表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミクロな世界の女子大生  作者: やまとりさとよ
第八章 ミクロな世界の侵略

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

491/550

335 リフレイン

それなりに怒涛な8/14連投


妃奈が私の姿を正視しないようにやんわり忠告し、Code.6の拳を撃ち返した手をさする。


…あぶねー。


ゴッドパワーフル解放中の私の容量的に時空魔法じゃなくて空間魔法を選んだのは仕方のないことだった。


時空魔法と空間魔法の仕様は実のところ若干違う。


スキルの進化ツリー的に空間魔法よりも後にある時空魔法の方が上位互換っぽく見えるけど、どちらかというと時空魔法は空間魔法の「転移」要素の利便性を向上させたものでしかない。


空間魔法が特定の座標から特定の座標に指定した物を直接移動させるのに対し、時空魔法は座標の始点と終点を直接繋げる効果がある。


玄関で例えるのなら、空間魔法は外からリビングまで全てを貫通して人が移動するけど、時空魔法は玄関を開けたら直接リビングに繋がるみたいな仕様の違いがある。


ここまで聞けば時空魔法の方が圧倒的に空間魔法よりも優ってるように見えるけど、そんな時空魔法にも一つ欠点がある。


それは、転移させる存在の容量。


簡単にいえば、玄関扉をくぐれない力士みたいなやつはそもそもリビングに入ることができない。


ここでいうその体躯は、転移させる存在の総エネルギー量になる。


つまりはまぁ仕様的に色々無理があるのだ。


その点、空間魔法は肉体を直接テレポート、つまり扉を通り切らなくても貫通してリビングまで届けられるから、消費MPは増大していくとはいえ不可能な話じゃない。


まぁ、この方法もあまりにも容量が大きすぎるとエラーが起こるし、そもそも転移先の空間掌握ができてないと座標がブレるしでリスクが高いんだけども。


まぁ、間に合ったしよしとしよう。


とはいえ。


{「空間魔法」を発動しました。}


「ふぇ?」


妃奈の姿が掻き消える。


このままここにいたらSAN値がもたないだろうしね。


手を回す。


エネルギーの足りなかった器が急速に埋まっていく。


薄らいでいた女神モードが鎌首をもたげる。


これ、帰りは徒歩かなぁー。





Code.6の顔の前に五号が立つ。


{[!i!!i!!i!!!i!!!!i!i」)


溢れんばかりの意識の混濁に対し、五号は一言一言返した。


「無理ですよ。あなたはもう外を出歩けない。」


{(u!!!¥ii!ia.h!;;@@!ui!iq!!」]


「そうでしょう。あなたはやりすぎました。」


{[**・・.,..・**・..***....,.,,・*!?」)


「闘争意思の付与は意識の獲得を呼び起こしました。あれは失敗です。」


{(◯×◁◯◯×××▷→◇↑→△○○△××↑!」]


「仕方ありません。私たちは試行錯誤を繰り返す他ありませんので。」


[{/&&-」¥:「@8/81!3)/¥-¥¥-:@83¥2!!?」)


「…。」


{「###%#%^}?)]


「…先程から。」


{[?」)


「何をおっしゃっているのか分からないんですけどね。」


「[!?!?!?!?!?、!、!、!?!?})


{「身体超強化」の発動を確認しました。}

{「獄洸魔法」の発動を確認しました。}


{「要塞Lv.10」を発動しました。}

{「獄闇魔法Lv.10」を発動しました。}

{「韋駄天Lv.10」を発動しました。}

{「身体超強化Lv.10」を発動しました。}

{「Code.6」を発動しました。}



五号が拳を振るう。


光すらも置き去りにするほどの速度は無限の質量を持ってCode.6の顔面に激突した。


Code.6が縦回転した。


超質量のそれとは思えないほど軽い動作で吹き飛んだCode.6は、地球のかけらを撒き散らしながら転がる。


咄嗟に体を半回転させ、四足歩行で顔を向き直った時にはすでに五号は目の前にいた。


踵が脳天に振り下ろされる。


光の柱が上下10万キロに渡って出現した。


地表に新たなクレーターが発生する。


顔面の形に焼き印が入った地面が爆裂する。


{「獄炎魔法」の発動を確認しました。}


極大の火柱がCode.6の顔面を焼き尽くした。


膨大な熱量は伝播し、地球が崩れて新たにできた地表面が一瞬で蒸発した。


体の内側から溢れるエネルギーが瞬時に肉体を回復し、復活した視界が復活するも、五号の姿を視認することができない。


必死にあたりに意識を張り巡らすCode.6の耳元で囁くような声があった。


「こちらです。」


{「獄地魔法」の発動を確認しました。}


同時に耳を貫く激痛。


脳まで達した地の槍は現状認識の部分を的確に破壊していた。


「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」「こちらです。」


無限にリフレインする五号の声。


自分は立っているのか、ダメージを受けているのか、今は何なのか、情報が何一つ完結しない。


母の声だけが無限に脳内に響き渡っていた。





ほとんど原型を失い、自身から溢れたエネルギーをまた吸い尽くし、そしてエネルギーを放出するだけの存在となったCode.6を見下ろす。


そのエネルギーの流動はまるで呼吸の様を幻視した。


ほとんど完全に運動を停止してなお存在するだけで周囲の空間が湾曲していく。


そして、度重なる過剰なエネルギーの衝突で第三層の空間維持も限界だった。


すでにだいぶ前から走っていた空間の亀裂が進行し、外の世界が半分見えつつある。


潮時だった。


「本来ならもう少しエネルギーを消費しておきたかったのですが…。」


すでにこの空間には魔力が飽和しきっている。


何をせずとも魔石が生成され、周囲の空間を埋め尽くさんとしている。


これら全てをCode.6で吸収した時、女神の器がどこまで埋まるか分からない。


Code.5は手元になかった。


システム維持のエネルギーまでも消費することは許されない。


これはCode.6の保有するエネルギー残量にかかっていた。


「それでは、お疲れ様でした。なんだかんだで一番大変だったのではないでしょうか。」



{エラー。システム外の攻撃です。}



五号は指を2本ほど動かし、Code.6の心臓を止めた。










{「Code.6」を獲得しました。}


{器のエネルギー不足を確認しました。ストックを開始します。}


{「Code.6」が発動しました。}

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ