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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第二章 ミクロな世界の生き方

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64 ハムスターボールと私と光魔法と。

さてさてさーて。

まだ化け物は自身の分体が(クローン)に洗脳されていることに気づいていない。

ま、正確にはクマムシに使ってるのは洗脳じゃなくてゾンビスキルシリーズなわけだけどね。


それに、化け物自体も凶化発動に関するあのえげつない副作用の影響なのか、もう私にも聞こえるレベルで体中がミシミシパキパキいって、動きがどんどんぎこちなくなってきている。


これはいよいよ最終局面って感じかな。

ふっふっふ。

化け物よ、君の敗北へのカウントダウンはすでに始まっているのだよ!



またさっきと同じように飛んでくる光魔法を避けまくる。

さらにそれと並行してクローンが憑りついている化け物の分体に迫っていく。

狙いがばれないように、さりげなーく、さりげなーく、銀ギラっぽくさりげなーく。

残り目測 10 メートル、5 メートル、3 メートル、1 メートル…。


今だ!


{ルンターレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。スキル「土魔法 lv.l 4」を発

動します。}

{ルンターレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。スキル「土魔法 lv.l 1」を発

動します。}

{ルンターレッサーバクテリアからの要請を受け取りました。スキル「土魔法 lv.l 8」を起

動します。}

{熟練度が一定に達しました。スキル「土魔法 lv.l 10」を獲得しました。}


創土で土を出して、操土で球状にして、後適当に硬化でカッチカチにする。

これで即席ハムスターボールの完成!


今の体力の私じゃ寄生している分体を守りながら光魔法を避けることなんてできない。

精々残ってる分体を肉壁にして分体を守るのが関の山だろう。

だからこそのハムスターボール。

これは、いつもの創土と操土で作った中が空洞になっている球形の土の塊に、最近見つけたチートスキルの硬化を付与して補強した簡単なものだ。

最初の時は硬化は使わず創土&操土でМP に物を言わせて削られては直して、削られては直してっていう脳筋戦法でいこうと思ってたんだけど、流石にそれはリスクが高すぎるし、単純にいろいろ失った私の残りМP はかなり少ないから、この案は使えない。


そこで思考大加速の加速された思考の中でさり気に調べた土魔法レベル 8 の硬化魔法。

いやはや。

これを見た時はさすがの私でも二度見しちまったぜ。


{硬化

通常スキル

・土に関連する物体を硬質化させる。

・硬質化させる際に術者の持つ耐性を一つ付与可。

・硬化は、物体の硬度+術者の平均防御能力×8 で算出される。}


ヤバくね?

そして完成した土がこちら。


{硬化した土

耐久値 1016000000000000000000

スキル 光耐性}


強くね?

チートじゃん?

明らかにチートじゃん?

チートツールっちゃってんじゃん?


でもね。

仕様なんだなーこれが。


一応絶対ステータスに直して換算させてみても、


{硬化した土

耐久値 0.000002032

スキル 光耐性}


ってことになるんだな。

え?弱くね?

って思ったそこの君。

ちっちっち。

君は全くわかっていない。

この 0.000002032 という数値の恐ろしさを。

みんなもう忘れてるかもしれないけど、私の絶対的な防御能力ってカス中のカスだからね?

もうゴミとしても認識されない粒子レベル。

いや実際その通りなんだけどさ。

具体的な数値を出しておくと、凶化前のウイルスの絶対防御力値が、

0.000000000000000000000000000022、

あの某耐性祭りの超生物の絶対防御力値が、

0.00000000000000000000000558.

なんだぜ?


これで君も硬化君のチート性能が分かっただろう。

え?

まあだ分からない?

それじゃあ君はこの外に聞こえてくるこの音を聞いて納得するがいい。



ガガァーン…ガガァーン…ズーン…



どうも、土魔法でチートハムスターボールを作った後、外のウイルスが猛攻を仕掛けてきてるっぽい。


まぁいくらガンガンガンガンやろうとも私には傷ひとつつけられないんだけど、オート君が


{聖光魔法 lv.l 7 発動確認。}

{聖光魔法 lv.l 3 発動確認。}

{聖光魔法 lv.l 7 発動確認。}

{聖光魔法 lv.l 6 発動確認。}

{聖光魔法 lv.l 8 発動確認。}

{聖光魔法 lv.l 5 発動確認。}


なんていう恐ろしいことを連呼してくるのでまったくもって落ち着くことができません。

ま、落ち着く落ち着かないは関係ないとしても、このハムスターボールは耐久値が一兆の一億倍あるしね。

ま、この状況で安心ってのも難しいんだけども。

いやはや恐ろしい恐ろしい。

…てあれ?

これ最初っから使っとけばここまでピンチにならずに済んだんじゃね?


…いや、そんなことはない。

最初っからこれ使ってたらウイルスに対策されてこれが効かなくなるかもだし、私のMPがカツカツになって最後の最後でジリ貧で殺されるかもだし、ここまで温存してた私の判断は間違ってない。


ええ。

断じて間違ってない。

決して。


てかあれだね。

さっきからレベル5だか6だか7だか、何時の間にか8までレベル上げてきたウイルスだけど、あの散々私を苦しめてきたレベル 4 の聖なるレーザービームはどこに行ったのと。

というかこんなに沢山光魔法のバリエーションがあるなら最初っから使えよと。

まあ使われてたら使われてたで困るのは私なんだけどね。

ま、要はスキルを使う上で一番大切なのは術者の技量ってことだ。

その点私は安心。何てったって(元)人間様だかんね。


え?図にのるな?

さーせん。

あ、因みに、さっき鑑定して知ったんだけど、レベル 4 のあれの名前「閃光線」っていうらしい。

うん。

かっけ。


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