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78. 御屋敷合宿

 

 それから毎日、野営訓練の特訓という名目で、女子達が集まり、ヨナンの地上の屋敷でお茶会が開かれた。


 一応、お茶会の後は、エリスがコーチになって、野営訓練の特訓もしてる。


 俺も、ちょっと頑張っちゃって、地下宮殿とは別の地下訓練所を作って、そこで訓練しているのだ。


 そう。カララム王国学園の野営訓練は、完全に戦争訓練なのである!


 話によると、班ごとに別れて、陣地取り合戦をするらしい。

 しかも、1位になると、Aランチの学食チケット30枚貰えちゃうのだ。


 因みに、学食には、Aランチ、Bランチ、Cランチがあり、メイン料理が違うBとCはタダ。

 そして、3000マーブル払うと食べれるAランチはスペシャルなコース料理が出てくる。


 ハッキリ言うと、Aランチは相当豪華で、お店で食べると1万マーブルはするコース料理だったりする。


 でもって、このAランチの学食チケットが掛かってる為、全校生徒滅茶苦茶燃える。


 特に、一般庶民である特待生や、下級貴族がね。


 完全に下克上狙いで、上級貴族を倒しに来るのだ。

 そして、上級貴族もプライドがあるので負けられない。


 絶対に、特待生や下級貴族にAランチを食べさせてなるものかと。

 Aランチは、金に余裕がある上級貴族の特権だと。


 まあ、ヨナンは普通にAランチを金を出して食べれちゃうのだが、やるからには勝ちたい。

 ん?ヨナンが本気になって、聖剣ムラサメを使えば簡単に勝てるだろって?


 まあ、その通りなんだけど、それでは全然面白くない。

 なので、今回の野営訓練は、俺は指揮官に徹する事にしたのだ。


「腹筋1000回!」


 なんか、エリスが無茶なシゴキをしてる。

 女子にやらせる特訓とは思えないが、みんな頑張ってる。

 話によると、何かをエサにしてやらしてるらしいが、俺は何をエサにしてるかよく分からない。

 兎に角、女子達は、そのエサがどうしても欲しいらしく死ぬ気で頑張ってるとの事。


 俺の仕事は見る事だけ。


 名前: マリン・チーター

 スキル: 剣術Lv.1

 ユニークスキル: 瞬足Lv.1

 力: 95

 HP: 120

 MP: 90


 名前: スーザン・スパイダー

 スキル: 身体強化Lv.1

 ユニークスキル: 索敵Lv.1

 力: 100

 HP: 150

 MP: 85


『ユニークスキルに、マリンさんは瞬足、スーザンさんは、索敵を持ってますよ!』


 鑑定スキルが教えてくれる。


「瞬足と索敵は使えるな」


 そう。俺には、鑑定スキルLv.3が付いてるのだ。他の奴らには絶対に分からないユニークスキルが分かっちゃう。

 それにより、適材適所に人を配置して、野営訓練1位を狙っている。


 まあ、Sクラス以外は余裕で勝てると思うが、アスカの班と、カトリーヌの班は少し厄介。

 何故なら、アスカの班には、『恋愛イチャイチャキングダム』の攻略対象であるチートスキルを持つ男子2人組がいるし、カトリーヌの班は、イーグル辺境伯の血筋であるカトリーヌ自体が人間凶器。


『で、ご主人様どうするんですか?』


 鑑定スキルが聞いてくる。


「女子達のユニークスキルを伸ばす!」


『なるほど、レベル上げですね!』


「で、どうやればレベルが上がるんだ?」


『剣術スキルや身体強化は、中々上がりませんが、瞬足や索敵は以外に上がると思いますよ!

 まあ、僕が鑑定し続けてレベルが上がったように、瞬足は、ダッシュ。索敵は、索敵し続ければ上がる筈です!』


「ならば、今日からここで合宿だな!

 野営訓練まで、日にちもないし! 時間が惜しい!」


 野営訓練まで、後5日。カララム王国学園では、野営訓練の特訓の為なら、学校を休むのもOKになっているのだ。

 まあ、本気の戦争訓練なので、ある程度の練度は必ず必要なので、当然と言えば当然なんだけど。


 そして、ヨナンが地上の屋敷で合宿をする提案をしたら、何故か知らんが、女子達全員が万歳してた。

 きっと、合宿中は、グラスホッパー商会の商品なら、どれだけでも何を食べても自由と言ったからだろう。


 商品カタログを見せたら、みんな食い入るように見てたし。


 まあ、1個5000マーブルもするグラスホッパーマンゴーも、食べ放題なので、みんなヤル気になるのも当然であろう。


 でもって、みんなの結束を高める為に、敢えて全員同じ部屋で寝泊まりさせる事にした。

 部活の合宿ぽく、体育館で布団を敷いて雑魚寝みたいにしようかと思ったけど、よく考えたら、この世界は布団は一般的じゃないので、ベットにした。

 でもって、ベットを並べたら、なんか隔離病棟みたいな感じに見えたので、慌てて人が9人寝ても余裕がある巨大ベットを作って、そこでみんなを寝かせる事にした。

 これで、相当チームの結束が高まること間違いない。


 女子達に、「それなら、ヨナン君もみんなと一緒に寝たら、より結束が高まるのでは?」と言われたんだけど、俺は辞退した。

 だって、コイツら絶対に、俺個人というより、俺の財力を狙ってるだけだと思うし。


 一度、添い寝でもしようものなら、カレンみたいに勝手に、婚約者にされてしまうかもしれないし。


 兎に角、俺が出来る事は全部やってやるのだ。

 一人一人にマッサージ師も付けてやったし、専属メイドも付けてやった。

 全ては、特訓に集中させる為に。


 俺は、やる時はやる男なのだ!

 まあ、飴と鞭を使い分けて、自主的にやってもらうように仕向けてるだけなんだけど。



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