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夜と秒針
秒針が夜を刻み、千切りにし、細切れにし、跡形もなくなった後で、深夜というものは本来の速度を忘れ溶けるように進んでいく。
太陽の目の届かない時間の中で、頽れる心はコーヒーで保てず。後悔の言葉ばかりが、頭の中で腐って柔らかくなっていくようだ。
昨日になった今日のこと。今日にたどり着いた今までのこと。かつての痛みが、たった今と地続きになって。秒針が進むたびに、じくじくと痛み出して。
秒針が夜を刻み、千切りにし、細切れにし、跡形もなくなった後で、
朝というものはやってこないように思える、深まっていく夜の切り屑が肺の中に溜まっていく。




