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ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第二章 ミクロな世界の生き方

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Code.8 (1)

私は魔王である。

名前はまだない。

たぶんない。

そう、たぶんない。

もしかしたらあるかもしんないけど今現在私が知っている名前はない。

いやでも…

うん。やめよう。

無限ループって怖いわね。


…こほん。

今日でこの世界に生まれてから丁度千年。

私が育ててきたあの洞窟も、気づけば階層が一万を超えるTHE、ダンジョンって感じになってきた。


幾重にも幾重にも無限個の階層が下に下に地獄の最果てにまで連なり、何千何万何億もの異形どもが今日も人間の魂を喰らわんとひしめき合ってる。

また、各階層につきボスがスポーンし、攻略者の体力やら精神力やらその他諸々を奪いつつ行く手を阻む。

一応地上に戻るワープドアはあるけど、セーブ機能なんてないから一回戻ったらまた同じところを進んでこなくちゃならない。

そうして何千何万もの階層をクリアした後に辿り着く最終地点にはこの私、魔王が立つ。


無限匹の異形を殺し、幾重ものトラップを避け、数々のボスを倒し、肉体も精神もその他諸々も全てが疲弊し切った後で全ステータスMAXの私と相対す。


…いやもうね、なんというかクリアさせる気がない。


私がプレイヤー側だったら台パンして引きこもるわ。

ニートになるんや。


まあ所詮ダンジョンなんてこの世界にポップした人間の処理層なんだしこんくらい効率良くしないと計算過剰にならないし致し方ない。


はあ。

そういえば、昨日勇者の数の過去最高記録がでたとか。

人間領のほうじゃ相当なお祭り騒ぎになってるっぽいね。


遂に人間の時代が来たのじゃーって。


馬鹿なのかな?

勇者のステータス見て気づけよって話だわ。

これまでの経験からして何もないのに勇者がそんなに出てくるわけないでしょ?

むしろ危機だよ危機。

つーかあんたら私たちが消えたら逆に死ぬでしょ。

魔法科学核爆弾とか作って自滅する未来がありありと浮かぶね。


しかしさっすがあのお方が作ったシステム。

私のやってることもすべてお見通しってわけだ。

あんなものまで感知できてるなんて。

もはやあんなの空気と変わらんじゃん。

となるとそろそろこっちとしても動き出さないといけない時期になってくるかもしれないね。

じゃ、私の分体ちゃん達。

人間領のほうに侵攻よろしく!

そうして、魔王軍は静かにしかし着実に人間領への侵攻を開始した。


テスト二週間前…今から勉強すれば…





でもゲームしちゃう謎

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