してもお優しく、私にも気軽に声を掛けてくれる。


 そんな合宿中のある日、


「スーザンさん。君はもしかしたら、索敵の才能があるかもしれないよ?

 もし、良かったら索敵能力を鍛えてみようか?

 それから、本当にもし良かったらだけど、グラスホッパー商会の特殊部署に入ってみない? スーザンさんの才能が活かせると思うよ!

 勿論、週休二日制で、フレックス制度有り、全国に有るロードグラスホッパーホテルや温泉スパを自由に使える福利厚生とかも有るし、グラスホッパー商会の全商品が20パーセント引きで買えるとか、いたせりつくせりなんだけど、どうかな?」


 と、誘ってくれたのだ。


 勿論、二つ返事でOK!


 グラスホッパー商会への就職は、今や、カララム王国学園の貧乏貴族や、爵位が継げない子息子女にとても人気なのである。


 まあ、そもそもスーザンに断る選択など、無いのだけど。

 両親や兄達も、ヨナン様に足を向けては寝られないと常々言っている程だし、スパイダー騎士爵家は、寄親のイーグル辺境伯家より、実際に助けてくれたグラスホッパー準男爵家に恩を感じ、勝手にヨナン様と崇め、忠誠を誓ってるのだ。


 そして本当に、家族達も、グラスホッパー準男爵の御屋敷がある王都に頭を向けて寝てるし、スーザンもわざわざ、女子寮のベットを移動させて、ヨナン様が住む男子寮に頭を向けて寝てる。

 ヨナン様が望むなら、いつでも股を開く準備も出来てるし、死ねと言われたら死ねる。

 それ程、ヨナン様を崇拝してるのである。


 兎に角、今は、索敵能力をヨナン様のお役に立てるように、極限まで上げなければいけない。


 スーザンは、必死に索敵の特訓をして、脅威の索敵Lv.4まで上げてしまったのは、必然と言えば必然だったのだ。

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