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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第二章 ミクロな世界の生き方

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84 究極奥義

三つ目。


腐蝕攻撃、そして火炎無効。

腐蝕攻撃は物理攻撃の訃属性バージョンみたいな奴で、内容的には昔手に入れた呪怨の劣化(デメリット無し)みたいな感じだね。

まあなんにせよ私の低い攻撃能力を底上げしてくれる系のスキルはありがたいね。


で、火炎無効は単純にクマムシのお陰でもともと高かった火炎耐性のカンストスキルっぽい。


これ地味にヤバくない?

この世界の科学技術進行度合いが分からないからここでの病原体に対する対処法は知らないけど、地球では細菌消毒には一般的にアルコール又は熱消毒を使用していた。


それが私には効かないってことだ。

アルコールに関しては状態異常耐性があるし、熱消毒に関してもそれこそこのスキルがある。


炎熱無効の病原体ってどういう悪夢なのか。

まあ魔法やらスキルやらなんやらがあるこのファンタジーな世界なら治癒魔法とかもあるのかもしれないけどね。


四つ目。


暴風魔法、雷魔法、雷光魔法。

この名前が若干厨二臭い魔法スキルたち。

まあでも今回のスキル獲得で私はよくラノベとかで出てくる、火、水、風、土、雷の五大魔法属性全ての保持に成功したわけだ。

称号(五大(フィフス)魔法(マジック)属性(エレメント)保持者(ホルダー) )とかが欲しいところだわー。


…そんなのはないだろうけど。

というか、暴風魔法と雷光魔法の説明文がやたらと物々しい。


{術者周辺の雷を操作し、司り、雷光たる魔法を行使する}


とか言っちゃってるし。

司っちゃってますがな。

ったく。どこの中二病拗らせ奴が考えたらこんな文章が出てくるのやら。

是非とも友達になりたい。

というか、土魔法の進化先の地魔法の説明文が


{術者周辺の地を操作し}


だからこれらの若干厨二臭い四文字魔法スキルは三文字の地魔法よりも上位の魔法ってことになるのかな?

私が正真正銘コツコツ頑張って一つずつレベルを上げていった地魔法が進化特典でポッと出てきた暴風魔法や雷光魔法にあっさりレアリティが抜かれる。


これがインフレって奴か。

社会の縮図を見たような気がするぜ。


そして最後。


{訃眼

希少スキル


・МP を消費し、術者の視界に入ったものに訃属性ダメージを継続的に付与する。

・ダメージ量はレベルによって変化する。Lv.l 1 の場合、術者の平均魔法攻撃力×1 ダメー

ジ。


特記事項:相手の平均防御能力が術者の魔法攻撃能力よりも上回っている場合、ダメージはレジストされる。}


…。


キトゥ――――――――――ァ!!

これってさ、これってさ、あれだよね?






~古代の遺跡ダンジョン、深層にて~


魔:「我は魔王。これまで貴様が倒してきた魔族とは一線を画する存在だ。」

勇:「魔王!?っく!俺の、俺の右目が告ている…こいつはっ!」

魔:「右目?それが何だ。残念だが、貴様にはここで死んでもらう!{死性償還術式 (デスフレアバースト)}!」

勇:「!?{星光反転術式 (フルバリアシールド)}!」

魔:「ほう。それを防ぐか。」

勇:「ったりめぇだ!魔王!お前こそここで俺が倒してやる!」

魔:「笑止。その口がそれ以上冗談を言えぬようにしてくれるわ!」

闘いは三日三晩続き、ついに、その四日目の朝、片割れが倒れる音が遺跡内に響いた。

その時、立っていたのは、魔王だった。


魔:「ふ。確かに貴様は人族にしては強かった。それは認めよう。だが、私には数歩及ばなかったようだな。」

勇:「ク…ソ、こん…な所、で、終れ、る…訳、が、が。」

魔:「嗚呼。実に残念なことだ、勇者よ。あの時、我の呼びかけに貴様が少しは応じていれば今とは状況が変わっていたであろうに。

く。そうだな。今からでも遅くはない。勇者よ。貴様は我の配下になれ。さすれば世界の半分を貴様にくれてやろう。」

勇:「そ、ん…な、のに、応じら…れ、る…訳が、無い、だ…ろ!

俺、は…そ、んな…も、の、より…一人の、笑…顔を、選…ぶ!それ…が…勇者、っ…て、もん…だ!」

魔:「そうか。ならば死ね。{死性償還術式・奥義 (デス・オブ・デス)}!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


迫りくる、死を凝縮し、延元したかのような漆黒の魔弾が自身に直撃する寸前、勇者が見たのは、自身の家族、友人、恋人、村の仲間、旅の仲間…





それらが、魔王軍によって嬲り殺しにされる未来の地獄だった。





勇:「う…お。う、わ、ああああああああああああああああぁァァァアアアアアア!!!」

魔:「な、何!貴様!いったいどこにそんな力が!」


突如、光り輝き、右手の一振りで魔王の奥義を消し去った勇者の右目には、幾何学的な刻印が印刻されていた。


魔:「その眼は!一体!」

勇:「これが!世界を救う!勇者の力だ!!

{究極死生反転還元術式・奥義 (ライトエビルデビルキルドアイズ)}!」

魔:「ウ、ウ、ウギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


立ち上がった勇者が放った究極の奥義に、魔王はなすすべもなく消し飛ばされ、かくして世界は平和に包まれたのである。


めでたしめでたし。




イイハナシダナー。

世界を救う勇者の力ね。

うんうん。かっこいい(?)。

まあ、今のは完全に妄想なわけだけど、新しく手に入ったこの「訃眼」には、どうやら見ただけでダメージを与えることができるらしい。


うーん。

つおい。

説明文を見る限り他の訃属性系統にありがちな自我破綻とか精神汚染とかのえげつないデメリットは無いっぽいし、ちょっくら試してみようかな?


{パクテルアクストラレータからの要請を受け取りました。希少スキル「訃眼 lv.l 1」を起動しますか?

―yes

―no}


Yes。


{起動に失敗しました。}


…うえ?

何々?

起動に失敗?

どゆこと?

もう一回やってみるか。


{パクテルアクストラレータからの要請を受け取りました。希少スキル「訃眼 lv.l 1」を起動しますか?

―yes

―no}


Yes。


{起動に失敗しました。}


およ。

何で失敗?

使えないのー?


…その後、何度試してみても、訃眼を起動することはできなかった。



ア: 究極死生反転還元術式・奥義 (ライトエビルデビルキルドアイズ)ww


山:うぐ…まぁギャグだから。ギャグ。


ア:ギャグで片付けようとしてる割には、長いし真剣でしたよね。


山:うあああああああ…っ


ア:そんなんだから知名度底辺なんですよ。


山:めっちゃシンプルにメンタル抉ってくるじゃん。


ア:まぁ『本編の解説兼山鳥制裁係。』ですし。




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