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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第二章 ミクロな世界の生き方

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59 全方位から即死弾幕が飛んでくる3D糞ゲー

また空きましたね

ええ。

すんまっせん。

化け物は、自分の分体を撃ち殺した後すぐさまほかの分体にも命令を放ったのか、あれから次々とありとあらゆる方向から光魔法が私のもとに飛んでくるようになった。


ヒュンッ…

ヒュンッ…

ヒュンッ…。


四方八方から飛来する直撃したら即死亡の弾幕を避ける、避ける、避ける、避ける、避ける。

避けて避けて避けて避けまくる。


躱し続ける私の脳は既に焼き切れる寸前まで自壊を進めていた。


勿論、こんな量の即死弾幕をただのゲム厨である私に避け切れるはずもない。


今は、「思考大加速」と「高速演算」のダブルコンボで光魔法の被弾先を予見して「触手大推進」の速さに物を言わせて的確な場所に移動して避け、更に「鑑定」を常に全分体にかけ続けてМP の減り具合やらなんやらを「思考大加速」で並列化、膨大に入り込んでくる情報を「高速演算」で処理し続けているのがこの状況になるわけだ。


これらの黄金コンボが決まってこそのこの状態。

ちょっとでも思考にムラがあったら即私は命を落とすことになる。

そんな緊張が私の思考を鈍らせ始める。


それでも私は一切の無駄を捨て、脳をこれまでにないくらいフル回転させて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けまくる。


が。


{熟練度が一定に達しました。希少スキル「予見 lv.l 1」を獲得しました。}


あ?


唐突に聞こえてきた救済の声は、陥落の声となり、私を殺す凶器となった。


一瞬の判断ミス。

コンマ1秒にも満たない意識と身体の乖離。

それでも、その極光を避け切るのには大きすぎる空白だった。


ジュッ。


{熟練度が一定に達しました。スキル「光耐性 lv.l 1」を獲得しました。}


ピギャ―!

やらかした!

一瞬聞こえたオート君の声に気を取られて一瞬回避が遅れた!

ただ、幸いだったのは当たった場所はギリギリの回避のおかげで触手の先っぽだったから消滅したのが数本の触手だったことと、今まで蓄積されてきた熟練度のおかげで「光耐性」がついたこと。

まあ、レベルは一だけどないよりはましだ。

それに、今回の被弾でくらったダメージはそんなに多くなくて大体たったの 0.6 ダメージ程度しかないしね。


はい。


喰らったおかげで残体力がもう 15%しかありませんヤバいこれはスマホで例えなくてもわかる某 RPG だったら確実にレットゾーン入りしてるところだ死ぬこれまでどうもありがとうございました書店に並んでたらきっと買ってねお願いしますよ多分ないだろうけど!


ヒュンッ…。


そんな思考をしている間にも次々と光魔法は飛んでくる。


っく。

このままじゃ埒があかない。

幾ら耐性があろうが、幾ら先が見えようが、当たってたら何の意味もない。


だけど。

今は耐えるしかないんだ。


避け続ける私に嫌気がさしたのか、それとも私にとどめをさせることを確信したのか、はたまた両方か、化け物の放つ魔法はどんどん激しさを増していった。



…少しずつ、色んなものが失われていくのを感じる。


先ずは回避能力。

私の主要スキルの一つ、「触手大推進」は、その名の通り、術者が触手を保持していないと

つかうことはできない。

さっきの光魔法ので触手を数本失ったおかげで、喰らう前と後とじゃスピードが半分くらい変わってきてる。

当然、こんな状態じゃまともに攻撃を避けることなんてできない。

次に HP。

失った回避行動能力のせいで、さらにあれから一発攻撃を食らってしまった。

それによって残った HP は既に0.1。


もう何をしても、次のチャンスはなく、攻撃を食らったら最期、訪れるのは一切の妥協を許さない確実な 「死」 だ。


そして SP、МP。

どうやら、これまで全く気付いていなかったけど、「触手大推進」や、「思考大加速」、「高速演算」等のスキルを使うと微量に SP とМP を消費するようで、МP は自動回復を持ってい

るからまだいいものの、SP の場合は今の所食事という形でしか回復手段がない。

今の状況じゃ食事何て悠長にしている隙も暇も無いから実質的に SP の回復手段は完全に断たれていることになる。

それに、この世界じゃ SP は、HP と同様に 0 になった時点で死が確定される。


そして最後は、メンタル。

さっきからの怒涛に続く攻撃に回復手段の膈離。回避行動の限界など、ダマスカス鋼の強さを誇った私の乙女ハートは既にバッキバキに砕かれてる。

今の私を突き動かしているのは、わずかに残った切り札への希望だけ。

もしこれまでもが断たれてしまった場合、私はなすすべもなく何の抵抗も許されずに殺される。

そんな確信があった。


私は、そう。さっきからずっと目を背け続けていたんだ。













…眼前に聳えて立つ大きく鎌を振り上げた死神の姿から。

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