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幼少
揺らめく日の光を見上げる高さは、いまよりどれほども低く。
50cm下だった視界は、何よりも雄大だった。
数cm背の高い君は、同い年なのに、女の子なのに、大人に見えた。先に見えた。
揺らめく視界。必死で走れば、世界が揺れた。黄色のシャツがはためいて、体の前に張り付く。地面がはやし立てた。
必死で動かす、柔く丸い手脚の中に、筋肉はなかった。疲れもなかった。血と力だけがあるみたいだった。
君の笑顔の中にも、それ以外はなかった。太陽の中にも、あつさしかなかった。
それ以外なかった。




