87 世紀末⭐︎アラモード
超絶怒涛の1/2投稿
パクパク。
モグモグモゴモゴ…。
ムシャムシャムシャムシャ、
ゴックン。
…300。
パクパク。
モグモグモゴモゴ…。
ムシャムシャムシャムシャ、
ゴックン。
…400。
パクパク。
モグモグモゴモゴ…。
ムシャムシャムシャムシャ、
ゴックン。
…500。
パクパク。
モグモグモゴモゴ…。
ムシャム…あれ?
アップデートで手に入れたスキルの確認をし終わった私は、進化で SP が増えまくったことをいいことに、私の分体を量産していた。
これまで私が分体を 200 体ずつしか作ってこられなかったのは、単純に少なすぎる SP が原因だった。
しかし、私は今回の進化で主にステータス面において飛躍的な上昇を見せた。
だから大分裂のレベル上げもかねて分体を作りまくってたわけだけど…。
まさかこんなに簡単に食料が尽きちまうとは。
てか、え?
私あんなに大量にいたウイルスとその他もろもろ喰いつくしたってことか?
まあ分体も手伝ってるとはいえ、どうやってこの腹?にあれだけの量が入ったのか。
質量保存の法則が乱れてるんじゃないの?
バクテリアの神秘やね。
…
さてさてさーて。
ついに始まりました、新生ゴシキンジャー(五号)率いる軍隊の狩りの時間。
実況は私バク子と?
{一号がお送りいたします!}
イエーイ!
{いえい!}
さて、今回の相手は数日ぶり、実質数週間ぶりの登場、セルロックキャタピラー、別名クマムシ。
その、進化系ですね。
{ほうー。進化系ですか。}
ええ。
名前はグレートキャタピラー。
進化前のセルロックキャタピラーよりも基本ステータスは上昇しており、スキル欄にもいくつかの無効系統スキルが潜んでいますね。
見た目としての変化は、体長が一回りほど大きくなり、頭に小さな角が生えた、といったところでしょうか。
{ふむ。この状況をどう思います?…解説の二号さん。}
{私?
えーっと。そうですね、体が大きくなったということは絶対ステータスが上昇しているということなので、いつものクマムシとの戦いで使用している数の暴力、世紀末アラモード戦法は控えたほうが良いと思いますねぇ。はい。}
{世紀末アラモードて。そんな名前だったの、あれ。}
{うんにゃ。今考えた。}
今かよ。
まあ、いくらグレートキャタピラーが強かろうと、軍師五号とあれだけの戦力があれば負けることはなさそうだけどねー。
{そだねー。}
ズガガン!
{おおっと、ここで五号率いるバクテリア軍団の先制攻撃!何やら強大なものが高速でクマムシに飛来したぞー!あれはなんだー!}
{土魔法 lv.l 4 発動確認}
{土魔法 lv.l 6 発動確認}
{土魔法 lv.l 8 発動確認}
{土魔法 lv.l 1 発動確認}
な、なんとぉ!
今の一瞬で四連スキル使用!
前世の私ですらそこまでのスティック振りはできない!
これが高速演算と思考大加速、分体達のコンビネーションの力なのかー!
ドガドガドガドガ!
{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔法 lv.l 5 発動確認}
{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔法 lv.l 5 発動確認}
{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔法 lv.l 5 発動確認}{土魔…
{硬化でガッチガチに固めた土槍を受けた大クマムシ大きくのけぞる!そこに五号、土魔法レベル五の土弾を掃射―!}
エグい!エグすぎる!
その魔法はさながらマシンガン!
その姿は正に鬼神!
容赦なく大クマムシは魔法の奔流に傷つけられていきます!
ガガガガガガガガガガガガガガガン…。
{おおっと!ここで五号の手が止まったぁ!大クマムシ程度の相手ならばこの程度で十分ということかぁ!
これこそが圧倒的優位者の余裕!これこそが五号だぁー!}
撒きあがる土煙!
大クマムシの安否やいかに!
ウガァァァアアァァァァアアアァァアアアァァァァアアアア!
鳴り響く咆哮!
{な、なんとぉ!あれほどの攻撃を受けたというのに大クマムシには傷一つついていません!}
驚きましたね!
これは一体どういうことなのでしょうか!
{ええ。鑑定してみればわかることですが、あの大クマムシは、「土無効 lv.l 3」を保持しています。}
{なるほど、そのスキルのおかげであの大クマムシは五号の弾幕から生還することができたようですね。}
{な、なんだってえー!}
{おおっとここでなんか小並感溢れる一般市民四号からの悲鳴が!一気に不利になった五号!一体どうする!?}
続きは CM のあとで!
{CM ないけどな。}
…
カンカンカンカン…。
{さぁ始まりました第二ラウンド!さきほどの第一ラウンドでは大クマムシの持つ高い防御力のせいで最も得意な魔法である土魔法が封じられてしまった五号ですが、ここから一体どうするのか!}
ゴゴゴゴゴゴゴ…
{な、何やら五号から不穏な音が!一体どうしたというのか!}
{土魔法 lv.l 4 発動確認}
{土魔法 lv.l 6 発動確認}
{土魔法 lv.l 6 発動確認}
{土魔法 lv.l 5 発動確認}
{土魔法 lv.l 5 発動確認}
{土魔法 lv.l 8 発動確認}
{土魔法 lv.l 1 発動確認}
{な、何と!土魔法だぁー!さっき効かないと分かったのに、なぜか使う五号氏!いったいどういうつもりなのかー!}
この判断に、相手の大クマムシも苦笑い。
「ほら、それ撃ってみろよ、全部受け止めてやるぜ。」
と、余裕なセリフを言っている!
ような気がする!
{発射。}
グギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ…
{撃ったぁー!}
{しかし!近づいてくる五号本気の土魔法を嘲笑うようにクマムシは防御の体勢をつくる!}
ギャギャギャン!
{当たったぁああああああ!}
{うおおおおお!}
すさまじい土煙!
大クマムシはどうなったのかぁー!
シュゥゥゥゥゥゥゥ…。
{グレートキャタピラーの死骸}
死んだ!
{死んだぁ!}
{死んだぁぁ!}
{死んだぁぁぁ!}
{死んだぁぁぁぁ!}
{ふう。}
いったいなぜいま大クマムシは倒されたのか!
解説の二号さん!三号さん!よろしくお願いします!
{はい!それではオート君!説明をどうぞ!}
{MA★RU★NA★GE★ってやつだな。}
{土無効
通常スキル
・敵対する個体の土攻撃ダメージを無効化する。
・同時無効化可能な土攻撃はレベルによって変化する。Lv.3 の場合、三つ。
特記事項:無し。}
んー?
{あー?}
{先生!訳が分かりません!}
{ただいま戻りました。}
{五号!}
{おかえりー!}
おかえり-。
{はい。では、五号選手も帰ってきたことですし、今回の戦法について直接ご本人に聞いてみましょう!}
{さっきの戦法ですか?}
{はい。}
{先ほどのグレートキャタピラー、あれが保持していたスキルは「土無効 lv.3」でした。}
{そうですね。あれは私たちのメインウェポンたる土魔法が封じられかねない危険なスキルでした。}
{はい。しかし、土無効スキルの説明文を見てみればわかる通り、この土無効スキル、その実態として、同時に別種類の土攻撃が来た場合に防げる種類の数はレベルに依存しているんです。}
{レベルに依存。ですか。}
{ええ。レベル一なら一種、レベルになら二種、といった感じですね。そのことについては途中で気づきましたから、あとは何も考えずに別角度からのアプローチをしたまでです。}
{なるほど。それで五号選手の土魔法ゴリ押し戦法が見事に刺さったという事ですね。}
{はい。あの大クマムシのもつスキルのレベルが高かったら少し危なかったかもしれませんね。}
{確かにそうだったかもしれませんね!それでは、相手の得意な分野をあえて真っ向からつぶす、五号選手の戦闘の美学に改めて拍手を!}
{ありがとうございます。}
パチパチパチパチパチ
{パチパチパチパチパチパチ}
{パチパチパチパチパチパチ}
{パチパチパチパチパチパチ}
{パチパチパチパチパチパチ}
…んで。
さっきから気になってたんだけどさ。
{ん?}
お前ら誰なん?
{…それな。}
{草。}
{…それを言ったら。}
んー?
{オリジナルもオリジナルでだれなんです?}
…。
それな。
山:週別ユニーク数が100件を超えたよぅおぅおぅ。
ア:万年100未満から漸くおさらばですね。
山:長かった…ここまで10ヶ月…。
ア:…ながすぎじゃないですか?
山:お…遅咲きなんだよ
ア:…へぇ
山:ヒィ…ということでイイねとブックマークよろしくおねげぇします。
アお願いします。
山:じゃあ僕はこれで。
ア:逃がしませんよ?間髪入れずに次話投稿です。
山:覚えてやがった。
ア:…。
山:次は9時に投稿します…。
ア:よろしい。




